たぶらかし の商品レビュー
文体にマキらしさを感じて良かったが、同時に入ってきづらい感じもあった。 テーマと舞台がマッチしていて新人らしからぬ安心感。 楽しんで読めたし納得することも多かった。 ただ年齢設定が高いせいかマキの聞き分けが良すぎる印象。 葛藤が葛藤として入ってこず、よくも悪くもあっさり。 で...
文体にマキらしさを感じて良かったが、同時に入ってきづらい感じもあった。 テーマと舞台がマッチしていて新人らしからぬ安心感。 楽しんで読めたし納得することも多かった。 ただ年齢設定が高いせいかマキの聞き分けが良すぎる印象。 葛藤が葛藤として入ってこず、よくも悪くもあっさり。 でも次作も読みたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
市井の人々の中で誰かの「代役」を演ずるという設定自体はP.Aという漫画を知っていたのでさほど真新しさを感じなかった。というか最後の方の認知症老人の孫の役とかはおもいきりP.Aぽいと思った。 でも作品そのものはまったく異なり、中年女性の孤独(?)とか演劇とはといった内容が描かれている。 ただ、親戚に挨拶する嫁の役とか、小学校の受験で母親役をやるとか……今後何年も関わっていくのに代行なんて頼むかな??という違和感が拭い去れず、どうにも物語に入れなかった。 あとクセの強い文章が自分にはあまり合わなかったらしい。 濃いキャラばかりで映像化しやすそうだなと感じた。 そしてモンゾウのクリスマスの件はなるほどと思った。
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元舞台役者がプロの代役として、普通に暮らす人たちの間で役柄を演じる。葬式での死体とか、PTAの母親とか、旦那の実家に行く嫁とか、ありそうな設定が面白い。
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飛行機に乗る機会があって、空港の本屋さんで見つけました。 面白くて羽田から那覇までの間に読み終わってしまいました。
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主人公のマキは独身39才で小劇団を主宰していた元女優。劇団が解散してみつけた仕事は様々な人の「代役」だった。 ちょっとごちゃっとしたところも感じたのですが訳ありの人々の代役業のエピソードはひねりも効いて面白く読めました。 モンゾウのキャラがいいアクセントになっています。 ただ主人...
主人公のマキは独身39才で小劇団を主宰していた元女優。劇団が解散してみつけた仕事は様々な人の「代役」だった。 ちょっとごちゃっとしたところも感じたのですが訳ありの人々の代役業のエピソードはひねりも効いて面白く読めました。 モンゾウのキャラがいいアクセントになっています。 ただ主人公マキのキャラのせいかも知れませんが読み終わったあとこの物語は結局なにが言いたかったのかがよくわからずでした。すばる文学新人賞受賞作として期待しすぎたかな。
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主人公のマキは依頼をうけて「役」を演じる役者。死体の役、婚約者の役・・・。ただふつうの役者と違うのはマキが演じるのは舞台の上ではなく、日常の中でということ・・。 題材的には面白そう。文章、キャラクターも悪くない。もう少しかな。作者さんがこなれてきたらもっと面白く描いてくれそ...
主人公のマキは依頼をうけて「役」を演じる役者。死体の役、婚約者の役・・・。ただふつうの役者と違うのはマキが演じるのは舞台の上ではなく、日常の中でということ・・。 題材的には面白そう。文章、キャラクターも悪くない。もう少しかな。作者さんがこなれてきたらもっと面白く描いてくれそうです。これからに期待したいです。 それにしても、もう少し表紙(装丁)に力を入れてあげてほしかったなぁと思うのは私だけ?
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39歳のマキは、市井の人々の中で、誰かの「代役」を演ずる役者。ワケあり葬儀での死体役、多忙なセレブ社長の子息の母親役、夫の親戚との付き合いを厭う新妻役など、役柄は多岐にわたる。依頼人たちの身勝手さに苛立ちながらも、プロとして淡々と仕事をこなす日々。ある日、ニセの依頼をしてきた謎の...
39歳のマキは、市井の人々の中で、誰かの「代役」を演ずる役者。ワケあり葬儀での死体役、多忙なセレブ社長の子息の母親役、夫の親戚との付き合いを厭う新妻役など、役柄は多岐にわたる。依頼人たちの身勝手さに苛立ちながらも、プロとして淡々と仕事をこなす日々。ある日、ニセの依頼をしてきた謎の男・モンゾウに、無理やり弟子入りされて…。第23回小説すばる新人賞受賞作。
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現実社会で誰かを演じる役者という設定が面白い。 展開が読めないだけに面白く読めたけれど、マキの古くさい?言葉遣いや、ところどころ表現が現代っぽくなくて引っ掛かった。
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マキとモンゾウの味わい深い関係や個性のはっきりした登場人物があり得ない行動をして面白い。人生は役を演じる役者のようなものというのが、すとんと腑に落ちる。
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+++ 39歳のマキは、市井の人々の中で、誰かの「代役」を演ずる役者。ワケあり葬儀での死体役、多忙なセレブ社長の子息の母親役、夫の親戚との付き合いを厭う新妻役など、役柄は多岐にわたる。依頼人たちの身勝手さに苛立ちながらも、プロとして淡々と仕事をこなす日々。ある日、ニセの依頼をして...
+++ 39歳のマキは、市井の人々の中で、誰かの「代役」を演ずる役者。ワケあり葬儀での死体役、多忙なセレブ社長の子息の母親役、夫の親戚との付き合いを厭う新妻役など、役柄は多岐にわたる。依頼人たちの身勝手さに苛立ちながらも、プロとして淡々と仕事をこなす日々。ある日、ニセの依頼をしてきた謎の男・モンゾウに、無理やり弟子入りされて…。第23回小説すばる新人賞受賞作。 +++ 依頼者のその場しのぎの身勝手さには苛々させられるが、代役請負会社・OR社の面々――全容を窺い知ることはできないが――の仕事に際するプロ根性は感嘆するところである。主人公・マキの役者ぶりと、これでいいのかと常に煩悶する姿も生々しく、だからこそ好感が持てる。気持ちの深いところにじわりと働きかけてくるような一冊である。
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