アンダーリポート の商品レビュー
身の上話が面白かったので読んでみた。 この人は登場人物に過去を語らせるのが本当に上手い。どんどん引き込まれていく。 この話は主人公以外、登場人物が全員女性。 なんだか変な雰囲気で進む。 一気読みしたが、ラストまでの構成は賛否分かれると感じた。 私はもうひと展開ほしいと思ったの...
身の上話が面白かったので読んでみた。 この人は登場人物に過去を語らせるのが本当に上手い。どんどん引き込まれていく。 この話は主人公以外、登場人物が全員女性。 なんだか変な雰囲気で進む。 一気読みしたが、ラストまでの構成は賛否分かれると感じた。 私はもうひと展開ほしいと思ったので星3つ。 としましたが、続きがあるのか、、、読んでからまた判断します。
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たとえば東野圭吾なら、イマイチだなと思いながら読んでいても500頁あっちゅうま。本作は380頁なのですが、意外と時間を要します。 主人公は40代の男性。15年前に起きた殺人事件の第一発見者で、今さら自分の記憶を確かめはじめる。 いったい何がどうなっているのか、どこに落ち着くの...
たとえば東野圭吾なら、イマイチだなと思いながら読んでいても500頁あっちゅうま。本作は380頁なのですが、意外と時間を要します。 主人公は40代の男性。15年前に起きた殺人事件の第一発見者で、今さら自分の記憶を確かめはじめる。 いったい何がどうなっているのか、どこに落ち着くのかわからないまま淡々と話は進みます。ドキドキわくわく白熱もしなければ、取り立てて驚きもないから、読むのに意外と時間は要するけれど、一旦入ると抜けられない。メビウスの輪のようです。あるいは縄跳びか。どこから入ってもOKだけど、入ったら飛びつづけて、もう出られない、そんな物語。巧い。 人と人が出会えば不幸が生まれるけれど、幸せも生まれるはず。不幸が生まれるから人と出会わないように生きればいいなんて、悲しすぎる。
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「月の満ち欠け」「身の上話」が面白くてなんだか気になる作家になった佐藤正午さんの3作目に選んだのが本作。 相変わらずのわかりにくさで始まり、でも途中で止められず、どんどん先を読んでしまうのは「身の上話」と同じ。読み終わった後は作者の思う壺にはまり、また冒頭の章を読み返してしまう。 単調な日々を送る検察事務官の古堀が、15年前、自らが第一発見者となった隣人の殺人事件が実は「交換殺人」だったのでは、と思い始める。全編が彼の妄想、いや推理で構成されているが、その粘着質で執拗な性格が気持ち悪い。すでに時効になった他人の事件、お前になんの関係があるんだといいたくなる。社会正義のためでもなく、自分の疑惑を満足させるためだと言いながら調べを続ける古堀。 物語は終始、古堀の目線で語られ、その執念はどこから?といぶかしくなるほど。彼の頭の中で考えられた内容で、頁が文字に埋め尽くされるのを読むと、こちらまで陰鬱な気持ちになる。 この作品の衝撃の後日譚が掲載されているという「アンダーリポートブルー」を是非とも読まないではこのモヤモヤからは抜け出せない。(読めばますますモヤモヤするかもしれないが・・・)
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15年前の殺人事件の記憶を辿っていく古堀。記憶をもとに確立させた物語。それは衝撃の物語だがそれが真実だったとして古堀にあたえる影響とは?
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ほどけていく記憶、 組み立てられていく物語。 物事の本質から目を逸らす、 記憶に蓋をする。 大なり小なり、みんなそうして生きているんだ、きっと。
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書店員ミチルの身上話をTVで見て面白かったので、この作家の作品を読んでみました。最初の2章は意味が分からずに自分の読解力が年のせいで衰えたかと心配しましたが、3章からは一気に読めました。謎解きの要素は一切ないし読後感は良くないですが、最後読んでああこうつながるかと納得。ただ、なん...
書店員ミチルの身上話をTVで見て面白かったので、この作家の作品を読んでみました。最初の2章は意味が分からずに自分の読解力が年のせいで衰えたかと心配しましたが、3章からは一気に読めました。謎解きの要素は一切ないし読後感は良くないですが、最後読んでああこうつながるかと納得。ただ、なんで元彼女の検事がいろんなこと知ってるのみたいに途中ちょっと雑なところもあり、★★★にしました。
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2012/10/19 最後まで読んだ時点で即冒頭に戻った。 なんかずっと静かに進んで静かに終わった。 みつのとこだけほっこり方向に心が動いた。 あとは淡々と読んだ。 なんで離婚したのだろうとかが気になったよ。
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謎を提示する最初の章から始まって、事件のその自体に遡っていくようなストーリー展開は、過程を楽しむという意味でどきどき感もある楽しめるミステリーだと思う。検察事務官という微妙な職業だったり、お気に入りの叔母の存在だったり、どうなっていくんだろうなあという楽しみは作者の文章構成力を楽...
謎を提示する最初の章から始まって、事件のその自体に遡っていくようなストーリー展開は、過程を楽しむという意味でどきどき感もある楽しめるミステリーだと思う。検察事務官という微妙な職業だったり、お気に入りの叔母の存在だったり、どうなっていくんだろうなあという楽しみは作者の文章構成力を楽しめるもの。最後を読み終わると最初の章を読み直したくなる仕掛けも作者の狙いどおりだろうが、それも楽しかった。
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佐藤正午らしい文体。時効寸前の殺人事件を、バツ①の「私」がその当時を思い出しながら、推理していく。でも、サスペンスではなく、ある種、恋愛小説。やっぱり、この作家、好き。
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