海に沈んだ町 の商品レビュー
良かった 短編だが、今まであまり読んだ事のない、不思議な物語。 感覚で味わう。 強烈な印象を与えずに、オブラートに包まれたような感じ。 物語に入っている写真が良かった。どこか関連あるような、心落ち着く画像が、画集のようでもあり良かった。
Posted by
★異端は、希少であるが故に異端視されるのだ。(p.102) 好きです、この本/シュールなはずの設定なのにちゃんと物語になっていてしんみりさせられたりほんわりなったりはいつもの三崎亜記さんです/短編集というかショートショートに近いです/写真もよいです。 【遊園地の幽霊】遊園地が...
★異端は、希少であるが故に異端視されるのだ。(p.102) 好きです、この本/シュールなはずの設定なのにちゃんと物語になっていてしんみりさせられたりほんわりなったりはいつもの三崎亜記さんです/短編集というかショートショートに近いです/写真もよいです。 【遊園地の幽霊】遊園地があった地にできた町の人びとが見る夢。 【海に沈んだ町】海はきまぐれにやってきて町を沈める。 【団地船】団地船も今では老朽化と高齢化が進み寂れている。 【四時八分】旅を続ける運命の男は早朝四時八分で停止してしまった町を「案内人」の少女とともに通り抜ける。 【彼の影】私は他の誰かの影と暮らしはじめる。 【ペア】ペアであることの意味? 【橋】特に問題の発生していない橋をわざわざ丸木橋に? 【巣箱】巣箱が異常発生しているが一刻も早く除去しなければならない。 【ニュータウン】ニュータウンという生態系保護のための生態展示。
Posted by
不思議な雰囲気の連作短編。 団地とかニュータウンとか、昭和のノスタルジックさを感じた。写真も雰囲気があって良かった。
Posted by
三崎さん初で、各話の題や、中のモノクロ写真から(怖いの?)と、ちょっとびくつきながら読む。 短編なのでスルスル読め、不思議な世界へあっという間に落ち、早々に読了。 ちょっとしたワードがつながっている感じで、どんどん読んでしまった。 夜中に『四時八分』を読んでしまい…ひとりゾワゾ...
三崎さん初で、各話の題や、中のモノクロ写真から(怖いの?)と、ちょっとびくつきながら読む。 短編なのでスルスル読め、不思議な世界へあっという間に落ち、早々に読了。 ちょっとしたワードがつながっている感じで、どんどん読んでしまった。 夜中に『四時八分』を読んでしまい…ひとりゾワゾワしたり。同じ話を読み返したり。 白石さんの写真が、また良い味出してきて なんていうか…独特で面白かった。ゾワゾワ… 『彼の影』が好き
Posted by
数千人の人々を乗せて海を漂う“団地船”、永遠に朝が訪れない町、海に沈んでしまった故郷を探しにゆく男、政府に監視されるニュータウン―。私たちが生きる現実から少しだけ乖離してしまった町を舞台に、そこに住む人びとを淡く繊細に描いてゆく、9つの物語。
Posted by
短編集。ファンタジー。 どこか少しだけ現実離れした日常。 設定が少しだけSFっぽい作品もあり。 各短編が微妙に繋がっているみたい。 不思議でノスタルジック。 表題作と「団地船」が好み。
Posted by
52:三崎さんならではの静けさの中で語られる、場所と人と記憶の短編連作。作中に登場した単語が次の物語のタイトルになる、というちょっと嬉しい仕掛けもあり、挿入される写真もすごく雰囲気があって、腕を上げたな……! という感じでした(何様!?)。 「遊園地の幽霊」や「彼の影」みたいにほ...
52:三崎さんならではの静けさの中で語られる、場所と人と記憶の短編連作。作中に登場した単語が次の物語のタイトルになる、というちょっと嬉しい仕掛けもあり、挿入される写真もすごく雰囲気があって、腕を上げたな……! という感じでした(何様!?)。 「遊園地の幽霊」や「彼の影」みたいにほのぼの調のものもあれば、「巣箱」や「ニュータウン」みたいにブラックユーモアを感じさせるものもあって、さらっと読めるのにしっかり残る感じがすごくいいです! 三崎さんはくせのない文体だけど、けっこう好き嫌いがあるようなので積極的にお勧めはしませんが、私は大好き。
Posted by
独特の世界が広がる短編集。 日常を不思議な空想の世界に変化させているのが面白い。 これはSFに分類されるのだろうか?
Posted by
2015/2/5。2015年4冊目。 ありそうでなさそうな、不思議な空気の漂う短編集。 「遊園地の幽霊」 「海に沈んだ町」 「団地船」 「四時八分」 「彼の影」 「ペア」 「橋」 「巣箱」 「ニュータウン」 ペアがちょっとわかりにくかった。 遊園地の幽霊や彼の影のようなほのか...
2015/2/5。2015年4冊目。 ありそうでなさそうな、不思議な空気の漂う短編集。 「遊園地の幽霊」 「海に沈んだ町」 「団地船」 「四時八分」 「彼の影」 「ペア」 「橋」 「巣箱」 「ニュータウン」 ペアがちょっとわかりにくかった。 遊園地の幽霊や彼の影のようなほのかな恋心?的なのはけっこう好き。 巣箱や橋はシュール。ニュータウンも。 海に沈んだ町や団地船、四時八分はひたひたと切なさが足元に打ち寄せるような感じ。 全体としてこの雰囲気が好きなんだな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『失われた町』『刻まれない明日』に連なった、短篇集。 ちょいちょい挟まれる写真が、良いアクセントになってて好き。 パラレルワールド的な、不思議な世界なのに、どこかリアルな世界観が面白かった。 短篇集なのも、この世界観を感じるのに、ちょうど良いのかも。 細かなところでそれぞれが繋がってそうなのも好き。 「橋」で登場した町が「ニュータウン」だったり。 その「ニュータウン」と時間軸が並行してる「巣箱」の話だったり。 「団地船」「彼の影」そして書き下ろしだという「ニュータウン」が好きだった。 前2冊を読んでなくても、おそらく大丈夫だと思います。 ・「団地船」今では廃れてしまったが、昔は人々の憧れの生活の象徴だった団地の形をした船の話。 ・「彼の影」夏至の日から始まった影の異変の話。 ・「ニュータウン」保護という名目で隔離されてしまった町の話。
Posted by