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落語の聴き方 楽しみ方 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2013/09/20

タイトルの通り、もちろん落語に焦点があてられているのだけども、能や人形浄瑠璃、歌舞伎、講談、漫画や映画、漫才、コントなどさまざまなハナシとの比較によって、芸の型を分類しその楽しみ方を紹介している。 落語の噺の中身についての紹介ではなく、落語とはそもそもどのような芸かという点につい...

タイトルの通り、もちろん落語に焦点があてられているのだけども、能や人形浄瑠璃、歌舞伎、講談、漫画や映画、漫才、コントなどさまざまなハナシとの比較によって、芸の型を分類しその楽しみ方を紹介している。 落語の噺の中身についての紹介ではなく、落語とはそもそもどのような芸かという点について、学ぶことができる。 単純に聴いて楽しむだけではなく、その噺がどのような位置づけにあるのかという見方を持っていても面白いかもしれないな。 なるほど、こういう見方、聞き方、楽しみ方、視点があるのかと楽しんで読めた。 初心者の僕にとっては、まだまだそれぞれの芸についての理解が浅いので、ついて行けない部分も多かったけども、落語についてこれからまた違う楽しみ方ができるなと思えた。 ---------------- 【内容(「BOOK」データベースより)】 落語とは何かを考えつつ、その聴き方楽しみ方を探る落語論。人は落語をきいてなぜ笑うのか、落語における時間の流れ方、落語はドラマを排除すること、登場人物がみな無名であること、などから、落語という芸の特異性に迫る。 ---------------- 【目次】 はじめに 第1章 落語の視点 第2章 二人目の人 第3章 名のある人と名のない人 第4章 落語の中に流れる時間 第5章 落語家のしごと 第6章 落語の背景 第7章 人情ばなし 第8章 現代の落語 終章 「景清」と「心眼」 あとがき 主な参考文献 ----------------

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2012/05/14

ナルホドソウイウコトカ。「落語」の最大の特徴を、「歴史」とは切り離された「時間」、語り手と聴き手とが回転木馬のように「同じ時間を生きる」ことにあるとして、歌舞伎や演劇、講談や能、アニメやコミックなどと比較しながら解説したとても興味深く、説得力のある一冊。 日本史の知識も時代劇へ...

ナルホドソウイウコトカ。「落語」の最大の特徴を、「歴史」とは切り離された「時間」、語り手と聴き手とが回転木馬のように「同じ時間を生きる」ことにあるとして、歌舞伎や演劇、講談や能、アニメやコミックなどと比較しながら解説したとても興味深く、説得力のある一冊。 日本史の知識も時代劇への関心もさっぱりないにもかかわらず、うっかり「落語」にハマってしまった超初心者としては、かねがねこんなことでは「落語」を存分に楽しめないのではないか? というコンプレックスにも似た感情があったのだが、伝統芸能としての「落語」はいまひとつの過渡期にさしかかっていると著者が言う第8章「現代の落語」を読んで、ほんのわずか救われた気になったのだった。 ここで著者は、現代の噺家が担わなければならない課題として「距離」という問題を挙げる。つまり、落語に描かれた情景や風俗からすっかり遠ざかってしまった現在、落語の語り手は「みずからの位置とはなしの距離を ー その遠さを ー 」厳密に定め、示さなければならない。そうして、その「距離感」から「遠景としての八五郎や与太郎を、あるいは隅田川や長屋を現在に出現させる」ことではじめて、現代の落語は「芸」として成就するのだ、と。 つまり、落語の語り手がしっかりその「遠さ」を定め、示すことさえできれば、江戸時代や明治時代の情景や風俗とはさっぱり無縁な現代を生きているボクのような聴き手でも、いっしょに「回転木馬」にのって八五郎や与太郎の暮らす長屋を訪ねたり、春の隅田川でのんびり船遊びに興じたりすることができるというわけだ。 ひとまずは、目の前にそんな「情景」を出現させてくれるような噺家を追いかけてみようと思う。

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2012/01/13

落語とは何か? 悲劇と喜劇の違い、落語が「歴史」から切り離されていること、落語を流れる時間、などなど様々な視点から筆者の考えを語った一冊。 こども図書館におかれていたのもあるけどわりとわかりやすい感じでそれなりに面白かったです。特に落語を流れる時間が「円環」しているものだというこ...

落語とは何か? 悲劇と喜劇の違い、落語が「歴史」から切り離されていること、落語を流れる時間、などなど様々な視点から筆者の考えを語った一冊。 こども図書館におかれていたのもあるけどわりとわかりやすい感じでそれなりに面白かったです。特に落語を流れる時間が「円環」しているものだということや既に物語と化した「歴史」にドラマを見出した他の古典芸能とは違い常に「現在」であるという点など興味深かったです。 が、いかんせん読み手側(私)があまり真面目な態度で読み始めたものではないことと、やっぱ落語ってこういう本にしてしかつめらしいこと述べられるとなんか違うな~~と思ってしまうことで生じる違和感の所為であんまりきちんと楽しめなかった気がするのだ。すいません。

Posted byブクログ

2011/03/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館で落語のCDのそばにおいてあった「落語の聴き方楽しみ方」という本も一緒に借りてきた。 よく公演される演目は300-400あって、江戸時代後期に作られたものが多いそうだ。 中に「笑いは狭苦しい現実から、私たちを自由にしてくれる。」と書かれていたのが印象的だった。

Posted byブクログ

2011/01/30

落語の本といえば、噺のあらすじ本や落語家についての本がほとんどだったように思える。この本もそうかなとあまり期待せずに手に取ったが、全く違った。 今までとは全く違った「落語の聴き方」本であった。 まるで「落語論」という大学の講義を受けているように。 落語好きを押しつけるのではなく、...

落語の本といえば、噺のあらすじ本や落語家についての本がほとんどだったように思える。この本もそうかなとあまり期待せずに手に取ったが、全く違った。 今までとは全く違った「落語の聴き方」本であった。 まるで「落語論」という大学の講義を受けているように。 落語好きを押しつけるのではなく、きちんと分析をしている。 それもよくある「オチの型での噺の分類」などといった表面的な者だけでなく、もっと深いところで。 この本を上手く説明できない、自分の文才のなさや説明力不足を切なく思う。 このひとから直接講義を受けたいと思った。

Posted byブクログ

2011/02/15

落語の周辺にあるさまざまな現象につき、落語以外を例示しながらわかりやすく示す解説本。面白い。 落語を全くみたことはない人はいないだろうし、落語に対する「イメージ」はほとんどの人がもっている。ただ、一般的にはそういう「イメージ」を整理するまでには至っていない。本書では文学やマンガ...

落語の周辺にあるさまざまな現象につき、落語以外を例示しながらわかりやすく示す解説本。面白い。 落語を全くみたことはない人はいないだろうし、落語に対する「イメージ」はほとんどの人がもっている。ただ、一般的にはそういう「イメージ」を整理するまでには至っていない。本書では文学やマンガなどを例に示しながら、「落語のイメージ」をわかりやすく解説している。 ぼく自身について言えば、演芸場に何度か足を運んだこともあり、「全くの無知」というわけではないつもりだった。だけど本書を読んで「なるほどなあ」と思い、そしてiTunes Storeで古典落語を何作もダウンロードしてしまいましたとさ。

Posted byブクログ