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川あかり の商品レビュー

3.9

25件のお客様レビュー

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2026/03/18

主人公・伊東七十郎は、藩一番の臆病者である。そんな男が藩命によって刺客に選ばれたとなれば、そこに何らかのからくりがあるに違いないと、誰しも思うだろう。 そのからくりは、物語の進行とともに徐々に明らかになっていく。 本書の面白さは、まずこの謎解きの妙にある。そしてもう一つは、七...

主人公・伊東七十郎は、藩一番の臆病者である。そんな男が藩命によって刺客に選ばれたとなれば、そこに何らかのからくりがあるに違いないと、誰しも思うだろう。 そのからくりは、物語の進行とともに徐々に明らかになっていく。 本書の面白さは、まずこの謎解きの妙にある。そしてもう一つは、七十郎に課せられた過酷な使命と、彼自身の臆病な性分との著しいアンバランスである。 その可笑しみは、脇役たちとのやり取りによって一層際立つ。川止めに遭い、標的を討つ機を待つあいだ、木賃宿で同宿することになった百姓やごろつきたち――彼らとの掛け合いが、物語に滑稽味と人間臭さを与えているのである。

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2021/07/01

短い川止めの数日間で、お家騒動が解決をみる、というちょっと劇場っぽい簡潔なストーリーで、テンポよく面白く読めました。登場人物も、訳ありの方々で興味深く、それぞれの生い立ちがまた物語でした。

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2020/09/06

2020.09.05 読み終えた時に心がほんのりとする、葉室麟らしい1冊だった。 「川あかり」確かに見たことがある。川が白く輝いている。何にもなくなっても人の心には光が残っているから元気になれる、か。友を大事にしなければならない。

Posted byブクログ

2019/06/02

梅雨の季節に手に取ったのも縁があったのかもしれない。止まない雨の音を聞きながら読むにふさわしい物語であった。 藩でいちばん臆病者の七十郎。降りしきる雨に川が渡れず止む無く連泊することになった木賃宿。そこで出会った牢人の豪右衛門、僧の徳元、猿回しの弥之助、遊び人の千助、鳥追いのお若...

梅雨の季節に手に取ったのも縁があったのかもしれない。止まない雨の音を聞きながら読むにふさわしい物語であった。 藩でいちばん臆病者の七十郎。降りしきる雨に川が渡れず止む無く連泊することになった木賃宿。そこで出会った牢人の豪右衛門、僧の徳元、猿回しの弥之助、遊び人の千助、鳥追いのお若。おさとと五郎の幼い姉弟、病の祖父、佐次衛門。 ヒールは七十郎の藩の派閥を争う増田惣右衛門VS甘利典膳。七十郎を殺しにきた佐野又四郎。 若い桜井市之進とお美弥の短慮なかんじも胸いたい。 偶然泊まり合わせた縁から、さいごは確かな絆が生まれている。生まれの枷に翻弄され、持たざる自分に苦悶するのは誰しもあることなのに、ダメダメキャラの七十郎の芯の美しさに、いままで想像もしなかったヒーロー像をみた。よくできてたなあ、キャラが立った役者揃い踏みというかんじで、うまい俳優さんを揃えて舞台にしたら見ごたえありそう。決して勧善懲悪で終わるだけでなく、己の弱さも受け入れ、己に恥じない生き方をしなくては、と自分を律する気持ちで読み終えた。良作。でした。

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2019/03/16

久しぶりこ葉室作品。やっぱり私の好みでした。 チームみんなが魅力的。こんなチームを持ちたい。 そのためには自分が強くならないといけませんね。

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2016/04/26

自他共に認める「藩随一の臆病者」が刺客に抜擢されてしまうお話。 読みはじめは、読みにくいな~、と感じていましたが、宿を共にした人々の素性がわかるにつれ、面白くなってきた。 お若さんを迎えに行ってほしい。

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2016/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最近、京極さんの「巷説百物語シリーズ」を全巻読んだ影響か、豪右衛門たち小悪党5人と又市たちを重ねながら読んでいました。 主人公の気弱で臆病な侍、七十郎が、いつ豪右衛門たちにだまされてしまうのかとドキドキしながら見ていると、思わぬ方向に話が転がり、爽快なラストへ。 安心できる終わり方も、読んでいて気持ちがいいです。

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2015/12/26

最初、豪右衛門たちが、感じ悪くて、話に入り込みずらかったです。そんな人たちに惹かれていく、七十郎の気持ちも良く分からず、もやもやしたままでした。 その反面、サクサク読めて、どうなるんだろうと一気に最後までいきました。 とてもさわやかな終わり方で、良かったと思います。 豪右衛門たち...

最初、豪右衛門たちが、感じ悪くて、話に入り込みずらかったです。そんな人たちに惹かれていく、七十郎の気持ちも良く分からず、もやもやしたままでした。 その反面、サクサク読めて、どうなるんだろうと一気に最後までいきました。 とてもさわやかな終わり方で、良かったと思います。 豪右衛門たちを、もう少し魅力的にして欲しかった。

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2014/08/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「蜩の記」がすごく良かったのだけど、なぜかその後他の作品を読んでおらず久々に呼んだ。時代劇ではあるが、今回の主人公はひたすら未完成で臆病、というところで冒頭から意外な感じ。木賃宿に居合わせた人々との交わりはどこか黒沢作品のようなユーモラスな感覚すら漂う。しかし、しっかりとした人物描写を行いながらラストの刺客としての盛り上がりまで一気に読ませてくれる。それにこの作者の文章はすごく端正でありながら情緒があって読んでて風景が見事によみがえる。この作品も映画化間違いなしだろうな。

Posted byブクログ

2014/01/12

藩で一番の臆病者七十郎は、刺客のお役目を仰せつかる。 長雨で川を渡れず足止めにあい、木賃宿で待つことになった。 そこで出会った人々と、いつの間にか心温まる絆が結ばれる。 2時間ドラマになればぜひ見てみたい!

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