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津波災害 の商品レビュー

4.4

36件のお客様レビュー

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2019/02/28

カテゴリ:図書館企画展示 2016年度第9回図書館企画展示 「災害を識る」 展示中の図書は借りることができますので、どうぞお早めにご来館ください。 開催期間:2017年3月1日(水) ~ 2017年4月15日(金) 開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペー...

カテゴリ:図書館企画展示 2016年度第9回図書館企画展示 「災害を識る」 展示中の図書は借りることができますので、どうぞお早めにご来館ください。 開催期間:2017年3月1日(水) ~ 2017年4月15日(金) 開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース

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2018/10/08

まえがき 序章  安全な津波はない 第1章 津波は恐ろしい 第2章 津波災害はくり返す 第3章 津波情報に注意せよ 第4章 津波が来たらどうする? 終章  津波災害に備える あとがき 河田惠昭 関西大学社会安全学部長、教授。阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター長(兼務...

まえがき 序章  安全な津波はない 第1章 津波は恐ろしい 第2章 津波災害はくり返す 第3章 津波情報に注意せよ 第4章 津波が来たらどうする? 終章  津波災害に備える あとがき 河田惠昭 関西大学社会安全学部長、教授。阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター長(兼務) 

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2014/09/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今更ながら読んだ。出版時期的に奇跡的な本だ。途中、難しすぎるところもあるけれど概ね初心者でもわかりやすい記述。津波についての誤解をいくつも訂正させられた。 p15. 地震がやってくると目が届く限りの海面が瞬間的に盛り上がる。沿岸の浅い海域に近付いて高さが3から4メートルに高くなっても、見渡す限りの海面全体が盛り上がるから、「津波が来た」とは気づかないだろう。実際は、音もなく海面がスーッと上がるのである。このように、わが国にやってくる津波の大半は、海岸にやってくるまでその存在を目で確かめることは不可能であると言っても過言ではない。漢字で津波と書くので、海の波と同じく見えそうな気がするが、実は特殊な条件の場合しか津波は見えない。漢字の「津」は港の意味である。港のように防波堤で囲まれたところに津波が入ってくると港の中が津波の運んできた海水でいっぱいになり、岸壁をあふれて市街地に入ってきたり、防波堤が水没する。そのとき、津波は見えるのである。だから、「高い波」という表現より、「速い流れ」と考えた方が正しい。沖から津波がやってくるということは、「見渡す限りの海面が盛り上がり、速い流れで岸に向かってくる」という表現の方が妥当である。 p17.津波が護岸や堤防にぶつかった瞬間、津波の運動エネルギーがゼロになり(前進できなくなって水の運動が停止する)、これが瞬時に位置エネルギーに変換され、海面が盛り上がるのである。理論的には衝突前の1.5倍くらいに高くなる。 p28.わが国の沿岸部に建設された海岸護岸や堤防の高さは、一般にその海岸に30年(とくに重要な場合は50年)に一度くらいやってくる大きな波を対象に決定している。そして、一般に海岸護岸や堤防は、そこにやってくる津波を考慮して作られていない。 p59.海水浴場のような遠浅の海岸に津波がやってくると、津波は流れとしての特徴を遺憾なく発揮するようになる。海面が知らない間にスーッと盛り上がり、見渡すかぎりの海水が岸を目がけて流れてくる。海底から海面までの海水が岸を目がけて盛り上がりながらやってくるのである。 p127.津波ハザードマップ:紙ベースの図は、最終浸水深を示したものであって、その過程では高速のはん濫流が発生する地点がある。 p127.津波による被害は、深さよりも流れによって発生する場合が多いことを考えなければならない。しかも、実際には全壊家屋の残骸や家具類、自動車や漁船・船舶が、はん濫流と一緒に市街地を襲うことに注意する必要がある。

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2015/07/13

本書は、津波災害について、自然科学、社会科学、実践科学のそれぞれの研究分野の成果がバランスよく紹介されている。 具体的には、津波発生のメカニズム、国内外における過去の津波災害、被害想定の作られ方、災害情報の伝達、私たちが備えておくべきことなどについて、既存の研究データを基に分かり...

本書は、津波災害について、自然科学、社会科学、実践科学のそれぞれの研究分野の成果がバランスよく紹介されている。 具体的には、津波発生のメカニズム、国内外における過去の津波災害、被害想定の作られ方、災害情報の伝達、私たちが備えておくべきことなどについて、既存の研究データを基に分かりやすく解説してある。 本書を通読すると、自分に関わりのある都市やまちが、今までとは違った新しい視点から見えてくるのではないだろうか。 東日本大震災を経た今だからこそ、専門分野を問わず教養として読んでおきたい一冊である。 (2013 ラーニング・アドバイザー/シス情 SATO)] ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1393560&lang=ja&charset=utf8

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2013/06/06

東日本大震災の約3ヶ月前に出版された本。 スマトラ沖地震の津波のような津波が日本でも起きるかもしれない、「減災」の視点が大事だと書いてあるが、わずかその3ヶ月後にあんな大きな津波があるなんて著者も思いもしなかったのではないか?

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2012/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東日本大震災の3ヶ月前、2010年12月に上梓された本。 津波による被害にテーマを特化して、津波のメカニズムや破壊力、津波が生じた際に想定される被害、多津波警報などの効果と限界、そして何より津波に常に襲われていた地域の人々に、とにかく何が何でも非難しなければならない、ということを、非常に分かりやすくまとめて論説してくれています。 書かれている内容のほとんどすべてが、まるで3ヶ月後に起こる東日本大震災を予見していたかのようで、一気に読み進んでしまいました。この本を被災地の方々が読んでいたら、もしかしたらすぐに避難行動には入れた人がもっと多かったのかもしれません…。 ただ、これだけ学識があり、明瞭な論を展開している著者でさえ目測を誤るほどの大災害だったんだと感じたのが、「津波の大きさを低減させるには、湾口の大水深部に津波防波堤を作るのが一番効果的である。岩手県の釜石市や大船渡市は際立って安全になっている。」という記述を読んだ時。専門家がここまで断言できていた地域で、あれほどの被害が起きるということは、まさに想定外だったんでしょう。この場合の「想定外」は、東電や政府が軽々しく口にする「想定外」とは、まったく重さの異なるものなのではないかと思います。 最終章では、特に東京で起きる津波災害に焦点を絞った防災・減災方法についても述べられています。自分と大切な人の命を守るために読む本としては最適なものの一つでしょう。たかが700円ちょっとで必要最低限の知識を身につけることができ、意識を高めることができるなら、これほど安い買い物はありません。

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2012/04/15

津波というものに対する、実に細密な知見で溢れている。 東日本大震災前に書かれており、後に読んだ身としては、溜息と驚愕を感じた。先に読んで居たとしても、果たして危機感を持てたかどうかも疑問ですが。(内陸住まいなもので) この本の主題とは関係ないのだけれど、ある意味、大震災直後にす...

津波というものに対する、実に細密な知見で溢れている。 東日本大震災前に書かれており、後に読んだ身としては、溜息と驚愕を感じた。先に読んで居たとしても、果たして危機感を持てたかどうかも疑問ですが。(内陸住まいなもので) この本の主題とは関係ないのだけれど、ある意味、大震災直後にすべきだった様々な好機を、逃してしまったように思う。 是非、東日本大震災を踏まえた、改訂を望みたい。

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2012/04/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

震災の前に書かれた本らしいが、津波の恐ろしさを知ることができよかった。スマトラ島の津波後の負傷者で多いのが火傷を負った人という記述には、これからも気に留めたいことだ。数十cmの津波でも海に近づくことはやめるべきだと思う。津波が来たら一目散に逃げろとの記述もあり、震災後ということもあり納得。

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2012/03/10

 この本が出版されたのは2011年12月17日、東日本大震災の起こる3ヶ月前になる。序文では震災の約1年前に発生したチリ沖地震において遠地津波の警報が発せられたにも関わらず、対象地域の5%しか実際に避難した人がいなかったことをうけ、「東海・東南海・南海地震津波や三陸津波の来襲に際...

 この本が出版されたのは2011年12月17日、東日本大震災の起こる3ヶ月前になる。序文では震災の約1年前に発生したチリ沖地震において遠地津波の警報が発せられたにも関わらず、対象地域の5%しか実際に避難した人がいなかったことをうけ、「東海・東南海・南海地震津波や三陸津波の来襲に際して、万を超える犠牲者が発生しかねない」という警告を発していた。  本著の価値の一つはこの序文にある。多くの犠牲者が出てしまった東日本大震災のことは忘れなかったとしても、時を経れば記憶は薄れ避難行動にあらわれてしまう事例のひとつとして「その1年前に起きたチリ沖地震津波では5%の住民しか逃げなかった」ことを覚えておきたい。  本文においても、歴史上の大津波に対して当時の人々がその記憶を後世に残そうした知恵や、過去の津波の被害から沿岸で大きな地震に際したときに現在の我々がとるべき行動など、印象深い記述が多く見られる本である。

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2012/02/05

昨年の東日本大震災は、防災対策が逆に人々の油断を招き、逃げ遅れて死んでしまうという事例が発生した。 日本一の防潮堤があった岩手県宮古市田老地区がその最たる例である。 また、防災教育の重要性を痛感させられた。ニュースで聞いたことだが、岩手県釜石市の釜石東中や鵜住居小の生徒・児童た...

昨年の東日本大震災は、防災対策が逆に人々の油断を招き、逃げ遅れて死んでしまうという事例が発生した。 日本一の防潮堤があった岩手県宮古市田老地区がその最たる例である。 また、防災教育の重要性を痛感させられた。ニュースで聞いたことだが、岩手県釜石市の釜石東中や鵜住居小の生徒・児童たちの行動から、それがよく理解できた。

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