今、世界経済で何が起こっているのか? の商品レビュー
2010年のユーロ危機の解説 どうしてギリシャは危機状態であり、どうして日本はそうでないのか。わかったつもりになれるぞ。
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約1年前に出版されたものですが、昨年来ずっと燻り続けている欧州問題について、原因や問題点が説かれていて、非常に分かりやすかったです。 また、巨額の財政赤字を抱えている日本についても触れられています。日本の場合とギリシャやアイルランドなどのものとは何が違うのかが説かれており、この...
約1年前に出版されたものですが、昨年来ずっと燻り続けている欧州問題について、原因や問題点が説かれていて、非常に分かりやすかったです。 また、巨額の財政赤字を抱えている日本についても触れられています。日本の場合とギリシャやアイルランドなどのものとは何が違うのかが説かれており、この点も勉強になりました。(ちなみに著者は日本の財政破たんについては一笑に付しています。) 本書の難点は同じことが何回も何回も書かれていたので、『作品』としての出来は今一つなのかもしれません。(ただ、自分としては同じような内容の記事を何回も読むことによってより理解が深まったという、思わぬ効果があったんですけどね。)
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この本は三橋氏によって2010年の1-10月に書かれたものがベースとなっているようですが、今話題になっている欧州やアメリカの経済状況について説明してあり、特に欧州経済が厳しい状況にあることが出典を明らかにしたデータをベースに解説してあり私には理解しやすいものでした。 三橋氏は最...
この本は三橋氏によって2010年の1-10月に書かれたものがベースとなっているようですが、今話題になっている欧州やアメリカの経済状況について説明してあり、特に欧州経済が厳しい状況にあることが出典を明らかにしたデータをベースに解説してあり私には理解しやすいものでした。 三橋氏は最近も1か月に1冊程度のペースで本を書かれていますが、それらの情報も合わせて最近の欧州や米国、中国インドの状況がどうなっているかを定期的に把握していきたいと思いました。 以下は気になったポイントです。 ・欧州諸国は2008.10に銀行界系基準を大きく変更して、保有資産を「満期目的の資産」と区分変更することで、時価評価の対象から切り離すことを可能とした、つまり、サブプライムローンを含む価値のつかない証券化商品であっても「満期目的」であれば評価損は計上しなくて良い(p12) ・自国に金融政策の機能をもたないユーロ諸国は中央銀行による国債買取という手段は使えない、但しECBはギリシア国債の買取は可能(p15) ・2004年から数年間、アイスランド・スペイン・アイルランド・ルクセンブルグは財政収支が黒字化した、ルクセンブルグ以外は史上最大クラスの経済的苦境にある(p24) ・日本国債の金利が安いのは、デフレギャップが大きすぎるために企業などの民間資金需要がなく、GDPから切り離された貯蓄がどんどん金融機関に流れ込んでいるから(p53) ・リスク資産にカウントされず、同時に金利収入を得られる金融商品は国債である(p66) ・問題は民間の資金需要がないことであり、国債価格が高い(金利が低い)ことではない(p89) ・人々が暴動を起こすのは、資産が減少した時ではなく、所得が激減したとき(p95) ・対外債務の場合は、現在の政府が現在の国民のために海外からお金を借りて、将来的に外国人にお金を返済(原資は将来の国民)ことになる(p120) ・中国の外貨準備高が世界一になったのは、同国が人民元高を恐れて、民間が稼いだ対外資産を買い上げることを続けてきたため(p132) ・輸出とは、輸出相手国の需要や雇用を奪う行為(p133) ・アイスランドは、政府の負債残高が増えたから破綻したのではなく、民間金融機関が破たんした結果、政府の負債残高が急増した(p145) ・ドイツでは最近、年金の受給年齢が67歳に引き上げられたが、ギリシアは53歳であった(p165) ・2002年に日本国債の格付けがボツワナと同じ水準になったとき、ボツワナに最大に援助していた国は日本であった(p241) 2012年3月25日作成
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※このレビューにはネタバレを含みます
著者は三橋貴明氏。 米国経済の近況が知りたくて、少し古いけどAmazon中古。 感想。 前半今一つだが、中盤はドッグイヤーの連続。終盤はややくどい。 ユーロ圏、日本、中国、米国を並べて理解。話の筋道がわかりやすい。特にユーロの弱点と現実。 備忘録。 ・マーストリヒト条約 ・通貨は統合、内政は不干渉、でも貨幣は刷れない ・デフレ期の財政緊縮はムリ ・日米の長期金利低下はわかりやすい。バブル崩壊でバランスシート不況→量的緩和→民間に資金需要はまだなく結局金融機関は国債を買う。 ・だから信用創造機能が ・「グローバルインバランスの解消」by著者。経常黒字国の黒字減、経常赤字国の輸出増。特に米の輸出増大。 他にもあったけど纏めるのに力尽きた。ブログ読もう。
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経済学ド素人ですが、読み終わると世間を騒がす世界経済の動きが案外単純な原因から起こっていのだなとぼんやりとですが分かってきました。初心者が専門用語を調べながら読むのが最適かと思います。 内容に重複が多く、時々一つの章(連載1回分)の中でも見られ、著者は実はおバカさんなのかなと心配...
経済学ド素人ですが、読み終わると世間を騒がす世界経済の動きが案外単純な原因から起こっていのだなとぼんやりとですが分かってきました。初心者が専門用語を調べながら読むのが最適かと思います。 内容に重複が多く、時々一つの章(連載1回分)の中でも見られ、著者は実はおバカさんなのかなと心配になりますが、もっとおバカさんな私にはそれくらいが丁度良かったと読み終えて思いました。読者のレベルに合わせてくれているのでしょう。(2011.11)
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三橋本。 相変わらずわかりやすく、多くのデータを元にした解説で、説得力もあるし、わかりやす。 勉強の入り口として読むのには良い。
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連載記事をまとめたものだけに、同じ説明が繰り返される部分が多いが、私にとってはそれくらいのほうが理解が定着して助かる。
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経済評論家の三橋貴明氏のブログ記事を書籍にまとめたものです。2010年1月から主に、ユーロ圏、アメリカ、日本、中国の経済の問題を焦点に丁寧にまとめられています。 ・なぜPIGS諸国が財政的に困難な条項に陥ったか? ・特に、ギリシャはECBやドイツなどが支援をするまでに破綻する状...
経済評論家の三橋貴明氏のブログ記事を書籍にまとめたものです。2010年1月から主に、ユーロ圏、アメリカ、日本、中国の経済の問題を焦点に丁寧にまとめられています。 ・なぜPIGS諸国が財政的に困難な条項に陥ったか? ・特に、ギリシャはECBやドイツなどが支援をするまでに破綻する状況になったか? ・ユーロがなぜ立ちいかない状況になってしまったか? ・リーマンショック以後、アメリカが中国に通貨切り下げを強く要求されるようになったか、TPPなど貿易を拡大する路線をとり始めたか? 個々の経済ニュースを読むだけでは分かりづらい、各国の状況が経済指標など数値を根拠に分かりやすく書かれています。 日経新聞がまとめた時事問題の解説書も読んでいますが、コッチの方が全然分かりやすいです。 ブログ記事をまとめた書籍ということで、内容の重複はありますが、重要箇所が強調されている形なのでまー我慢できる範囲だと思います。
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著者は難解な経済現象を誰にでも分かりやすく説明することには定評がありますが、本書はklugに連載されていたコラムをまとめた本であるため、成り立ち上「専門用語の説明を端折っている箇所がある(尺が短いため詳しい説明ができない)」「同じ主張を何度も繰り返している(連載なので説明の繰り返...
著者は難解な経済現象を誰にでも分かりやすく説明することには定評がありますが、本書はklugに連載されていたコラムをまとめた本であるため、成り立ち上「専門用語の説明を端折っている箇所がある(尺が短いため詳しい説明ができない)」「同じ主張を何度も繰り返している(連載なので説明の繰り返しがあるのはやむを得ない)」などの欠点もあります。従って、マクロ経済に疎い読者にはやや難解かもしれません。 本書では主にリーマンショック以降のヨーロッパ経済、特に共通通貨ユーロの特性と共通通貨ゆえに八方ふさがりで解決策が見出せない現状を臨場感たっぷりに解説しています。ちょうどヨーロッパ経済が揺れ動くのと平行でリアルタイムで連載されていたこともあり、徐々に混迷を深めていく状態がよく分かります。著者はPIGS諸国がユーロから離脱しEUという壮大な試みは失敗に終わると予測していますが、これが当たるかどうかはこの先の情勢次第。是非続編も読みたいものです。
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