廃院のミカエル の商品レビュー
出だしの水鳥の死体、動物を切り裂く怪しい人物、何だかこのホラー感にわくわくしながら読み始める。不気味な修道院も怖かったけれど、綾子の浴室や暖炉での悪魔つきの様子は心底恐ろしい。終盤、オカルト的な事象が科学的に謎解きされてしまい、自分としては残念。
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ギリシャの地で、修道士や廃院になった修道院、司祭、ギリシャ正教、イコン…と宗教用語にもなじみがなくて、理解するためには、サラッと読めず、何度もページを行ったり来たりしながら、だった。 信仰をしていない私には、遠い世界のできごとに思えた。科学的な説明よりも、神の存在や、人の弱みに...
ギリシャの地で、修道士や廃院になった修道院、司祭、ギリシャ正教、イコン…と宗教用語にもなじみがなくて、理解するためには、サラッと読めず、何度もページを行ったり来たりしながら、だった。 信仰をしていない私には、遠い世界のできごとに思えた。科学的な説明よりも、神の存在や、人の弱みにつけ込む悪魔を信じる種類の人たちがいて、説明の付かないようなことが次々と起こる。 修道院と聞くと、修道女、シスターが思い浮かぶが、ギリシャ正教では、修道士は男性だけなのか。 厳しい戒律を自らに課す。神との対話。 自分と対極の世界、と思って読んだ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
結局何がそれを感じさせたのか? 読んでいて思わず咳き込みそうになる描写はさすがだな、と。 カタカナ名の人や修道院がなかなかごちゃごちゃになってしまい、本筋が頭に入ってこない場面も… 白いクリーム状の蜂蜜をぜひ食べてみたいです。
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2020年5月9日読了。幻の蜂蜜を求めギリシャ辺境を訪ねた美貴は、二人の日本人とともに迷い込んだ廃院で不可思議な現象に巻き込まれ…。異国の地で日本人が巻き込まれる怪異、という設定は読んでいて感情移入しやすいし、いわくありげな廃院・秘密を抱えた人々や宗教がらみの設定などなかなか読み...
2020年5月9日読了。幻の蜂蜜を求めギリシャ辺境を訪ねた美貴は、二人の日本人とともに迷い込んだ廃院で不可思議な現象に巻き込まれ…。異国の地で日本人が巻き込まれる怪異、という設定は読んでいて感情移入しやすいし、いわくありげな廃院・秘密を抱えた人々や宗教がらみの設定などなかなか読み応えがあった。特に登場人物たちが見舞われるある「脅威」は今読むと現実感があるが、逆に登場人物たちの無防備さに呆れるというか「原因不明で打ち捨てられた廃墟」を見たら、絶対「ソレ」を疑うよなあ…という気もする。宗教や信ずるものは人を救うこともあるが苦しめることもあるが、だからといって無神論の方が生きやすいのかというとそういうわけでもない。生きるってのは難しいもんだねえ…。
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宗教色が濃さそうなのは重々承知していたけれど、オカルトが入ってくるのは計算外で途中から辟易気味。 綾子の奇行が怖すぎたり、 必要以上のホラー演出に どこにも共感できるものが見つからず。 おどろおどろしさもここまでくると ちっとも効果的ではなかったかも。 残念。
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#読了。不倫、左遷そして転籍とされながらも商社で働く美貴は、ギリシャで口にした蜂蜜を捜すべく、現地で知り合った通訳の綾子と、壁画修復士の吉園と共に山村に向かう。 そこで廃院に迷い込んだことから、奇妙な出来事が3人を襲い始める。 絵画/宗教とあまり得意じゃない分野の話に加え、オカル...
#読了。不倫、左遷そして転籍とされながらも商社で働く美貴は、ギリシャで口にした蜂蜜を捜すべく、現地で知り合った通訳の綾子と、壁画修復士の吉園と共に山村に向かう。 そこで廃院に迷い込んだことから、奇妙な出来事が3人を襲い始める。 絵画/宗教とあまり得意じゃない分野の話に加え、オカルト系によったりしてあまり気が入らなかった。篠田作品らしいといえばそうなのだが。。。
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昔「女たちのジハード」で、ジハードと言う言葉を知ったのは、篠田節子さんの本であった。 その後、中東問題で、ジハードと言う言葉は、新聞などに、掲載されることになる。 今回のこの本も、ミカエルとは、「大天使ミカエル」で、この絵が、廃院となった修道院で、悪霊の怨念か?、相次ぐ村人の不...
昔「女たちのジハード」で、ジハードと言う言葉を知ったのは、篠田節子さんの本であった。 その後、中東問題で、ジハードと言う言葉は、新聞などに、掲載されることになる。 今回のこの本も、ミカエルとは、「大天使ミカエル」で、この絵が、廃院となった修道院で、悪霊の怨念か?、相次ぐ村人の不幸、家畜の死骸、等が、もたらすことになる 。 商社現地社員の美貴が、通訳の綾子と、壁画修復士の吉園とで、廃院の中の不思議な出来事と、敬虔な修道士の相次ぐ死の原因を解明して行く。 しかし、蜂蜜を、商売にと、もくろむ美貴なのに、廃院まで、何度も足を運ぶ勇敢さに、本の中で、女性の強さを感じる。 蜂蜜(ビー)でなく、蜂(ホーネット)の違いにも、知らなかった。 後、1ヶ月もすれば、ハローウィーンだが、西洋は、仮装で無く、そのまま土葬なので、改葬の時に、骨になってなかったら、ゾンビのように、思われるのだろう。 宗教の事は、良く理解できないが、ヘシュカズムと、美術について この本で、又、新しい分野の事を知った次第である。
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強い思い込み、頑さ、人に言えない思いだったりする人間の”気”みたいな物が強いとある意味見える物が見えなくなったり、見えない物も見えてしまったりする。孤独であるとそこからのがれられない。見えない物をみてしまい、見える物も見えなくなる危険を孤独が引き寄せてしまう恐れが高くなるよという...
強い思い込み、頑さ、人に言えない思いだったりする人間の”気”みたいな物が強いとある意味見える物が見えなくなったり、見えない物も見えてしまったりする。孤独であるとそこからのがれられない。見えない物をみてしまい、見える物も見えなくなる危険を孤独が引き寄せてしまう恐れが高くなるよというお話だ。ギリシアを舞台にした、ちょっとオカルトにも感じられるような上手な構成になっている。ちょっとだまされたかな。さすがですね。
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さすがだなあ。わけわからん話なのにグイグイ読まされる。悪霊だとか悪魔だとか不気味だから途中で嫌になりかけたが読んでしまった。最後まで読んでやれやれだった。
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さすが大御所!な読後感。 でも、ホラーっぽいところは無理矢理感が強かったかな。 ホラーかパニックものか、絞った方が良かった気がする。 でも、ラストが明るくて良かったから高評価。
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