1,800円以上の注文で送料無料

そして、僕はOEDを読んだ の商品レビュー

4.3

13件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    2

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2011/06/18

OED=Oxford English Dictionary、全20巻、総計21,730ページ、重量にして60kgを1年間掛けて読んだ記録である。 ・・・それだけで、「いや、お疲れさまでした」とお茶を勧めたくなる。 著者は自称・アマチュア辞書愛好家で、OEDに限らず、幾多の辞書を...

OED=Oxford English Dictionary、全20巻、総計21,730ページ、重量にして60kgを1年間掛けて読んだ記録である。 ・・・それだけで、「いや、お疲れさまでした」とお茶を勧めたくなる。 著者は自称・アマチュア辞書愛好家で、OEDに限らず、幾多の辞書を所有し、読み通した辞書もOEDが最初ではない(きっと最後でもないだろう)。学術的研究を目的としているのではなく、アマチュアとして読んでいる、というところが特徴だ。頭痛がしても。目が悪くなっても。 なぜ、ではない。そこに辞書があるから。 アルファベットの各文字ごとに、軽妙なエッセイと著者の気を引いたいくつかの単語と意味が並び、辞書を連想させる洒脱な作りになっている。 著者のお気に入り単語の傾向は、今は使われていない、ある種、マニアックなものである。例えば、特殊で微妙な状況だが、「ああ、あるかも、そんなこと」と思うようなことをすぱっと一語で表すもの。anti-rumour(噂を流し返す)とかobganiate(何度も何度もしつこく繰り返して悩ます)とか。また、「そりゃいったいどういうときに使うんだ」というような、unbepissed(-これはあまり品がよいとは言えないので、興味を持った方は本書なり、OEDなりで調べていただくとしよう)。言うなれば、単語の背後にドラマが感じられる言葉である。それらはまた、この膨大な辞書を編纂した人々の人間味を感じさせる言葉でもある。 2万ページを超える途方もない旅の果てに、著者が下した決心もなかなかにすごい。 ご参考までに、本書のページ数は約300ページ。OEDの70分の1である。 *個人的には、著者の好きな単語と自分の惹かれるものとはちょっと傾向が違いそう。自分は、語源とかの方が興味があるかなぁ・・・。関連のない個々の項目を読み続けるのは、私にはちょっと無理だな。

Posted byブクログ

2011/05/24

単語のうんちくは飛ばして、著者の生活エッセイ部分を堪能しました。街でばったり出会った友人に「昔と比べて影が薄くなったんじゃない?」と言われるシーンなんかは、映像的にも笑える。コトバ好きな人はもっと楽しめると思う。

Posted byブクログ

2011/02/03

この短いコラムと単語だけの本を開くたびに、僕はとても幸せな気持ちになった。それはおそらくこの本の著者であるアモン・シェイという人が本当に読書好きで、文章の端々からそのことが伝わってくるからなんだろうと思う。

Posted byブクログ