贋食物誌 の商品レビュー
エッセイには時代という制約があるんでしょうかな、正直あんまり面白くなかったですが。ただ戦争の傷跡は30年程度経ってもしっかり残っているんだなと、これを感じただけでも読んだ価値はあったかと。
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吉行淳之介氏による全100編のタイトルが食べ物による軽妙なエッセイ。すべてがタイトルどおりの内容ではなく、かなりの脱線をしているのだが、それも著者の個性によるもの。山藤章二氏の挿絵も面白い。当時の友人関係も緩く広いもので、おおらかな時代を感じる。1973-1974年にかけての連載...
吉行淳之介氏による全100編のタイトルが食べ物による軽妙なエッセイ。すべてがタイトルどおりの内容ではなく、かなりの脱線をしているのだが、それも著者の個性によるもの。山藤章二氏の挿絵も面白い。当時の友人関係も緩く広いもので、おおらかな時代を感じる。1973-1974年にかけての連載なので、当時の食文化をうかがい知ることもでき、ゆっくりとした週末には適切な読書だった。
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ちょっと図強み進めるのが面白い本。 ささやかな日々を猥雑に綴った、肩の力の抜けた文章が、今とは確かに違っている「近くて遠い昔の風景」を描いている。 添えられたイラストのしょーもなくすばらしいところもいいね。
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書名に「贋」とあるように、各タイトルに「食物」の名前が掲げられているが、内容はグルメエッセイの類ではない。ま、そのまま食べ物の話になることもあるが、「食物」の名前をサカナにした自由闊達なエッセイである。夕刊フジのVS山藤章二のシリーズは筒井康隆の『地獄の沙汰も金次第』を嚆矢として...
書名に「贋」とあるように、各タイトルに「食物」の名前が掲げられているが、内容はグルメエッセイの類ではない。ま、そのまま食べ物の話になることもあるが、「食物」の名前をサカナにした自由闊達なエッセイである。夕刊フジのVS山藤章二のシリーズは筒井康隆の『地獄の沙汰も金次第』を嚆矢として大好きであれこれ読んできたが、エッセイとイラストの丁々発止が楽しい。吉行のこのシリーズはその部分がいささか弱いかな。山藤章二が一方的におちょくってる感じで、吉行の返しが物足りない。
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