御師弥五郎 の商品レビュー
御師とは、お伊勢参りツアコンのこと。なんで江戸時代の人たちが、伊勢に行きたかったのか、また、実際に盛んに行っていたのか、がよくわかった。なにしろ、伊勢発の旅行社が数多あってそれが当時の日本人全てをそれぞれ「檀家」として持っていたっていうんだから驚き。そして、伊勢での極楽のような接...
御師とは、お伊勢参りツアコンのこと。なんで江戸時代の人たちが、伊勢に行きたかったのか、また、実際に盛んに行っていたのか、がよくわかった。なにしろ、伊勢発の旅行社が数多あってそれが当時の日本人全てをそれぞれ「檀家」として持っていたっていうんだから驚き。そして、伊勢での極楽のような接待!金持ちと貧乏人との格差はもちろんありながらも、封建社会のがんじがらめな日々から抜け出した何日間か、というのは、一生の宝物だったんだろうな。で、このお話のわけありの御師・弥五郎は、同じく、わけありの豪商・清兵衛に頼みこまれ、厭々伊勢への道中に。同行する能天気な蛙講の面々や、弥五郎の幼馴染の岡っ引き、彼らの行く手にたびたび現れる不穏な輩たち、など、キャラの描写も面白く、楽しんで読むことができました。このところ、西條さん、ヒットの連発ですね。(*^_^*)
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