季節風 冬 の商品レビュー
■サマリー ・冬をテーマにした12個の短編小説 ・切なかったり、ホッコリしたりを感じられる ・フィクションなのにリアルな人間像がある ■所感 作者・重松さんの好きな季節は、「冬」だという。 天気も「曇り」が好きらしい。 これが、「晴天」、「真夏」が大好きな作家であれば、 ここま...
■サマリー ・冬をテーマにした12個の短編小説 ・切なかったり、ホッコリしたりを感じられる ・フィクションなのにリアルな人間像がある ■所感 作者・重松さんの好きな季節は、「冬」だという。 天気も「曇り」が好きらしい。 これが、「晴天」、「真夏」が大好きな作家であれば、 ここまで切なかったり、ホッコリした内容の小説を 書けないのではないかと思われる。 どこか暗くて、ひねくれていて、一筋縄では いかないような人だからこそ(勝手な予想であるが)、人の気持ちを理解した小説が書けるのだろうと思う。 冬がテーマであるため、やはりどこか切ない 気持ちになる内容が多かったように感じられる。 これで、春、夏、秋、冬の四冊の小説を読破した ことになる。 どの季節の小説にも、味わい深いものがあり、心に 染みる短編がいくつもあった。 重松清さんは、この春夏秋冬の小説が等身大の 自分であるという。 作家の縮図である季節シリーズは、永久保存版である。 ■心に残る箇所 【ごまめ】から引用 昔ーまだ香奈が小学生で、敏記は両親を「パパ、ママ」と呼んでいた頃、正月を家族で過ごすのはあたりまえのことだった。 あたりまえすぎて、それがいつかは終わってしまうのだとは考えもしなかった。 初もうでから帰ったあと、サッカーの天皇杯決勝戦をテレビで観ながら、ばたばたと走り回る敏記を「うるさいよ、テレビの音が聞こえないだろ」と叱ったり、「バドミントンしようよ」と香奈に誘われても「また今度な」と面倒くさそうに断ったり、元旦はまだしも、二日や三日になると「朝から晩まで子どもたちと一緒ってのも疲れるよなあ」と奥さんにぼやいたり…・・…・・。 ぜいたくなこと言うなよ。あの頃の自分に会えたら、たしなめてやりたい。 香奈と敏記も、いつか気づいてくれるだろうか。親にとって子どもと過ごす時間が貴重なように、子どもにとっても、親と一緒におしゃべりしたり出かけたりする時間は、やり直しがきかないからこそ貴重で、かけがえがなくて…・・・・・。 ◾️学び 親も人間である。 1人でゆっくりしたい、1人趣味を楽しみたいと 思う時はある。 でも、子どもの「おとうさん、見て見て」、 「おとうさん、遊ぼうよ」などのように、 父親の自分に喋りかけてくれるのは今だけである。 だから、呼ばれた時は「何、何?」、「よし、遊ぼう、何する?」と極力応じるようにしている(トイレ中などは別だが…)。 それでも週末に子どもたちが寝た後、もっと遊んだら良かったかなとか、叱りすぎたかなと独り後悔したり落ち込むことがある。 12篇の中で【ごまめ】は、私が感じる部分に刺さった短編である。 やり直しがきかないから、そのときのベストを尽くす。 それでも、あとあと振り返ってみたら、やっぱりあの時、〇〇しとけば良かったかなとか思うかもしれないが、それはそれとして、である。 未来の自分が振り返ってみたとき、あの時はやれるだけのことはした、と思えるようにしなければと改めて感じた。
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「じゅんちゃんの北斗七星」に興味を引かれ、この本を手にしたのだった…かな? もちろんこの作品も良かったが、感想を書くとなると真っ先に浮かんだのは「火の用心」の小野さんだった。 あのデリカシーのなさ。 偉そうな物言い。 自分のものさしでしか測れない視野。 あぁ本当に私の知ってるあ...
「じゅんちゃんの北斗七星」に興味を引かれ、この本を手にしたのだった…かな? もちろんこの作品も良かったが、感想を書くとなると真っ先に浮かんだのは「火の用心」の小野さんだった。 あのデリカシーのなさ。 偉そうな物言い。 自分のものさしでしか測れない視野。 あぁ本当に私の知ってるある人によく似ている。最悪だ。 そして私もこのところ、そのある人に似てきている。最悪だ。 似たくないところが似てしまうのは何なんだ。勘弁してくれDNA。 そんな訳で身悶えしながら小野さんの痛々しさを胸に刻んだ一冊となりました。ツラい。
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重松さんの季節風シリーズの冬。 親子、友人などのヒューマンストーリーが12編の短編集。 年頃の娘との関係に心悩ます父親の心情を描いた「ごまめ」 小学生の友情を描いた「その年の初雪」 今でいう発達障がいの友人との交流を描いた「じゅんちゃんの北斗七星」が心に刺さった。 ...
重松さんの季節風シリーズの冬。 親子、友人などのヒューマンストーリーが12編の短編集。 年頃の娘との関係に心悩ます父親の心情を描いた「ごまめ」 小学生の友情を描いた「その年の初雪」 今でいう発達障がいの友人との交流を描いた「じゅんちゃんの北斗七星」が心に刺さった。 ちょっぴり切なくて、それでも温かく心をほぐしてくれる作品でした。
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重松清の季節風シリーズがめちゃくちゃ好きです!冬は特に気に入る話が多くて面白かったです。 忘れたときなどに再読すると面白いと思います!
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あっつあつの、ほっくほく と その年の初雪 が特に好きかな。 ホッとする感じと、キュッってなる感じ。 サクラ、イツカ、サク も良かった。 いろんな考えの人がいるって事だけど、今の自分の現状に気付いてる時点で一歩進んでると思う。見て見ぬふりは今は痛くないかもしれないけど、傷にはなっ...
あっつあつの、ほっくほく と その年の初雪 が特に好きかな。 ホッとする感じと、キュッってなる感じ。 サクラ、イツカ、サク も良かった。 いろんな考えの人がいるって事だけど、今の自分の現状に気付いてる時点で一歩進んでると思う。見て見ぬふりは今は痛くないかもしれないけど、傷にはなってる。向き合うことは大事、考える事をやめたらもったいないのかも。
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冬らしい少し切ない、でもちょこっと心が温まるお話が盛り込まれていました。 なかでも、バレンタイン・デビューが少しクスッと笑顔になれるほんわりあったかいお話でした。 冬の散歩道も、 何気ない日常でも受け取る側(おかれている状況)によって、とても意味のあることや生きる力になった...
冬らしい少し切ない、でもちょこっと心が温まるお話が盛り込まれていました。 なかでも、バレンタイン・デビューが少しクスッと笑顔になれるほんわりあったかいお話でした。 冬の散歩道も、 何気ない日常でも受け取る側(おかれている状況)によって、とても意味のあることや生きる力になったり違う意味をもつのがとてもおもしろいなと。
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春から読み始めて遂に冬を読み終えてしまった いちばん最初の「あっつあつの、ほっくほく」が高校生の時の楽しかったけどちょっと窮屈な思い出と重なった、、 気温が下がって身体が冷える冬だからこそ芯から暖めてくれる存在って本当に僅かかも、と思った
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遂にシリーズ最終巻。春から始まり、もうそろそろ1年が経とうとしているなんて。物悲しくも心が温かくなるような話が多かった冬編。『あっつあつの、ほっくほく』『コーヒーもう一杯』『サンタ・エクスプレス』『その年の初雪』『じゅんちゃんの北斗七星』がお気に入り。クリスマスにお正月、節分、...
遂にシリーズ最終巻。春から始まり、もうそろそろ1年が経とうとしているなんて。物悲しくも心が温かくなるような話が多かった冬編。『あっつあつの、ほっくほく』『コーヒーもう一杯』『サンタ・エクスプレス』『その年の初雪』『じゅんちゃんの北斗七星』がお気に入り。クリスマスにお正月、節分、バレンタインなど元々イベントが多い季節のため、他の季節に比べ分かりやすくバラエティに富んでいる。日常のちょっとした出来事に季節の彩りを添え、様々な人の心に寄り添ってくれた季節風シリーズ。1年を通して楽しませてくれ、これからも折に触れ読んでいきたい。
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季節風4作品読み終わりました。 冬はイベントが多いので、日常の中にある特別感や、イベントだからこそ生まれる感情の動きが散りばめられていました。 この中でのお気に入りは、「火の用心」です。違う環境に進んだ友達同士の距離感の難しさに共感しました。仲良くしていたいだけなのに、触れてはい...
季節風4作品読み終わりました。 冬はイベントが多いので、日常の中にある特別感や、イベントだからこそ生まれる感情の動きが散りばめられていました。 この中でのお気に入りは、「火の用心」です。違う環境に進んだ友達同士の距離感の難しさに共感しました。仲良くしていたいだけなのに、触れてはいけないところがあるのではないか、何を話せば良いかわからないと、もどかしさがじわじわ伝わってきました。 シリーズ通して、単純な季節ものではなく、一編ごとに時期が少しずつ進んでいく形式は、季節感をより繊細に感じられる体験でした。週に一つの短編というような読み方をしていたら、もっと沁みるものがあったのかもしれないです。
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何気なさが良い。普通が優しい。そして冬が好きだ。 どの話も何か解決するわけではないのに、いやに心が暖かくなって前に進む力をもらえる。 焼き芋も散歩道も鬼は外も日常の1ページだが、人にはそれだけで立ち上がる力になることがある。 重松清は私と同い年で同じ大学だが、こんな小説を書き続け...
何気なさが良い。普通が優しい。そして冬が好きだ。 どの話も何か解決するわけではないのに、いやに心が暖かくなって前に進む力をもらえる。 焼き芋も散歩道も鬼は外も日常の1ページだが、人にはそれだけで立ち上がる力になることがある。 重松清は私と同い年で同じ大学だが、こんな小説を書き続ける彼に賛辞を送りたい。
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