田舎の紳士服店のモデルの妻 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この本のおもしろさというか、言いたいことというかが分からない人はある意味幸せなんだろうな。 梨々子みたいに人からの評価で自分の幸せを決めるタイプは、きっと育ってきた環境がそうだったから。 「こうでなければならない」という正解があって、それに沿ってないと不安だし惨めだしどうしようもない。 途中母親が登場したけど、いかにもってタイプだったもんね。 梨々子が主役でなく脇役でいい、何者でなくていいと気付けたことは人生を豊かにしてくれると思う。 私は30代になって、疲れ果てて自分から降りた。 本当に心が自由で楽だし、自分の人生を歩めていると感じられるようになった。 結構こういう人いるんじゃないかな。
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ささやかだけどかけがえのない、何者でもない私。 最後の一言にこの本の内容が集約されていると思う。冒頭からしばらくは主人公の葛藤や1人で思い悩む頭の中を描いた暗めの内容で少々どんよりした気分になったが、最後は満足できる良い内容だった。
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まずタイトル 妻がモデルかと思ってた 旦那さんのことでした 旦那さんが鬱になって仕事を辞めて 旦那さんの田舎に家族で移住… そして生活 旦那さんが鬱で、すごく気を使って生活していく日々によく耐えられたと思う 結構、根を上げてしまうところが多かった気がする これ、私にはでき...
まずタイトル 妻がモデルかと思ってた 旦那さんのことでした 旦那さんが鬱になって仕事を辞めて 旦那さんの田舎に家族で移住… そして生活 旦那さんが鬱で、すごく気を使って生活していく日々によく耐えられたと思う 結構、根を上げてしまうところが多かった気がする これ、私にはできるだろーか?? 昔、大好きだった今で言う推しに再会しお茶をする それが、唯一の楽しみだったが田舎で誰かに見られたらおしまいだ… 田舎暮らしに鬱の旦那、心開かない息子 大変だ
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かっこいいと憧れていた人の妻の座、モデルの仕事と自分にとっていいと思うものが崩れていくと、何かに縋りたくなったり、本当の自分はここじゃないと思ったりしてしまいそうだ。 夫は鬱になったものの、妻がイライラしてようが気づかずマイペースを貫いていてある意味強い人だなと思った。 結局、周...
かっこいいと憧れていた人の妻の座、モデルの仕事と自分にとっていいと思うものが崩れていくと、何かに縋りたくなったり、本当の自分はここじゃないと思ったりしてしまいそうだ。 夫は鬱になったものの、妻がイライラしてようが気づかずマイペースを貫いていてある意味強い人だなと思った。 結局、周りの関わりからも自分の過ごし方、生き方を楽に考えられるようになっていくには時間がかかるものだなあとも思った。
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宮下奈都さんの本は全て、日常を描きながら心に温かさをくれるように感じます。梨々子が葛藤をしながらも全てそれでよかったのだというように思えることを嬉しく思います。
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深くてすごく気づきが多かった。 目指していたものは全て『人の目』を介した自分であり、大人になると自分は何者でもないと知り、日々大切なものなんて限りなく少ないと気づく 歳を重ねると、生きやすく楽になる。 気にしなくなる、諦めなのかもしれない。 けれど、楽ならそれでいいじゃない...
深くてすごく気づきが多かった。 目指していたものは全て『人の目』を介した自分であり、大人になると自分は何者でもないと知り、日々大切なものなんて限りなく少ないと気づく 歳を重ねると、生きやすく楽になる。 気にしなくなる、諦めなのかもしれない。 けれど、楽ならそれでいいじゃないか。 これから自分がどんなふうなことに気づき、 どう変わっていくのか、この本ですごく楽しみになった。 穏やかな代わり映えしない日々に少しの刺激と新しさ。これが一番理想だけれども。 その根底はやはりありきたりでも、当たり前ではない健康に感謝である。
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とても素敵だと思った人と夫婦になったが、その素敵な人がうつ病になり、その人の田舎で暮らすことになった女性の話。 こんなはずじゃなかった感がすごい感じられる。でも自分の中の葛藤と戦って何とか生きていこうとするところが良かった
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女性は、結婚や妊娠・育児でこれまでとは異なる環境に順応せざるを得ない。という事実に直面している現在、入り込みやすいストーリーでした。 夫との関係性がリアル。
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都会から田舎へ。勝ち組から負け組へ。そんな主人公が、10年の歳月の中で周りの人達と関わりながら自分を見つめ直す物語。 片付けるべきことは山ほどあった。それをいちどきに片付けながら、頭の中では極力何も考えないようにし、心も動かさないようにした。不用意に動かしてしまうと思ってもみな...
都会から田舎へ。勝ち組から負け組へ。そんな主人公が、10年の歳月の中で周りの人達と関わりながら自分を見つめ直す物語。 片付けるべきことは山ほどあった。それをいちどきに片付けながら、頭の中では極力何も考えないようにし、心も動かさないようにした。不用意に動かしてしまうと思ってもみなかった滴が溢れてきそうだった。 僕たちみたいにいい人と巡り逢うといいね。 みんな自分のことを1番ごまかしたいのよ。本当はこんな自分じゃないって自分慰めたり励ましたりするの。自分を完全に受け入れるにはあと20年ぐらいかかると思う。私は女で妻で母で娘でそれ以外にも生きる理由のある特別な人間だとどこかで思いたかった。
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宮下奈都さんのエッセイ「はじめからその話をすればよかった」で、この作品を書こうと思った話を読んで、読みたくなって手にとった。 特別な才能も経歴もなく、ただただ普通に平凡な、少し田舎の町に引っ越すことになった主婦の話。 でも、この何気ない日常、特別な事件も起きない中で、家族や近所...
宮下奈都さんのエッセイ「はじめからその話をすればよかった」で、この作品を書こうと思った話を読んで、読みたくなって手にとった。 特別な才能も経歴もなく、ただただ普通に平凡な、少し田舎の町に引っ越すことになった主婦の話。 でも、この何気ない日常、特別な事件も起きない中で、家族や近所の人と関わって過ごすことが、ひと目ひと目の編み物のように、人生を編み上げていく。編み物に例える表現がいいなぁと思う。 ひとつひとつの編み目は一瞬で、どれも同じに見えるけど、最後に出来上がる作品は、みんな違うものになる。私の人生は、どんな模様に仕上がるかな。
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