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田舎の紳士服店のモデルの妻 の商品レビュー

3.4

108件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2024/08/22

かっこいいと憧れていた人の妻の座、モデルの仕事と自分にとっていいと思うものが崩れていくと、何かに縋りたくなったり、本当の自分はここじゃないと思ったりしてしまいそうだ。 夫は鬱になったものの、妻がイライラしてようが気づかずマイペースを貫いていてある意味強い人だなと思った。 結局、周...

かっこいいと憧れていた人の妻の座、モデルの仕事と自分にとっていいと思うものが崩れていくと、何かに縋りたくなったり、本当の自分はここじゃないと思ったりしてしまいそうだ。 夫は鬱になったものの、妻がイライラしてようが気づかずマイペースを貫いていてある意味強い人だなと思った。 結局、周りの関わりからも自分の過ごし方、生き方を楽に考えられるようになっていくには時間がかかるものだなあとも思った。

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2024/07/23

宮下奈都さんの本は全て、日常を描きながら心に温かさをくれるように感じます。梨々子が葛藤をしながらも全てそれでよかったのだというように思えることを嬉しく思います。

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2023/11/25

深くてすごく気づきが多かった。 目指していたものは全て『人の目』を介した自分であり、大人になると自分は何者でもないと知り、日々大切なものなんて限りなく少ないと気づく 歳を重ねると、生きやすく楽になる。 気にしなくなる、諦めなのかもしれない。 けれど、楽ならそれでいいじゃない...

深くてすごく気づきが多かった。 目指していたものは全て『人の目』を介した自分であり、大人になると自分は何者でもないと知り、日々大切なものなんて限りなく少ないと気づく 歳を重ねると、生きやすく楽になる。 気にしなくなる、諦めなのかもしれない。 けれど、楽ならそれでいいじゃないか。 これから自分がどんなふうなことに気づき、 どう変わっていくのか、この本ですごく楽しみになった。 穏やかな代わり映えしない日々に少しの刺激と新しさ。これが一番理想だけれども。 その根底はやはりありきたりでも、当たり前ではない健康に感謝である。

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2022/11/29

とても素敵だと思った人と夫婦になったが、その素敵な人がうつ病になり、その人の田舎で暮らすことになった女性の話。 こんなはずじゃなかった感がすごい感じられる。でも自分の中の葛藤と戦って何とか生きていこうとするところが良かった

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2021/06/16

女性は、結婚や妊娠・育児でこれまでとは異なる環境に順応せざるを得ない。という事実に直面している現在、入り込みやすいストーリーでした。 夫との関係性がリアル。

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2020/08/15

都会から田舎へ。勝ち組から負け組へ。そんな主人公が、10年の歳月の中で周りの人達と関わりながら自分を見つめ直す物語。 片付けるべきことは山ほどあった。それをいちどきに片付けながら、頭の中では極力何も考えないようにし、心も動かさないようにした。不用意に動かしてしまうと思ってもみな...

都会から田舎へ。勝ち組から負け組へ。そんな主人公が、10年の歳月の中で周りの人達と関わりながら自分を見つめ直す物語。 片付けるべきことは山ほどあった。それをいちどきに片付けながら、頭の中では極力何も考えないようにし、心も動かさないようにした。不用意に動かしてしまうと思ってもみなかった滴が溢れてきそうだった。 僕たちみたいにいい人と巡り逢うといいね。 みんな自分のことを1番ごまかしたいのよ。本当はこんな自分じゃないって自分慰めたり励ましたりするの。自分を完全に受け入れるにはあと20年ぐらいかかると思う。私は女で妻で母で娘でそれ以外にも生きる理由のある特別な人間だとどこかで思いたかった。

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2020/07/21

宮下奈都さんのエッセイ「はじめからその話をすればよかった」で、この作品を書こうと思った話を読んで、読みたくなって手にとった。 特別な才能も経歴もなく、ただただ普通に平凡な、少し田舎の町に引っ越すことになった主婦の話。 でも、この何気ない日常、特別な事件も起きない中で、家族や近所...

宮下奈都さんのエッセイ「はじめからその話をすればよかった」で、この作品を書こうと思った話を読んで、読みたくなって手にとった。 特別な才能も経歴もなく、ただただ普通に平凡な、少し田舎の町に引っ越すことになった主婦の話。 でも、この何気ない日常、特別な事件も起きない中で、家族や近所の人と関わって過ごすことが、ひと目ひと目の編み物のように、人生を編み上げていく。編み物に例える表現がいいなぁと思う。 ひとつひとつの編み目は一瞬で、どれも同じに見えるけど、最後に出来上がる作品は、みんな違うものになる。私の人生は、どんな模様に仕上がるかな。

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2020/06/23

タイトルから予想されるような軽快なストーリーではなかった。さらっと流し読んで楽しめるものではない、深さ。とても深くて自分には全て理解しきれない。歳を重ねたら共感できる部分もあるのかな。 ピアノが出てくるのが宮下奈都さんらしい。

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2023/05/19

読んだことあった。 IBANコードで引っかからなかったのは、前回は文庫本だったから? 自分に自信が持てなかったり、夫が自分(たち家族)を幸せにしてくれて当然、という生き方は、とても脆いものだと痛感。 コミュニケーションや自己肯定の大切さを感じた。

Posted byブクログ

2020/02/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

誰もがみんな何者かになりたくて、何者にもなれなくて、 明確な目的地も見つからなくて、 でもそれでいいんじゃない? 誰だってみんなそんなもんで、 だけどみんなで生きるから結構楽しい。 何者かになんかならなくたって、大したことないありのままの自分でいいじゃない? ざっくり説明するとすればそういう感じの、心暖めましょう系の話。 それなりにちゃんとしたカタルシスは得られます。 読後感は悪くないし、地味な話なのに最後まで飽きずに読めて素晴らしい。なのに何だかもやもや…。 うーん。 多分単純に、主人公のスペックが高すぎるんじゃないかなぁ。 うつになった夫と二人の子どもと共に、夫の田舎に転居することになった主人公。彼女はこの話のスタートでこそ挫折を味わい、今まで漠然と思い描いてきた幸せな道を断たれて悩んでいるけれど、それまでの人生では常に「女の子の王道」(正確には王道をかするような道)を歩いてきた、「ちょっときれい」と自他共に認める人。そして、彼女が新しい環境に受け入れられたきっかけも、地元の運動会でちょっといいとこ見せられたから。運動神経も悪くないんですよね。学生時代はさぞ幸せだったでしょう。 それにですね、この主人公、人付き合いで全然失敗しないんです。急に人間関係の難しそうな田舎に引っ越したのに、人と話してついいらんこと言っちゃって自己嫌悪に陥ったり、陰で悪口言われてるのを小耳に挟んで傷ついたり、ストレスから可愛いはずの子どもや夫に当たってしまったり、みたいな誰もがやりがちで、だからこそ地味に痛いような失敗すら一つもない。せめて多少の紆余曲折の後に冒頭の感想にたどり着くなら共感もしやすいんですが、彼女は大門未知子か?くらい失敗しない。そりゃあ、それだけ何でも上手くやれて社会の中に自分の居場所をちゃんと作れる人なら、例え「ちょっときれい」以外に大した才能がなくても、自分のこと好きになるのは楽だよね!(笑)って読んでいてモヤってしまいました。いやね、もちろん自分が自分の思っているほど大したものではなかったという挫折感は誰にとっても辛いものですし、どんな幸せそうに見える人だって、内心はいろいろ抱えてるもんですよね。でもねぇ…。 そして、小さい扱いながら一番気になったのは、小学校の担任から、次男くんの発育の遅れの可能性について指摘された時の主人公の対応です。「この担任は狭量ではないか」「どうしてみんな普通という言葉を使ってこの子を打とうとするのか」と反発していますが、本当に発達の遅れがあれば、本人の将来のために適切なサポートをするべき。「この子はこの子のままで大丈夫だ」と信じることは大前提として、そんな美辞麗句の元に発達の遅れのある子どもを「普通」扱いして何の対応もしないとすれば、それは平等であっても公平ではないと思います。誰もが主人公のように、放っておいても社会から必ず受け入れられるスペックを持っている訳じゃない。 その点を考えても、この主人公はやはり、本当に持たざる者の痛みは知らないのではないか。メッセージは悪くないけど、例えて言うなら、生まれながらのお金持ちに「貧乏でもささやかな毎日が幸せなのよね!」って説教されているような。 あ、書いたら大分スッキリした(笑)

Posted byブクログ