お初の繭 の商品レビュー
第17回日本ホラー小説大賞の大賞受賞作品。 前年の「化身」もそうですが所謂スプラッタ系 の要素は皆無だし、時代設定も場所も独特の 世界を作っていて作者の世界観に惹き込まれます。 単純に言うと製紙工場に身売りをされた少女達の 辛く哀しい物語だし、相当最初の方から、この作品が どこ...
第17回日本ホラー小説大賞の大賞受賞作品。 前年の「化身」もそうですが所謂スプラッタ系 の要素は皆無だし、時代設定も場所も独特の 世界を作っていて作者の世界観に惹き込まれます。 単純に言うと製紙工場に身売りをされた少女達の 辛く哀しい物語だし、相当最初の方から、この作品が どこへ向かっていくのか、そして少女達を待つ 運命を予測出来るという作品なのに、そのドキドキ感は 一向に醒める事なくページを捲ってしまいます。 人が持つ「怖いもの見たさ」を煽るようにストーリーは 焦らしながら進みます。ゾワゾワっと這うような 怖さは堪らないです。 ただ...ね...随所に見せる...だだズベりする ギャグセンスは作品に混ぜない方が いいような気はしますw。
Posted by
日本ホラー小説大賞といえば「ぼっけえ、きょうてえ」を真っ先に思い浮かべるんだけど、そのイメージでこの和製ホラーを読むと多分大勢の人は失望するかも。自分もそのひとり。ちょっと残念な読後感。
Posted by
繭煮でむせ返る製糸工場。故郷に残した家族のため、恥辱に耐えながら、健気に奮闘する少女たち。今宵、無垢な少女たちの園がじわりじわりと犯される…。第17回日本ホラー小説大賞“大賞”受賞作(「BOOK」データベースより) 作者はオーストラリア在住とのこと。 あのカラッとした広大な...
繭煮でむせ返る製糸工場。故郷に残した家族のため、恥辱に耐えながら、健気に奮闘する少女たち。今宵、無垢な少女たちの園がじわりじわりと犯される…。第17回日本ホラー小説大賞“大賞”受賞作(「BOOK」データベースより) 作者はオーストラリア在住とのこと。 あのカラッとした広大な大地に住まう人が、このじめっとした雰囲気のホラー小説を書いたという事自体がまず驚きですね。 ストーリーは割と定番かな。でもそのオーソドックスな話を軸にして、いかに面白くするかがホラー小説家の腕の見せ所だとも思うのですよ。 この作品はその点問題なかったです。 女の子たちの方言もイメージぴったりでよかったな。 「あゝ野麦峠」をモチーフにしている、というのも親近感(しゅなんさんの個人的事情ww)。 ただ登場人物たちの名前にセンスがない。 小学生男児が喜びそうな名前ばっかりですね。 こんなところに変に頭回さなくてもよかったのにな。 まぁそれ以外は及第点でしょう。 ただ恒川さんの「夜市」以降、ホラー大賞は読むに堪えないようなものばかりだったのですよね。 なのでそれに比べたらという事でやや点が甘いかも。 一応2作目が出たら読んでみようと思いました。
Posted by
製糸工場に奉公に出た少女の恐怖と悲劇。屈辱的な身体検査、少女たちの園、むせかえる繭煮のにおい、そして蠢く蚕たち…。残酷にして妖艶、健気にして淫靡な、禁断の青春群像劇。 2010年日本ホラー小説大賞作。「読者をむせび泣かす途轍もなく怖いお伽噺」という謳い文句だったが、やや期待外れ。...
製糸工場に奉公に出た少女の恐怖と悲劇。屈辱的な身体検査、少女たちの園、むせかえる繭煮のにおい、そして蠢く蚕たち…。残酷にして妖艶、健気にして淫靡な、禁断の青春群像劇。 2010年日本ホラー小説大賞作。「読者をむせび泣かす途轍もなく怖いお伽噺」という謳い文句だったが、やや期待外れ。早々にオチが予測でき、大きな盛り上がりもなかった。その割に一気に読ませる力はあったけれど、最大の問題点は「ホラー小説大賞なのに怖くなかった」こと。 (C)
Posted by
題名や話の流れから、予想がつく内容ではありましたが、ぐいぐいと読ませてもらいました。 しかし、「女工哀史」がこのようなパロディ(苦笑)になってしまうのは、残念な気もします。
Posted by
ホラー小説大賞の最優秀賞でしたっけ???? この賞の受賞作は割と毎回読んでるので今回もチェック! 話の展開は思いっきり読めるものの、 読めるからこその恐怖。 「こうなるんだろうな~」って思いながら読み進めて 実際そうなるんだけど、予想できても気持ち悪いもんは 気持ち悪いし、怖い...
ホラー小説大賞の最優秀賞でしたっけ???? この賞の受賞作は割と毎回読んでるので今回もチェック! 話の展開は思いっきり読めるものの、 読めるからこその恐怖。 「こうなるんだろうな~」って思いながら読み進めて 実際そうなるんだけど、予想できても気持ち悪いもんは 気持ち悪いし、怖いもんは怖いね! 変に下ネタっぽいくだりが織り交ぜてあるのが微妙でした。
Posted by
題名を見て、なんとなく想像できましたが…。 お蚕の絹糸を製造する製糸工場ではたらくのはまだ無垢な少女の年齢から。一生懸命に働こうと思っているのに、仕事はなく、ただ三食昼寝付きで時期を待っているだけの選ばれた女工の少女たち。何か変だなと思った時は遅かった・・ 過酷な労働で知られる女...
題名を見て、なんとなく想像できましたが…。 お蚕の絹糸を製造する製糸工場ではたらくのはまだ無垢な少女の年齢から。一生懸命に働こうと思っているのに、仕事はなく、ただ三食昼寝付きで時期を待っているだけの選ばれた女工の少女たち。何か変だなと思った時は遅かった・・ 過酷な労働で知られる女工哀史がその根本にあると思いますが、それ以上に、自分たちの人生に幕をおろされる恐怖。こんなことが本当にあるわけがない、でももしかしたらあったかもしれない。ゾゾッとする余韻を残して、物語は終結を迎えます。
Posted by
ホラー大賞受賞作。女工哀史もの。日本特有のじめーっとした雰囲気と、どよーんとした不快感を感じる作品。とはいえ読み心地が不快なのではありません。かなり引き込まれます。 この製糸工場の秘密は、なんとなく見当がつきました。終盤は完全に予想通りの展開。だけどそれでも面白さが減少した気はま...
ホラー大賞受賞作。女工哀史もの。日本特有のじめーっとした雰囲気と、どよーんとした不快感を感じる作品。とはいえ読み心地が不快なのではありません。かなり引き込まれます。 この製糸工場の秘密は、なんとなく見当がつきました。終盤は完全に予想通りの展開。だけどそれでも面白さが減少した気はまるでしませんでした。とにかく雰囲気が抜群。ネタが分かっていても、恐ろしい物語です。
Posted by