猪山直之日記 の商品レビュー
加賀藩士、猪山直之が1830(文政13)から45年間にわたって書いた「日記」を解説。御算用者(会計専門の武士)の暮らしぶりを紹介。(2010年刊) はじめに 第1章 直之。加賀藩に出仕する 第2章 御次執筆役の日々 第3章 猪山家の行事と祭礼 第4章 猪山家の収入と支出...
加賀藩士、猪山直之が1830(文政13)から45年間にわたって書いた「日記」を解説。御算用者(会計専門の武士)の暮らしぶりを紹介。(2010年刊) はじめに 第1章 直之。加賀藩に出仕する 第2章 御次執筆役の日々 第3章 猪山家の行事と祭礼 第4章 猪山家の収入と支出 第5章 猪山家の幕末維新 参考文献 あとがき 面白く読みやすい。厚さは1cmを優に超えるが一気に読んでしまった。 2003年に新潮新書で発刊された「武士の家計簿」(磯田道史著)と対になるような本である。片や家計簿、片や日記をベースとして執筆されている。この二つの史料は異なる古書店を通してそれぞれの手に渡ったものだという。 武士の家計簿は既読だが、手元に無いので確認することが出来ない。それでも本書を読むと両者を対比にすることで、見えてくるものがある事がうかがえる。本書には、磯田氏とは異なる見解がいくつかある。 例えば、現代の貨幣価値の算出方法。目安の話であり別にどちらが正しいという筋合いの問題ではないが、個人的には本書の様にそばの値段で換算する方が感覚的にしっくり来た。 また、絵鯛の話。武士の家計簿では、家計を再建するために質素倹約に努め、子供のお祝いの料理を絵に描いた鯛で済ませたという逸話が紹介されている。この逸話は磯田氏も今後、更に研究する必要があると留保を付けた上で紹介していたと思うが、本書では、繪鯛は鱠鰤の誤記の可能性を指摘している。(日記は鱠鰤、家計簿では繪鯛と記されている。直之がどちらかを誤記したのだろうか)二つの史料を照らし合わせた結果、判明したことであるが、史料調査の重要性を教えてくれる。 猪山一族の複雑な家系(養子、婚姻関係)などが分かりやすく整理されているのも良い。先行研究に立脚して、更に見方が深まっている事がわかる。今後も相乗効果で研究が進展することが望まれる。 「武士の家計簿」は、一世を風靡した本であるが、本書の方も併せて読まれるべき本である、強くオススメしたい。
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「武士の家計簿」の映画をみたところだったので、すぐ衝動買いした。 映画の中の「鯛じゃ鯛じゃ」のシーン(借金を返すための節約するため子供のお祝いの宴席をケチった)実は絵に描いた鯛ではなく、なますのブリではないか、という説。私もそう思う。 親戚付き合いの宴会が非常に多く、法事なども彼...
「武士の家計簿」の映画をみたところだったので、すぐ衝動買いした。 映画の中の「鯛じゃ鯛じゃ」のシーン(借金を返すための節約するため子供のお祝いの宴席をケチった)実は絵に描いた鯛ではなく、なますのブリではないか、という説。私もそう思う。 親戚付き合いの宴会が非常に多く、法事なども彼をかけてやっている。また参勤交代の大名行列で槍を持つ人にもチップを上げている。自分が出世する時上司に贈り物を沢山している。 ややこしかった猪山家の親戚関係の系図も書かれているのでよくわかった。 なかなか面白い本だと思った。
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