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バイロケーション の商品レビュー

3.8

40件のお客様レビュー

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2013/09/21

感覚的にはSFチックなミステリって感じかな? バイロケーションとは、ドッペルゲンガーとは 違う同時両所存在。 本人に近いところに出現し、その時の本人と同じ姿、記憶を有し 本人として行動してしまう。そして、いつ消えるかわからない。 ある意味、それって怖い。 設定がしっかりしてるから...

感覚的にはSFチックなミステリって感じかな? バイロケーションとは、ドッペルゲンガーとは 違う同時両所存在。 本人に近いところに出現し、その時の本人と同じ姿、記憶を有し 本人として行動してしまう。そして、いつ消えるかわからない。 ある意味、それって怖い。 設定がしっかりしてるから、色々考えてしまいました。 哲学問答みたいな部分もあったし・・・。 自分だったら、どうするんだろう・・・とか。 怖くて猛烈に腹立たしくて、切ないなぁ。

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2013/05/14

 出版当時、表紙を見て面白くなさそうと思い、またあまりホラーっぽくもなさそうだとスルーしていたのだが人から勧められて読んでみた。面白かった。文章が凄く上手くて読みたい気持ちにさせられた。  バイロケーションは本物と同じスペックと記憶と経験を有してそれを更新し続ける上に、出現した時...

 出版当時、表紙を見て面白くなさそうと思い、またあまりホラーっぽくもなさそうだとスルーしていたのだが人から勧められて読んでみた。面白かった。文章が凄く上手くて読みたい気持ちにさせられた。  バイロケーションは本物と同じスペックと記憶と経験を有してそれを更新し続ける上に、出現した時に得た経験値まで得て人生の競争相手になるので、ドッペルゲンガーよりもタチが悪い。イヤミスみたいな小説だった。  加賀美からの、目指してきた画家の道と恋人でどちらが大切かという問いかけに高村忍が出した答えの通りになって救いがない。そこがホラーだった。

Posted byブクログ

2012/12/06

ホラー小説大賞、長編賞受賞作。 受賞時は20代やったんかな。 途中で意味が分かった時の、 あの鳥肌は忘れられへん。 確かにホラー。こんな…こんな感性、アリかよ?

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2012/09/30

第17回日本ホラー小説大賞・長編賞を受賞した作品。 ストーリーは途中ごちゃごちゃして混乱してしまいましたが後半でどうにか納得。 まだ若手作家さんですが文体がなかなか好み。 今後の作品も要チェックです。

Posted byブクログ

2012/10/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【第17回日本ホラー小説大賞 長編賞】 最後は、飯塚さんの作戦ミスだなあ。 忍が最終的にあの選択をしてしまったのは、わかる。 自分より恵まれている偽物なんて、その存在に耐えられないよなぁ。しかも、自分がオリジナルのはずなのに偽物の代役なんて…。

Posted byブクログ

2012/08/12

正直、裏表紙のこの解説ではあまり惹かれなかったのですが、長編賞受賞という言葉に惹かれて買ってしまったこの作品。ドッペルゲンガーとは異なる、といっても自分そっくりサンと出会って ドタバタ騒動が起きるんだろうとなめていました。が、が、が!   あらぬ容疑で警官である加納に突き出され...

正直、裏表紙のこの解説ではあまり惹かれなかったのですが、長編賞受賞という言葉に惹かれて買ってしまったこの作品。ドッペルゲンガーとは異なる、といっても自分そっくりサンと出会って ドタバタ騒動が起きるんだろうとなめていました。が、が、が!   あらぬ容疑で警官である加納に突き出された忍は、彼の車で高級レストランへと連れて行かれる。 そこでは、自分とまったく同じ容姿で自分の近くを闊歩する謎の存在、バイロケーションに悩まされる人々が会合を開いていた。そこで彼らが語るのは、とても理解できないようなおかしな話。そして胡散臭い会の名前 もう一人の自分であるバイロケーションをなんとかする会 彼らは本当にそのような存在を信じているのか。しかし、その存在を認めれば自身が被った容疑に説明を付けることができる。 そして被害を被った会のメンバーのためには金も権力も惜しげもなく使う謎の主催者の正体とは。 バイロケーションは身が偽物であると自覚していないため、本人がバイロケーションを憎めばバイロケーションももう一人の自分に対して憎しみを抱く。 作中ではバイロケーションを殺したいと思っていた警察官、加納は自分のバイロケーションと出会い、(お互いがお互いを偽物だと思うため)殺し合いにまで発展しそうになる。作中では絶えず『忍』視点で話が進むため、どちらが本物かは見分けがつかず、話を読んでいても何を信じればいいかわからなくなっていく。 二度読み必須の作品。最後は切なく終わります。

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2012/05/04

手に汗を握って、というわけではないが、一気に読ませる筆力はある、この先の化け具合が楽しみな作家。 後半でオチがなんとなく見えてしまい、驚天動地なカタルシスはなかったけれど、安易なハッピーエンドで終わらせないところに非凡を感じる。このエンディングゆえに忘れがたい作品となるのでは。

Posted byブクログ

2012/02/19

バイロケーションという不思議な存在、謎が謎を呼ぶ会とそのメンバーと、先を読ませる気になる要素があり、最後まで読了。リーダビリティは良い。日本ホラー小説大賞受賞作であるが、ぞっとする恐怖はない。ラストにしんみりしてしまった。愛し愛される人がいるかいないか、その一点の違いが人生を大き...

バイロケーションという不思議な存在、謎が謎を呼ぶ会とそのメンバーと、先を読ませる気になる要素があり、最後まで読了。リーダビリティは良い。日本ホラー小説大賞受賞作であるが、ぞっとする恐怖はない。ラストにしんみりしてしまった。愛し愛される人がいるかいないか、その一点の違いが人生を大きく分ける。早くいい人を見つけようと思いました……。

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2011/12/19

もう一人の自分が現れるという現象・バイロケーションに遭遇した忍は、同じ境遇に苦悩する人たちの集まりに参加するのだが……。 第17回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。導入部から謎、謎、謎の連続でページを繰る手が止まらない。細かな描写の積み重ねにより、もう一人の自分が存在するという恐怖...

もう一人の自分が現れるという現象・バイロケーションに遭遇した忍は、同じ境遇に苦悩する人たちの集まりに参加するのだが……。 第17回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。導入部から謎、謎、謎の連続でページを繰る手が止まらない。細かな描写の積み重ねにより、もう一人の自分が存在するという恐怖を盛り上げつつ、そこに設定をうまく使ったミステリ的な仕掛けを隠す手法が見事。ラストの後味の悪さも好み。

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2011/11/20

 ドッペルゲンガーの小説を読んだことが無かったので、バイロケーションという設定のどこが具体的に新しいのか正直分からないのだが、終盤のに入った段階で、このドラマを作る上でこの設定が無くてはならないものだったと気づく。大きなオチに当る部分(と考えていたもの)が中盤に仄めかされてしまう...

 ドッペルゲンガーの小説を読んだことが無かったので、バイロケーションという設定のどこが具体的に新しいのか正直分からないのだが、終盤のに入った段階で、このドラマを作る上でこの設定が無くてはならないものだったと気づく。大きなオチに当る部分(と考えていたもの)が中盤に仄めかされてしまうので、「え、なんで?」と思っていたが、最後の全てが明らかになる所では、緻密に組み立てられた斬新なドラマならではの驚きがてんこ盛りで舌を巻いた。間抜けなほど口をあんぐりと開けていたように思う。とても楽しめた。ただ、ちょっと最後だけに偏りすぎてバタバタした感じはするが…。  20代の新人がこれだけの作品を書いたことに驚く。「今後大化けしそう」とのホラー小説大賞選者の意見があったが、おそらくその通りになるだろう。次の作品を首を長くして待ちたい。

Posted byブクログ