日 の商品レビュー
なんてことはない、人生の中の、ある一日を題材とした短編集。文章は昔の文体だから、読みにくかったな。なんだか、高校生の国語の模擬試験に出てくる現代文の問題読んでるような感じ。 1番共感できたのは、年金生活者の話でした。 私も、いつの日か引退したのちこんなこと考える ようになるのかな...
なんてことはない、人生の中の、ある一日を題材とした短編集。文章は昔の文体だから、読みにくかったな。なんだか、高校生の国語の模擬試験に出てくる現代文の問題読んでるような感じ。 1番共感できたのは、年金生活者の話でした。 私も、いつの日か引退したのちこんなこと考える ようになるのかな?
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尾崎一雄と尾崎士郎は娘の歳も名前も同じとは何かで読んだが、結婚式にも呼び合っていたとは知らなかった。 ラムの年金生活者は歳をとって得た自由と安らぎが胸に迫る。
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「華燭の日」 娘を嫁にやらなくてはならない父親の気持ちが、よく伝わってきた。 小さかった娘。 ここにいてあたりまえだったはずの娘。 なんて素直な文章を書く人なんだろう。 この小説を読みながら、自分の父親の様子を思い出していた。 「痩せた雄鷄」 病弱な体の内に、妻や家族を愛する心が...
「華燭の日」 娘を嫁にやらなくてはならない父親の気持ちが、よく伝わってきた。 小さかった娘。 ここにいてあたりまえだったはずの娘。 なんて素直な文章を書く人なんだろう。 この小説を読みながら、自分の父親の様子を思い出していた。 「痩せた雄鷄」 病弱な体の内に、妻や家族を愛する心があたたかく鼓動している。 それが見えるかのような作品だ。 ほほえましい夫婦の関係。 もちろん、生活の全てがうまく行っているわけではないのだけれど、それを夫婦で埋めあって、仲良く暮らしている。 痩せた雄鷄。 家族を守りたい。 その愛情にあふれた作品だ。 「草のいのちを」 なんだか女々しい最後だ。 気持ち悪い。 この詩単独のほうがいい。 なんで泣きながら歌うの。 こういうのは、ちょっと苦手。 「年金生活者」 ちょっと読みにくい文体。 海外のものを翻訳した作品は、読みにくいものが多い。 言語の違いのせいだと思う。 年金生活者の解放的な心と、それでも働いていたころを思い寂しく感じる心とが描かれていた。 生活のあり方も、ゆったりと、曜日の区別もなくなっていく。 どこの国でも同じだ。 それでも、私は、よい生活だと思う。 最後からもそれは伝わってくる。 「古陶器」 貧しかった頃のことを、懐かしみ美化して話す従姉。 当時のほうが心のつながりが深く、関係が密接であったと嘆いているようだ。 要するに、従姉は陶器の絵なんかに興味がないのだろう。 そして、なんだか退屈なのだろう。 ね。
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2014.2.14 『華燭の日』『痩せた雄雞』尾崎一雄 私小説。ふつうなかんじで良い。あまり印象に残らない。 高見順『草のいのちを』 くだけたかんじのはなし。 ラム『年金生活者』 労働。老後。人のための時間。自分の時間。いまいち。 『小陶器』 こっちは面白い。ちょっとやばい姉...
2014.2.14 『華燭の日』『痩せた雄雞』尾崎一雄 私小説。ふつうなかんじで良い。あまり印象に残らない。 高見順『草のいのちを』 くだけたかんじのはなし。 ラム『年金生活者』 労働。老後。人のための時間。自分の時間。いまいち。 『小陶器』 こっちは面白い。ちょっとやばい姉の話に優しくかまい、けれどさらりと小陶器に戻す。笑った。
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百年文庫18冊目は「日」 収録は 尾崎一雄「華燭の日」「痩せた雄雞」 高見順「草のいのちを」 ラム「年金生活者」「古陶器」 「痩せた雄雞」を会社の昼休み中に読んでいて、うっかり泣きそうになった(いや少し泣いていた)。素晴らしかった。続けて2回読んだ。 今日に至るまでの心の動...
百年文庫18冊目は「日」 収録は 尾崎一雄「華燭の日」「痩せた雄雞」 高見順「草のいのちを」 ラム「年金生活者」「古陶器」 「痩せた雄雞」を会社の昼休み中に読んでいて、うっかり泣きそうになった(いや少し泣いていた)。素晴らしかった。続けて2回読んだ。 今日に至るまでの心の動きを、今現在目に入るもの、耳に聞こえてくるものと絡ませて語っていく。ほとんど何も起こらない静かな小説で、でしゃばることがない文章なのに、とても力強く感じる。小説の結ばれ方もよい。「華燭の日」の電車に取り残された花束に緒方がもの思うところなども、ありがちな雰囲気に見えてどこか余韻を残す。嫁に行く娘を見ながら語られる、緒方自身の心境についてもはっとするようなところがあった。 今年は阿部昭に続きいい収穫をしたようだ。日本の私小説は素晴らしい。 3人とも初めて読む作家で、高見順とラムもいいと思ったのだけど尾崎一雄の印象が強く、ここは間を空けていずれまたじっくりと読み返そうと思った。
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