あなたに喜んでもらえるように の商品レビュー
2014.11.23 講演にいくので購入。1ページづつの短いエッセイだから読みやすい。内容はおむすびの祈りと同じかな。
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いまでこそ食育とか、地産地消とか言うようになったけど、そんな言葉が登場するずっと以前から、初女さんはそういったことを自然と実践してきたんだろうなと。 この方の考え方は大好きです。 特に食べ物に対する考え方や姿勢が好き。 フードプロセッサーは便利だけど食材が痛々しそうでかわいそう...
いまでこそ食育とか、地産地消とか言うようになったけど、そんな言葉が登場するずっと以前から、初女さんはそういったことを自然と実践してきたんだろうなと。 この方の考え方は大好きです。 特に食べ物に対する考え方や姿勢が好き。 フードプロセッサーは便利だけど食材が痛々しそうでかわいそう、と感じるところなど、とても素敵な人だなと。 他の本と重複することもたくさんあったけど、いい言葉やいい話は何十回ッ読んだっていい。 漬物を漬けるとき、水の上がり具合、漬かり具合で、重石を軽いものに取り換えていく心遣いや、野菜が痛くないように優しく皮をむくというところなど、こうした細やかさを見習いたい。
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7〜8年前に著者とともにわが家で食事をしたことがあって、そのときですでに80歳を超えておられたと思うけど、その健啖ぶりにとても驚いたことを懐かしく思い出した。 そして変わらずたゆまず歩んでおられる様子がうかがえて、ますます尊敬の念を強くした。
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映画「地球交響曲 第二番」で、鮮烈な印象を残した初女さん。 弘前城の満開の桜の中での姿も美しかったけれど、「森のイスキア」でお孫さんとおにぎりをにぎる姿もこころ温まった。 いつも感謝の心で、スナオに奉仕の精神で生きていらっしゃる姿は、もうまばゆい。
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岩手県の岩木山のふもとに、「森のイスキア」と名付けられた宿泊施設があります。 広大な森の中に、こじんまりとした宿。 そこは、傷つき疲れた人たちを迎え入れ、心のこもったおもてなしで癒してくれる場所です。 佐藤初女さんは、森のイスキアの主宰者です。 有志からからの寄付で、買った土地...
岩手県の岩木山のふもとに、「森のイスキア」と名付けられた宿泊施設があります。 広大な森の中に、こじんまりとした宿。 そこは、傷つき疲れた人たちを迎え入れ、心のこもったおもてなしで癒してくれる場所です。 佐藤初女さんは、森のイスキアの主宰者です。 有志からからの寄付で、買った土地を、穏やかでやさしい森に育て、居心地の良い癒しの場所にしました。 そして、「食べることは、命の移し替え」という考え方のもと、土地に育つ旬の食材を使い、丁寧に調理し、旅人に滋味豊かな食事を振る舞います。 その生き方は、「生物多様性」なんて言葉がなかった時代から続いて来ましたが、明らかに地球とすべての生物が共生することを目指しています。 さらに、傷ついた旅人の話をとことん聴いてくれるカウンセラーにもなります。 その活動に私利私欲はありません。 すべての行動は、「人のために」です。 ある講演会で、一人の男性に言葉をかけられたときのエピソードが、初女さんの考え方の裏付けです。 「いのちって、どういうことですか?」 あまりに急な質問に驚きながらも、とっさに私は答えていました。 「生きることですよ」 すると、その人はさらに尋ねました。 「生きるってどういうことですか?」 「人は誰かに仕えるために生まれてきた、と言われますので、人のお役に立つように生きることですね」 そう、お答えしたら、 「はい! わかりました!」 と元気に言い、足取りも軽く帰っていきました。 人を癒す達人である初女さんも、ときには迷い、悩むことがあります。 自分の気持ちが揺れていることをとても心細く感じてしまいました。 ちょうど、神父さまとお会いする機会があったので、「私はよく揺れるんです」とお話したところ、 「揺れてもいいんだよ」とおっしゃるのです。 「あれ? どうして揺れてもいいんだろう?」と思いながら、「揺れると言っても、大揺れに揺れるんです」と言うと、「大揺れに揺れても、一本芯が通っていれば、それでいいんだよ」 そのひとことで、私ははっとしました。揺れること事態は、決して悪いことではない。 だから、揺れることを不安に思うのではなく、芯の通った人間になればいいだけなんだ、と考え方を変えることができたのです。 含蓄に富んだ言葉がいっぱい。 傷ついたときには、「森のイスキア」を訪ねればいい。そう思えます。
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これからはいつも傍らに置いておこう。これからも一日に一回、どこかのページを開こう。心が柔らかく磨かれて、きっと驚くほどに幸せになる気持ちがする。 一番惹かれたのは「食」について書かれた章。食とは、食材になってくれたものたちの命の受け渡し。料理という作業がこんなにも真摯で敬虔な営み...
これからはいつも傍らに置いておこう。これからも一日に一回、どこかのページを開こう。心が柔らかく磨かれて、きっと驚くほどに幸せになる気持ちがする。 一番惹かれたのは「食」について書かれた章。食とは、食材になってくれたものたちの命の受け渡し。料理という作業がこんなにも真摯で敬虔な営みだったなんて、今まで気づかなかった。申し訳なくも何て勿体ない時間を過ごしてきたのだろう。 早速初女さんに倣ってきゅうりの酢の物を作った。きゅうりが一番喜ぶようにと心を尽くしたひと品は、いつもとは別物のように優しくて幸せな味がした。
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