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本を千年つたえる の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2024/09/03

冷泉家蔵書の調査研究に直接携わり、その全体像を解明した中心的な研究者による解説。The 冷泉家蔵書!。これ以上の解説書はない。守り伝える心に感動した。 日本の宝、冷泉家御文庫、よくぞ残してくれた!と思う。冷泉家は幾度も火災にあったそうだが、文書を納めた土蔵がこの宝を守ったという...

冷泉家蔵書の調査研究に直接携わり、その全体像を解明した中心的な研究者による解説。The 冷泉家蔵書!。これ以上の解説書はない。守り伝える心に感動した。 日本の宝、冷泉家御文庫、よくぞ残してくれた!と思う。冷泉家は幾度も火災にあったそうだが、文書を納めた土蔵がこの宝を守ったという。 相続においても、定家の嫡子・為家から、もしも為氏に財産が引き継がれていたら、今ごろこの至宝は散逸していたに違いない。さらに、財産を引き継いだ定家の孫・為相が原本を鎌倉へ持参していたら、散逸の憂き目を見ただろう。 廃絶した二条家も何かにつけてゴタゴタがあり、結局、二条家所有の文書も全て冷泉家へ引き継がれた。 本書は、定家書写の親本から、幾重にも書写されて、それぞれの系統に引き継がれ、そして、結局のところ、冷泉家の所蔵となっていった、その経過を詳しく語っている。素人にはその筋を追いかけて行くのはなかなか至難のわざで、読むのに四苦八苦した。 いずれにしても、とにかく、最終的に冷泉家の一つの蔵に、定家本をはじめ、二条家本、西山本、三井寺本などの鎌倉時代歌壇全体の写本が納められたのは、日本文化史における奇跡だと言っている。 おう!ありがたい奇跡!これぞ日本の宝だと思う。

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2018/06/01

冷泉家、定家さんすごいな。彼が文学書・日記・故実書など、膨大な範囲の写本をしていなければ、世界に誇り得る日本の古典は相当貧弱なものになっていた。「明月記」もあった! 記録・保存・管理は大切!!☆

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2011/09/26

冷泉家になぜ対立する家の架蔵本までもが結果的に集まったのか。書誌学の立場から本がどのように伝えられたか、謎を読み解いて行く。なるほど…そういうことがあったのか。モノの歴史はモノについてどう考えたのか、考えたヒトの「おもい」が作っていくのだ。冷泉家の人々の「つたえる」ことへの熱い、...

冷泉家になぜ対立する家の架蔵本までもが結果的に集まったのか。書誌学の立場から本がどのように伝えられたか、謎を読み解いて行く。なるほど…そういうことがあったのか。モノの歴史はモノについてどう考えたのか、考えたヒトの「おもい」が作っていくのだ。冷泉家の人々の「つたえる」ことへの熱い、篤い「おもい」なのだ。

Posted byブクログ

2010/11/11

冷静家の蔵書は凄いな。 こういう日本の古文書をずっとこれからも大切に保管していって欲しい。それにしても日本中世時代の蔵書がしっかりあり、写本されているのには感動。日本文化は本当に素晴らしい。

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