お願いサプリマン My Pure Lady(9) の商品レビュー
エピソード間の繋ぎが冗長な印象
正直に言ってしまうと、ちょっと肩透かし感が漂う内容である。表紙から推測するに、女将&仲居の【旅館編】が終わり、新たな展開として【婦警編】が始まるものとなろう。いや、実際そうなるのだが、この繋ぎが少し冗長というか、今一つすっきりしないのである。伏線めいたものは残すものの、実にあっさ...
正直に言ってしまうと、ちょっと肩透かし感が漂う内容である。表紙から推測するに、女将&仲居の【旅館編】が終わり、新たな展開として【婦警編】が始まるものとなろう。いや、実際そうなるのだが、この繋ぎが少し冗長というか、今一つすっきりしないのである。伏線めいたものは残すものの、実にあっさりした唐突さを感じさせる旅館からの旅立ち。女将から次の行き先を示されながらも寄り道がちな道中。これが、その出立とは裏腹に後ろ髪を引かれている旅館の2人、とりわけ仲居のりなさんにナースの小川さんをダブらせ、見方によっては愛子さん一筋から方向転換するのか?と、とれなくもない葛藤の発露であれば、何しろ失恋中の身の上だけに、との解釈も可能かと思うが、この辺りの心情描写が抽象的なのと、諸々の事柄を吹っ切るかのように仕事するかと思えばまた女将達を思い出したり、はたまた他の女を物色したりと、結局のところ何がしたいのだろうという、どっちつかずな感じを引き摺っている。 そんな道中で婦警の【佐藤みずき】と出会うのだが、ここから情事に発展するまでがまた何とも回りくどく、実際のところ一歩手前止まりである。もしや、婦警編の展開が実はきちんと固まっておらず、繋ぎと導入で引き伸ばして時間稼ぎしたのか?との疑念さえ湧いてしまう。堅物婦警の心の解放を描くためとはいえ、結果的に本巻では情交描写が著しく欠けてしまう致命的な事態に陥っているのである。 若干コミカルな演出が加わったり、一度は田上を袖にした愛子さんの側に心境の変化を促す面白い展開が見られた収穫もあるのだが、かと言って何かが進展した訳でもない。単純に本巻の終わり方が不運なだけかもしれず、裏を返せば、これから始まるみずきさんとの情交に期待は持てるのだが、それにしても前エピソードからの繋ぎと次への導入だけでほぼ全部という印象になってしまったのが残念至極と言わねばならない。
DSK
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