ふりむく の商品レビュー
松尾たいこさんの絵に、江國さんが短い文章をつけた。 松尾さんの絵は、色合いがくっきりしていて、版画のように色が分かれ、パッと目に飛び込んでくる。 絵をじっくり見てから、絵國さんのつけた文章を読むと作家の想像力はたくましいなぁと改めて思う。絵も文章も、どのようにでも捉えられる遊びの...
松尾たいこさんの絵に、江國さんが短い文章をつけた。 松尾さんの絵は、色合いがくっきりしていて、版画のように色が分かれ、パッと目に飛び込んでくる。 絵をじっくり見てから、絵國さんのつけた文章を読むと作家の想像力はたくましいなぁと改めて思う。絵も文章も、どのようにでも捉えられる遊びのようなものがあって、観ていて楽しい。
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1枚の絵をみて、掌ほどの物語が浮かぶだけでも凄いし、そのお話のどれをとっても、嫌な印象はなくて、ものすごく心地よかった。自分が絵をみた印象とも全く違う話が載っていたり、どれが正解というわけではなくて、味わい深い本だなと思った。 巻末にある「この本の使い方」を読んでから、また読み...
1枚の絵をみて、掌ほどの物語が浮かぶだけでも凄いし、そのお話のどれをとっても、嫌な印象はなくて、ものすごく心地よかった。自分が絵をみた印象とも全く違う話が載っていたり、どれが正解というわけではなくて、味わい深い本だなと思った。 巻末にある「この本の使い方」を読んでから、また読み直すと、印象も変わりそう。
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異色の経歴を持つイラストレーター松尾たいこさんと彼女の絵を見て思うままに詩に表現した江國香織さん の、コラボ作品。読むだけでいい女になれそうと思わせる、彼女の文章はさすがの一言。
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休憩時間の間に読めてしまう程の文量ですが 内容はとても濃いものでした。 絵を眺めて、文章を読んで、じっくり噛みしめるように味わうと 読み終えてもまた改めて読みたくなるような1冊でした。 私にとって、江國さんの本は宝物率が高いです。
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江國香織という人物の感性にほれぼれしてしまう一冊だった。 視点がいいのだ。後ろからばぁってされた心地。私は好意を寄せてるからばぁされたら余計好きになってしまう。ここで難しいのは好意を寄せていない場合。激しく嫌悪、いやむしろ憎悪かもしれない。とにかくウザイ。 好意とは「ふりむく」こ...
江國香織という人物の感性にほれぼれしてしまう一冊だった。 視点がいいのだ。後ろからばぁってされた心地。私は好意を寄せてるからばぁされたら余計好きになってしまう。ここで難しいのは好意を寄せていない場合。激しく嫌悪、いやむしろ憎悪かもしれない。とにかくウザイ。 好意とは「ふりむく」こと。
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この本は、松尾たいこさんのイラストに、江國香織さんが文章をつけたものだそうです。つまり、絵は挿絵ではないのです。あくまでイラストが先にあって、文章は後から。このことによって〝この本のつかいかた〟にもあるように、いく通りもの楽しみ方ができます。まず、松尾さんが日常の暮らしの中で、ふ...
この本は、松尾たいこさんのイラストに、江國香織さんが文章をつけたものだそうです。つまり、絵は挿絵ではないのです。あくまでイラストが先にあって、文章は後から。このことによって〝この本のつかいかた〟にもあるように、いく通りもの楽しみ方ができます。まず、松尾さんが日常の暮らしの中で、ふと心に留めた一瞬を切り取ってイラストにしたものを、じっくり鑑賞して自分なりにイメージを広げてみる。次に江國さんの文章を読んで、あぁ、江國さんはこの絵をこんなふうにとらえるのかと感心する。そして、江國さんの詩のように美しい短い文章をもとに、さらに自分なりに物語を膨らませてみるというふうに。読むというより、観賞するっていう感じ。薄いけれど、とても贅沢な一冊でした。
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繊細なのにとても強い。 それが読み始めた感想。 薄っぺらい。著者名ちっちゃい。 これはこの文庫本を手にしたときの感想。 そして読み終った今、 なぜだか涙がとまらない。ずっと鳥肌が立ち続けている。
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+++ 今、人気のイラストレーター松尾たいこと江國香織が「ふりむく」というテーマで、コラボレーション。人生の一瞬を切り取った掌編小説のような江國の文章を読みながら絵をじっくりと観る。ここには絵と文章の幸福な出会いがあります。 +++ 松尾さんの絵を見ながら江國さんが文章をつけら...
+++ 今、人気のイラストレーター松尾たいこと江國香織が「ふりむく」というテーマで、コラボレーション。人生の一瞬を切り取った掌編小説のような江國の文章を読みながら絵をじっくりと観る。ここには絵と文章の幸福な出会いがあります。 +++ 松尾さんの絵を見ながら江國さんが文章をつけられたそうである。絵と文どちらもが主役であり、お互いに支え合い引き立てあっている。まず左ページの絵をじっくりと眺め、その後右ページに目を転じて文章を読む、という愉しみ方をしてみたのだが、とても贅沢な気持ちになれる一冊だった。
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一枚のイラストから想起されるイメージ。切り取った断片のその前後をまた想像させられたり、自分なりの別のイメージを描いてその違いに驚いたり。忘れた頃にまた読み返したい一冊。
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