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日本人のための戦略的思考入門 の商品レビュー

4.4

14件のお客様レビュー

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2021/10/11

企業、軍事が有名な「戦略論」 兵法から始まる戦略の考え方が整理された一冊。 僕にとっては、まだまだ知識がない分、理解ができていないところが多いが、「戦略」として先を見据えながらきちんと説明していくことが必要と感じた。

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2017/05/07

後半部分は、著者の専門である日米同盟に関する考察に終始していますが、前半部分の戦略の部分が面白いです。 孫子やマキャベリなどの古典的内容から、クラウゼヴィッツやモルトケなどの軍事戦略論、マイケル・ポーターの競争戦略など企業戦略を交えながらの解説は、戦略論の概要把握に役に立ちました...

後半部分は、著者の専門である日米同盟に関する考察に終始していますが、前半部分の戦略の部分が面白いです。 孫子やマキャベリなどの古典的内容から、クラウゼヴィッツやモルトケなどの軍事戦略論、マイケル・ポーターの競争戦略など企業戦略を交えながらの解説は、戦略論の概要把握に役に立ちました。 そのなかで初めて知ったインド古典「実利論」について、一度カバーしてみたいです。

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2016/02/27

戦略とは何かってのを孫子やツキュディデスや君主論といった古典から経営戦略論までわかりやすく解説してて、それをいかに現代日本の安全保障環境に合わせていくのかってのも。 日本の戦略的思考の欠落っぷりを指摘してて、6年前の本だけど集団的自衛権を行使できるようにという流れの裏に何があるの...

戦略とは何かってのを孫子やツキュディデスや君主論といった古典から経営戦略論までわかりやすく解説してて、それをいかに現代日本の安全保障環境に合わせていくのかってのも。 日本の戦略的思考の欠落っぷりを指摘してて、6年前の本だけど集団的自衛権を行使できるようにという流れの裏に何があるのか、その代替案として何があるのかを示している。 日本の安全保障を語ろうと思ったらまずはこの本に書いてあるレベルの認識は必要。

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2013/04/24

前半は、戦略的な思考力が弱い日本人を指摘し、海外ではどのような歴史で戦略的な思考が進んできたかを、各国の名著などを引用して説明している。 後半は、出版当時の普天間基地やアメリカとの問題点を挙げている。戦略論を読んだことのない人にはよい本だと思う。

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2013/04/06

こちらを読了。 …などと書くとまた一部の友人から「だから孫崎享なんか読んじゃだめだって!」とお叱りを受けそうだが、なかなかどうして良書ですよ、これ。 どうも孫崎氏は「陰謀史観」とか極端には「媚中派」のように思われているようだが、そして確かにそのような誤解を受けかねない極端な著作が...

こちらを読了。 …などと書くとまた一部の友人から「だから孫崎享なんか読んじゃだめだって!」とお叱りを受けそうだが、なかなかどうして良書ですよ、これ。 どうも孫崎氏は「陰謀史観」とか極端には「媚中派」のように思われているようだが、そして確かにそのような誤解を受けかねない極端な著作があることも確かだが、少なくとも傾聴に値する主張も多いことも確か。 この本で、氏が「戦略」の定義について「相手をやっつける手段」から脱却すべし、とし、 「人、組織が死活的に重要だと思うことにおいて、目標を明確に認識する。そして、その実現の道筋を考える。かつ、相手の動きに応じ、自分に最適な道を選択する手段」 と整理されている点に非常に共感する。 戦略とは、「とにかく相手を打ち負かすこと」ではない。相手を打ち負かすためには、自分たちにも多大な犠牲が生じることも止むを得ない…というものではないだろう。 そして氏は、日本では、「誰が述べているか」がことさら重要視される傾向があるが、戦略家の姿勢としては「何が述べられているか」で判断を下すべきだ、と戒める。まさにその通り。 日本ではどうもあるイシューについてAさんとBさんが対立した論を展開しており、そのイシューについてA氏を指示したとなると、別のイシューについても全面的にA氏を指示するか、その別のイシューでA氏を指示出来ないとなると今度は先のイシューまで含めてA氏を見限るような傾向があるように思う。 私はそうではなく、あるイシューについては全面的に賛同出来なくても、また別のイシューについては傾聴に値することを言っているのであればとらわれず素直に耳を傾けてみたい。 そんな意味で、孫崎さんのこの本、戦略的思考とは何か?についての、なかなかの良書。

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2013/01/12

孫子やクラウゼヴィッツを比較し、どこが優れているか、現在に照らし合わせて話を展開しており、勉強になった。 尖閣諸島で有事の際にどうなるか、米国高官が言葉を濁しているので気になっていたところを、著者は明確に示している。 核兵器のところは、保有の是非については納得しかねた。 非保...

孫子やクラウゼヴィッツを比較し、どこが優れているか、現在に照らし合わせて話を展開しており、勉強になった。 尖閣諸島で有事の際にどうなるか、米国高官が言葉を濁しているので気になっていたところを、著者は明確に示している。 核兵器のところは、保有の是非については納得しかねた。 非保有国への攻撃は非難されるだろうけれど、その報復に対しても抑止力が働くと思う。ゆえに、非保有国は有事の際には滅んで終わりではないだろうか。

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2011/12/06

これからの日本のあり方を考える上で非常に参考になる著。 日本は外交がヘタクソだと言われているが、その内実がわかります。世界の中の日本を考えるときに自分たちには戦略的な視点が必要ですが、日本人には戦略という概念が希薄だと筆者は説きます。そこには歴史的要因・政治的要因が絡んでいるので...

これからの日本のあり方を考える上で非常に参考になる著。 日本は外交がヘタクソだと言われているが、その内実がわかります。世界の中の日本を考えるときに自分たちには戦略的な視点が必要ですが、日本人には戦略という概念が希薄だと筆者は説きます。そこには歴史的要因・政治的要因が絡んでいるのですが、いずれにしても今自分たちはそれについて考える状況に直面している。その際に、孫崎さんの冷静に状況を分析・吟味したうえでの提言は現実的でかつ建設的のものに写りますが、氏のキャリアもまたその立場に説得力を持たせるものになっていると思います。

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2012/12/01

日露戦争は日英同盟があったから日本がロシアに勝てたと理解していますが、現在は日米同盟があるおかげで日本経済は順調に発展してきたと思います。 しかし民主党政権になってから普天間基地問題で日米関係がおかしくなってきていて、将来どうなるのか不安な状況です。 この本では日本人が戦...

日露戦争は日英同盟があったから日本がロシアに勝てたと理解していますが、現在は日米同盟があるおかげで日本経済は順調に発展してきたと思います。 しかし民主党政権になってから普天間基地問題で日米関係がおかしくなってきていて、将来どうなるのか不安な状況です。 この本では日本人が戦略的思考をするための戦略論の入門書ですが、今まで「対米追従」という戦略をかたくなに守ってきた日本が、他の戦略をもつにはどうすべきか(どのような思考回路を持つべきか)について書かれています。 以下は気になったポイントです。 ・1980年以降、日本は働いて輸出したが、その代金を運用できないので米国に逆流し利益は米国に行った、このシステムは英国のインド経営の知恵から来ている、インド人が綿花を作り、英国に輸出する、インドがいれた代金は投資先を求めて英国に戻る(p50) ・マクナマラの戦略の定義によれば、外的環境の把握・将来環境の変化・自己の強み弱みの情勢判断・代替戦略の比較が、目標戦略決定の前に重要視される(p74) ・戦争するか否かの判断は、大戦略であり政治の分野、戦争の各種方針(戦闘前)は、戦略の分野、戦闘の行い方は戦術の分野である(p75) ・1648年に締結された、30年戦争の講和条約であるウェストファリア条約では、条約の締結国は相互の領土を尊重し、内政への干渉を控えることを約束した、ドイツは人口の3割、成人男性の5割を失った(p79、233) ・ナッシュ均衡は、各プレーヤーがゲームで選択する最良の選択は、個人が独立して決められるものではなく、プレーヤー全員が取り合う戦略の組み合わせとして決定される(p86) ・戦争の勝利が国家の勝利をもたらすものではない、つまり、払った犠牲と勝利して得たものが釣り合わないことを「ピュロスの勝利」という、日露戦争は日本が勝利したが、総経費:18.2億円は開戦前年の一般会計歳入:2.6億円の7倍(p115) ・横須賀・佐世保・嘉手納など大型基地の規模は世界最大で、これだけ持っている国は日本以外にない、米軍は海外基地の重要性を評価する時に使用するPRV(財産代替価値)では、日本・ドイツが米国海外基地の全体の各々30%をしめる。大型基地をみると、日本はドイツの3倍(p185) ・普天間の資産価値は在日米軍基地全体の20分の1以下、そのために他を悪くすることはできない(p185) ・中国の経済が米国並み、日本の4倍、軍事費が日本の10倍という事態になったとき、日米関係が大きく変化する、東アジアでもっとも重要な国は日本でなく中国になる(p237 2010/12/5作成

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2011/05/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

元外務官僚の孫崎享さんが戦略について書いた本を読んだ。国家の安全の為には戦略が必要とのこと。ただ、日本には欠如。 いつも対米追従。しかし、中国が台等してきた今、このままではいけないと著者は言っている。 アメリカは自分の国益に従って行動する。日本と中国が揉めた場合、助けてくれるとは限らない。そのことは本文中にも書かれてある。 日本の安全保障に興味ある方は、是非一度読んでたら面白い本だと思う。

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2011/02/22

戦争には少々まずくとも素早く切り上げることはあっても、うまくて長引くことはない 長期にわたり軍を国外に張り付けておけば、国家経済は窮乏する トゥキデウス 戦史 強者と弱者の間では、強者がその欲するところをなし、弱者はそれを甘受するしかない われわれは明日をあなた任せに生きている。...

戦争には少々まずくとも素早く切り上げることはあっても、うまくて長引くことはない 長期にわたり軍を国外に張り付けておけば、国家経済は窮乏する トゥキデウス 戦史 強者と弱者の間では、強者がその欲するところをなし、弱者はそれを甘受するしかない われわれは明日をあなた任せに生きている。それで何の不安ももっていない。組織の中の人間として、日々与えられた仕事をいかに完璧にするかに苦心する。戦術(戦争における戦い方)に特化している。ここでは世界に誇る企業戦士ぶりを示す。 しかし、一番重要な、「いかなる仕事を将来するか。そこに到達するために何をするか」という戦略部分は欠落している。戦略部分を他者にゆだねている 未来の目標を設定し、かつその道筋を真剣に考えるという戦略部分が欠落しているわれわれに、自分の属している組織や国の将来を考えろ、道筋を考えろといっても無理である。 マクナマラ 戦略と経営 孫子 凡そ用兵の法は、国を全うするを上と為し、国を破るはこれに次ぐ  百戦百勝は善の善なるものに非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり 故に上兵は謀を伐つ。その次は交を伐つ。その次は兵を伐つ。その下は城を攻む。攻城の法は、已むを得ざるが為なり 孫子とマクナマラの共通点 外部環境の把握 敵の情を知らざるは、不仁の至りなり 自己の能力・状況の把握 敵を知り己を知れば、百戦してあやうからず 課題(組織生き残りの問題設定) 用兵の法は、国を全うする(傷つけずに降伏させる)を上と為し、国を破るはこれに次ぐ。軍を全うするを上となし、軍を破るはこれに次ぐ。この故に百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり。 情勢判断 十なれば(味方の軍が十倍であれば)すなわちこれを囲み、5なればすなわちこれを攻め、倍すればすなわちこれを分かち、適すればすなわちよくこれと戦い、すくなければすなわちよくこれを逃れ、しからざれば(力がおよばなければ)すなわちこれをよく避く。 戦略比較、戦略形成 任務別戦略設定 マクナマラの戦略設定 外部環境の把握、自己の能力の把握、生き残りの問題設定、情勢判断、戦略比較、コスト管理 

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