肥満と飢餓 の商品レビュー
食は全ての人に関係し、それは健康状態や生き死にの、深刻な問題に直結している。日本もまた兵糧攻めを受けており、将棋で言えば詰んでいる状態なのだと思う。今からでも日本の農家に貢献することが、自分を助ける方法だと思う。 分厚いので、読み始めるまで抵抗があったが、これは是非読んでいただ...
食は全ての人に関係し、それは健康状態や生き死にの、深刻な問題に直結している。日本もまた兵糧攻めを受けており、将棋で言えば詰んでいる状態なのだと思う。今からでも日本の農家に貢献することが、自分を助ける方法だと思う。 分厚いので、読み始めるまで抵抗があったが、これは是非読んでいただき、現実を直視し、己を覚醒させて方が良い。
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・フードシステム→末端の消費者と生産者の数に対して中間のサプライヤーが極端に少ない砂時計型の構造。サプライヤーは生産者からの搾取,消費者の健康状態の悪化,食の選択の実質的な強制などの負の面を抱えている.フードビジネスを牛耳る巨大多国籍企業はそれを負の側面から膨大な利益を上げている...
・フードシステム→末端の消費者と生産者の数に対して中間のサプライヤーが極端に少ない砂時計型の構造。サプライヤーは生産者からの搾取,消費者の健康状態の悪化,食の選択の実質的な強制などの負の面を抱えている.フードビジネスを牛耳る巨大多国籍企業はそれを負の側面から膨大な利益を上げている. ・しかしフードビジネスは消費者の需要を土台に成立している.いくら砂糖や脂肪にまみれた加工食品が体に良くないとわかっていても本能でそれを求めてしまう人間の性がある以上,それを覆すのは難しいだろう. ・この本はフードビジネスの負の面にとことんフォーカスしているため、鵜呑みにすると多国籍企業アレルギー、陰謀論者、過剰な厭世論者に陥る可能性があるが、今のフードビジネスがもたらした恩恵があることもしっかり意識しないといけない。 ・平等・健康・公平・自由な選択などのワードを掲げて今のフードビジネスの変革を筆者は訴えるが綺麗事の域を出ないと個人的には考える.人間の本能と資本主義というエコシステムで強固に築かれた基盤を理性の啓蒙で崩せるわけがない.世界の一面について理解を深め,自分自身はそこでどうサバイブするかを考えるのみ.筆者は最後にフードシステムを変革しうる行動を提案しているが大衆が倫理観で理性的な判断を下すことを前提としたものがあり現実的ではない。 ・2010年の本と少し古いが内容やメッセージは全く色褪せていると感じない.現代の食や食を支えるシステムに興味を持った人は必読. ・集約、経済コスパ、グローバルではなく分散、多面的な便益(生産者・消費者受益、環境負荷など )、グローカル ・戦後、日本の食習慣は米国の思惑に欧米化された。コメは悪いとプロパガンダされ、公費でパン職人育成させた。小麦を日本に売りつけ、その利益で日本の軍備拡張(反共産主義の砦 )構築に回した。 ・私が考える今のフードシステム上でサバイブするための取り組み. →足るを知る。 →地産(自作 )地消 →創る(栽培や調理 )楽しさを知る →ファストフードから距離を置く →人体の健康維持に必要な行動のための本当の知識を身につける
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世界の農民と消費者を不幸にするグローバル・フードシステムの実態と全貌を明らかにし、南北を越えて世界中で絶賛された名著。(e-honより)
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生産、物流のボトルネックを利益優先の巨大企業が寡占している状況がいびつな食料分配を生む。 びっくりしたのは福岡正信の名前が、有機農法の大家としてフィーチャーされていたこと。世界的にその名はとどろいているのか。
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地域で作られた旬の食べ物を自分で料理して食べて楽しむということが最善。一握りのアクターによって掌握されるフードシステム。巻末の訳者による日本のフードシステムの解説がコンパクトで分かりやすい。店頭での安売り合戦はやはりいかんね。
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読むのがとっても大変だったけど、どうにかこうにか読み終わった! 翻訳本だけど、訳はなかなか良いのではないかと思います(なんて原書で読めないくせに偉そう)。 今のフードシステムは、持続不可能で社会的に不公正なもの。食品関連産業の都合によって形作られてきたもので、生産者側にとっては...
読むのがとっても大変だったけど、どうにかこうにか読み終わった! 翻訳本だけど、訳はなかなか良いのではないかと思います(なんて原書で読めないくせに偉そう)。 今のフードシステムは、持続不可能で社会的に不公正なもの。食品関連産業の都合によって形作られてきたもので、生産者側にとっては安すぎて、消費者側にとっては高すぎる、という格差を生み出している。その格差の主因はごく少数の食品関連産業による搾取である。というようなことが、今日のフードシステムの成り立ちを通じて説明されています。 読んでると、憤ってきます。 アメリカやヨーロッパでは自国の農業保護のために補助金をバンバン出しているのに、日本は国際競争にさらされなきゃいけない…という政策ムード(WTO主導)。それなのに、輸出補助金や燃料補助金は出しているなんて!…とか。他にもいろいろあるけど。 今こそ、より民主的かつ持続可能で、喜びに満ちたフードシステムを構築する時、生産者は1ルピー多くもらえ、消費者は1ルピー少なく払うことを目指そう。ということで、私に出来そうなこととしてはこんなことがありました。 (1)砂糖や油分たっぷりの食品に慣らされてしまった味覚を変えていくこと。子どもがいれば、健康的な味覚を育ててあげる配慮をすること。 (2)旬の地元の食材を使って、できるだけ自炊すること (3)いつかは…だけど、ちょっとした野菜や味噌や梅干しくらいは自宅で作れるようになりたい フードシステムの変革だけでは不十分で、それは、フードシステムだけじゃなく、フィットネス産業もレジャー産業も、一部の人が裕福であり続けるため、右肩上がりの経済成長を続けるために、たくさん支払わされ、お金の回転数を増やされているから…。 経済は回数多く回ればいいってもんじゃない。しかも、今は大回りになってるし…。 それにそもそも、働く時間だって1日8時間が標準とされているのはなぜなのか、とか。 結局、この世界のシステム、在り方を決めているのは誰なのか、という話。 そして、私たちだって、何もできない訳じゃなく、この世界の在り方が今のようになったことの片棒をかついでいるし、だからこそ、変えていくこともできるっていうこと。 誰もが、健康に働き、そうして働いた賃金で、健康な食べ物を十分に得ることができるように、私もできることからしたい、しなくちゃ、しよう!と思った本でしたが、この本を読んだ後にOKで買い物するのはちょっと辛かった…。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この手の書物は難しくて苦手だったのですが、これはとても読みやすかったです。今まで、「人権・平和・戦争」などについて、もっと学習せねばと思っていたのですが、「食」についても、それらと大きな関わりがあって、いかに私たちが「食」を支配されコントロールされてきたのかが、よく分かりました。アメリカは武器や弾薬だけでなく、「食」を通じて世界を支配しようとしてきたのですね。ほんまにずる賢い奴らです。そしてもう日本は支配されてしまっている…TPPが最後のトドメになろうとしてるんですね。とにかく「食」についてもこれから学び、どうしていったらいいのか考えて、自分ができることをできればと思うきっかけになった書物だと思います。
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なぜ世界で10億人が飢え、10億人が肥満に苦しむのか? 世界の農民と消費者を不幸にするグローバル・フードシステムの実態と全貌を明らかにする。(amazon内容紹介より) ここに書かれていること、ほとんど知りませんでした。 自分で選択していたように思うけれど、それは制限された中で...
なぜ世界で10億人が飢え、10億人が肥満に苦しむのか? 世界の農民と消費者を不幸にするグローバル・フードシステムの実態と全貌を明らかにする。(amazon内容紹介より) ここに書かれていること、ほとんど知りませんでした。 自分で選択していたように思うけれど、それは制限された中での選択でしかなかった。 なるべく国産品を買うようにしているが、口にする輸入品の元をたどっていけば、搾取され続けている生産者がそこにはいる。 地産地消、これは私が住んでいるこの町ではかなりの部分可能だ。ただ、「安い食料」からの脱却というのはそう簡単にはいきそうもない。経済的な問題があるから。 生産者が搾取されないため、また消費者の選択肢が奪われないために、著者が言うように、生産者と消費者が、食に関する自己決定権を取り戻すことが大切なのでしょう。そうすることで、食の流通を支配する企業に搾取されることなく、共に支え合えるフード・システムを確立していくことができると。 もう少しじっくり読まなければ・・・まだまだ消化不良。
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普段手にしている食べ物がどんな道のりを経て来ているのか。継続可能な生産とは何なのか考えさせられます。 ”食”という人間にとって欠かせないものだからこそ、ぜひ一度読んでもらいたい本です。 【福岡教育大学】ペンネーム:猫
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農業大国といわれる国でさえ、農業従事者は厳しい環境に置かれているのは分かった。システム化される食が両極にいる生産者・消費者を不幸にするのであれば、究極の選択は自給自足の生活だな。
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