1,800円以上の注文で送料無料

超鋼女セーラ 菫色の楽章・天なるは魔弾の射手 の商品レビュー

4

2件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

この顛末の首謀者は誰?

表紙を飾るくらいなので、前巻から存在は見え隠れしていた“ラヴィニアらしき娘”が誰かは判明する。しかし、本シリーズで定義されるロボ娘には何とも言えない複雑さがあるため、ラヴィニアにして泉秋院水脈でありながら、そうとも言い切れないやるせなさも滲み出ている。超鋼女としてのロボット、しか...

表紙を飾るくらいなので、前巻から存在は見え隠れしていた“ラヴィニアらしき娘”が誰かは判明する。しかし、本シリーズで定義されるロボ娘には何とも言えない複雑さがあるため、ラヴィニアにして泉秋院水脈でありながら、そうとも言い切れないやるせなさも滲み出ている。超鋼女としてのロボット、しかしながら人間として振る舞う心、恋をする魂。これらをどう捉えるかによって、今回の顛末に関わる人々のスタンスが異なるのである。この意味では、人間として、その想いの真理を敢然と物申した千美絵の言が痛快ではあるのだが、裏を返せば、ロボ娘を代替可能なモノとして軽く扱う輩がいるということでもある。懐いている娘を自分の理想に沿って変えようとした人。不在の『女王』に変わるのは、その巫女ではなく、新たに“つくる”ことだと思い至った人。この両名に共通するのは、強烈なまでの独善的欺瞞であろう。増してや、自分への恋心まで操作しようという下衆っぷりである。そこまで自分に自信が無いのかと半ば呆れるが、これがセーラ最大の危機を招くのだからタチが悪い。どこからともなく現れては事態を悪い方へ傾ける竜葬卿(達)も実に鬱陶しく、悪役として存分な活躍をしていると言えよう。現時点ではどちらが正義か判然としないところもあるのだが、ロボ娘に対する扱いを見れば敵と見なさざるを得まい。 全容を把握している人がおらず、現状に各自が翻弄されているが、もしや泉秋院財閥の手の中?と思えるキナ臭さや、超鋼女計画?といった事柄に意外な人物の生存まで相まった混沌の中にあって、これから成すべきことだけがはっきりした展開となっている。かなり絶望的ではあるが、さて、娘の危機に『魔界の王女』はどう出てくる?とか、茸味を通じて見れば、アノ人がロボ娘の敵なハズないよね?とか、その前にどうやって立ち直る、茸味クン?といった、今後の見どころも用意されている。次で最終巻となる本シリーズのテイストからバッドエンドはあり得ないと信じて、諸々の全てを吹き飛ばす晴れやかな大団円を期待するとしよう。 欲を言えば、最後の場面で心の傷を乗り越えたかに見えたセーラが、その直後の“再現”では乗り越えたように見えなかったことと、せっかくの“帰還”が、状況がそれを許さなかったとはいえ、少々盛り上がりに欠けたことが少し残念だった。

DSK

2014/05/18

9784798601144  285p 2010・9・1 初版 〇ラストに向けて謎が一つずつ解けてはいく。 △女王側の人物や戦闘シーンが複雑でわかりにくい。

Posted byブクログ