見えない復讐 の商品レビュー

石持浅海【著】

2021/05/25

エンジェル投資家・小池規彦の前に現れた大学院生・田島祐也。
仲間と三人でベンチャー企業を起ち上げたばかりの田島は小池に出資を求めに来たのだ。
やがて小池は田島の謎めいた行動から、彼が母校・東京産業大学に対しての復讐心を抱いていることを見抜く。
実は小池も田島と同じく大学への恨みを抱えたまま生きていたのだ―。
(アマゾンより引用)

そこまで何年も恨みを抱き続けられるもんだろうか？
自分の人生を犠牲にするかもしれない危険までおかして？
自分の人生が壊されたわけでもないのに？

2016/01/11

そんな発言や行動から、そこまで考える人いる？ってところが数多くありました。特に弦巻に関しての分析については現実離れしすぎてついていけません。復讐の動機についても、自分の立場を危険にしてまで行うほどのものかといわれると、そうでないように思いましたし・・・　石持浅海さんの本は基本面白いんですけど、動機に、いつも引っかかるんですよねー。凡人の私と天才の作家さんの発想の違いだとは思いますけど。 読みやすいのでスラスラ読めましたが、全体的に少し雑だったように思います。打ち切りが決定して無理やり終わらせたドラマみたいでした。

2015/05/16

個人ではなく大学という法人に復讐するための費用を稼ぐため、大学院生 田島は3人の仲間とベンチャー企業を立ち上げ、エンジェル投資家 小池の支援を受ける。
結末も要所要所で見られるちょっとした謎解きも面白ろいが、大学自体を困らせるため関係ない人を巻き込んでしまうのは、どうかと思う。
(図書館)

2014/03/12

2014.3.12
物凄いサックリ読めた
ラストの展開にはビックリだけど
そこまでしないといけないのか？動機が弱い

2012/11/07

図書館にて。
序盤、復讐相手も手段もざっくりしてまだるっこしく、何なんだろうと思っていたが、後半たたみかけるようにすごい展開になっていってぞっとした。
考え過ぎなんじゃないかと思うくらいの、ちょっとした行動を見逃さず相手の考えを読みとっていく様子もこの作家さんならではで楽しめた。
でもなー。あの人殺さなくても･･･。そこだけ残念。

2012/08/30

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エンジェル投資家・小池規彦の前に現れた大学院生・田島祐也。仲間と三人でベンチャー企業を起ち上げたばかりの田島は小池に出資を求めに来たのだ。やがて小池は田島の謎めいた行動から、彼が母校・東京産業大学に対しての復讐心を抱いていることを見抜く。実は小池も田島と同じく大学への恨みを抱えたまま生きていたのだ―。
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母校に対する恨みと復讐心という共通点を持つ大学院生の起業家と大学の先輩でもある投資家。あわよくば自分の代わりに復讐を果たしてもらいたい、という意図を隠して出資した投資家・小池と、復讐心を隠したつもりで出資を受けた田島の駆け引きの面白さもあるが、それ以前に、田島たちが大学に復讐するつもりだと見抜いた小池の観察眼や、アルバイトのプログラマーを雇う際に、見せられたデモゲームで彼の欲求を見抜く田島の着眼点の鋭さなどが興味深く、わくわくさせられる。単なる復讐劇ではなく、人間の昏い欲求や身勝手さにスポットが当たっているのも興味深い。後味は決してよくないが面白い一冊である。

2012/07/15

その名の通りの復讐もの。動機、方法、考え方等無理があり過ぎる。作者もそれを知ってかいちいち説明を加えているのだが、全く肯定できない。最初の30ページで持った違和感は読み進めるほどにどんどん膨らんでいく。文章の書き方は嫌いではないが・・・。

2012/04/04

　復讐がどんな風に達成されていくのかとても楽しみだったけど、途中からその方向が変わりそうになり、目が離せなくなっていく（？）というようにリードされていきました。しかし、後半を読むにつれ首を傾げていましたねぇ、そして迎えたこの結末には、さらにう～ん…。
　決して面白くないストーリーではなかったのに、後半でうまくまるめこまれたようで、納得出来ないです。何を期待して読んでいたのかな、私は…という何だかあいまいな読後感でした。

2012/02/14

恋心を抱いていた女性の死の責任を取らない大学に復讐を企て、
資金調達のために起業した田島くん。
田島くんが接触したエンジェル投資家小池氏もまた、
同じ大学に恨みを持っており、
自分の果たせなかった復讐を田島くんたちが果たしていくのを見届ける。

メインストーリーのほかにもいくつかエピソードが挿入され、
大学への復讐を根底にした短編集のような形態。
復讐の行方と、なぜ彼女は死ななければならなかったのかという謎も紐解かれ、なかなかに面白かった。

ここまでするには動機が薄い気もするし、
何より田島くんとともに復讐を企てる仲間たちが裏切らないもんかなあと思ったけど。

ねたばれ感想、
二人の男は同じように復讐心をたぎらせていたものの、
小池氏は結局自分の手を汚さずに復讐を果たしたいという都合のいいとこ取りをしようとし、
対して田島くんは復讐心に殉じようと決断した。
これが二人の結末を分けたのだろう。

石持氏らしい、道義に適わない結末だけれど、
これくらいまっすぐ信念を貫く主人公というのは私は好き。

2011/10/02

田島たちにしろ小池にしろ復讐の動機が弱すぎる。そして肝心なポイントがすべて「田島たちは頭がすごくイイ若者」という設定で、あっさりベンチャー起業してうまくいくし、肝心の復讐も過程は全く説明がなくいきなり結果。「金をかけない復讐」としてチマチマやってるときや、新しい従業員が作ったゲームから彼の内面にある問題を推理するところは面白かったけれど、大事なところの展開を省略しすぎ。