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世界の国1位と最下位 の商品レビュー

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18件のお客様レビュー

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2022/09/18

〇岩波ジュニア新書で「学校生活」を読む⑤ 眞淳平『世界の国 1位と最下位』(岩波ジュニア新書、2021〔19版〕) ・分 野:「学校生活」×「社会科」 ・目 次:  はじめに  第Ⅰ部 地勢・人口   1章 面積   2章 人口  第Ⅱ部 経済・政治   3章 GDP(国内...

〇岩波ジュニア新書で「学校生活」を読む⑤ 眞淳平『世界の国 1位と最下位』(岩波ジュニア新書、2021〔19版〕) ・分 野:「学校生活」×「社会科」 ・目 次:  はじめに  第Ⅰ部 地勢・人口   1章 面積   2章 人口  第Ⅱ部 経済・政治   3章 GDP(国内総生産)   4章 税金   5章 軍事力   6章 石油・天然ガスの生産、輸出  第Ⅲ部 社会   7章 貧困率   8章 食料自給率   9章 進学率  第Ⅳ部 これからの世界と日本 ・総 評  本書は、世界各国について、9つの項目の1位(上位グループ)と最下位(下位グループ)の国々を紹介していく本です。著者は編集者・ライターで、これまでも環境問題・社会問題・国際関係に関する本を発表しています。  社会科の授業で使っている地図帳には「統計資料」が掲載されています。そこでは、各項目の上位5ヵ国は赤字で、下位5ヵ国は青字で記されています。しかし、なぜ、これらの国々が上位(下位)なのか、あるいは、どのような影響があるのか――そうした地図帳には載っていない、一歩踏み込んだ内容が本書では解説されています。この本を読んで面白いなと思った点を、以下の3点でまとめます。 【POINT①】 世界各国の「面積」に注目してみよう!  ヨーロッパには、世界最小の国である「バチカン市国」がありますが、その他にも極小国と呼ばれる国々が存在します。いずれも「ユニークな歴史や文化」を持つ国です。こうした国々は人口も少なく、主要な産業も限られているため、国家の収入を確保するために「税金」を工夫しています。即ち、所得税や法人税の税率を低くして、世界各国から富豪や多国籍企業を誘致しています。そのため、欧米先進諸国は、こうした国々を「タックス・ヘイブン」(租税回避地)と呼んで、非難するケースもあります。いずれにしても、国家の「面積」と「税金」がお互いに影響し合っているという点は面白いのではないかと思います。 【POINT②】 世界各国の「人口」に注目してみよう!  世界の人口は毎年増加していますが、著者は、その「増加率」に注目します。即ち、一九七〇年からの三〇年間で、女性が生涯に産む子どもの数(出生率)は四割も減少し、二〇五〇年には出生率が二・〇前後になるという予想もあるそうです。その結果、人口大国で知られる中国やインドでも「少子高齢化」の時代が到来し、現在の経済成長を阻害する大きな要因になると考えられています。また軍事大国で知られるロシアでも、若年層人口の減少によって軍事力が低下する可能性が指摘されています。日本でも少子高齢化問題は議論されてきましたが、今後は、世界全体で考えていく必要のある問題と言えるでしょう。 【POINT③】世界各国の「資源」に注目してみよう!  石油や天然ガスといった「資源」を持つ国は、多くの資金を得るだけでなく、外交にも上手く利用しています。例えば、サウジアラビアは民主的な選挙がなく、徹底した宗教教育を行うなど、欧米の価値観とは相容れない制度を持っています。しかし、アメリカに石油を供給することで密接な関係を築き、国際的な批判をかわしています。また、ロシアは天然ガスを武器に、それを輸入するヨーロッパ諸国に大きな影響力を持っていることは、ウクライナとの軍事衝突を報じるニュースでもよく指摘されています。こうした国々に対して、資源に乏しい日本は、どのように渡り合っていくのかを考えていく必要があるでしょう。  国際情勢を知るための9つのキーワードについて、そのランキングの上位(下位)にいることが、どのような意味を持つのかを分かりやすく解説している点が、本書の魅力です。ただ、注意が必要なのは、本書が刊行されたのが10年以上前(2010年)であるため、一部の記述が古くなっています(例えば、中国の「一人っ子政策」〔2014年廃止〕に関する記述や、ウクライナが親ロシア国として記述されている点など)。しかし、著者が今後の国際情勢について分析した第Ⅳ部の内容などは、2022年の今日から見ても、非常に的確な指摘になっています。特に社会科が好き(得意)という人は、非常に参考になると思うので、是非、手に取ってみてください。 (1486字)

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2022/04/01

キューバは進学率が高い、先進国で日本は意外と高等教育への進学率が低い、など意外なことが多かった。最近の政治情勢からみても、ロシアは元々キエフという街を中心にして建てた国家だったことや、その後の分裂など面白かった。国政情勢面白い~

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2021/03/13

例えば世界の国々の面積が広い順に3ヵ国なら言えるかもしれない。けど小さい順に3ヵ国は意外と言えない…私は考えたこともありませんでした。 この本では人口・GDP・軍事力・貧困率・食料自給率などなど様々な項目で昇順、降順にランキングして紹介してくれています。そうすることで日本が世界...

例えば世界の国々の面積が広い順に3ヵ国なら言えるかもしれない。けど小さい順に3ヵ国は意外と言えない…私は考えたこともありませんでした。 この本では人口・GDP・軍事力・貧困率・食料自給率などなど様々な項目で昇順、降順にランキングして紹介してくれています。そうすることで日本が世界の中でどういった位置にあるのか、どんな課題があるのかが見えてきます。 2010年の本なのでさすがに最新のデータとはいきませんが、大人の学び直しに最適かと。 17刷 2021.3.13

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2020/06/06

さまざまな角度から国家を見ることで、世界情勢を知ることができる。中でも、軍事力が大きな力を持つ。自国の発展を考え、国際交渉をしていくということは、複雑な要因を理解した上で行わないと、気づかないところで不利益になってしまう。自身に関する利益だけに注目することは、国全体として考えると...

さまざまな角度から国家を見ることで、世界情勢を知ることができる。中でも、軍事力が大きな力を持つ。自国の発展を考え、国際交渉をしていくということは、複雑な要因を理解した上で行わないと、気づかないところで不利益になってしまう。自身に関する利益だけに注目することは、国全体として考えるとリスクである。

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2017/08/08

数年前、息子が中学生だったときにこの本で夏休みの読書感想文を書いていたのを思い出し、そう言えば、面積や人口等世界の上位の国は知っていても、最下位の国のことは知らないなあ、自分も目を通しておこうかな…と思っていてそのままだったことも思い出して、息子の本棚から引っ張り出してきた。 数...

数年前、息子が中学生だったときにこの本で夏休みの読書感想文を書いていたのを思い出し、そう言えば、面積や人口等世界の上位の国は知っていても、最下位の国のことは知らないなあ、自分も目を通しておこうかな…と思っていてそのままだったことも思い出して、息子の本棚から引っ張り出してきた。 数年前の版なのでデータや国際情勢に変化がある内容もあるが、でも面積や人口について最下位の国や南アフリカ諸国の貧困率等、意識して情報をとりにいかなければ、普段知らないままでいてしまうような内容を押さえられるのは、大人にとっても良い本であると思う。「ジュニア新書」なので、分かりやすく、比較的中立的に問題提起している点も、大人が読んでも自分のすでに持っている情報と照らし合わせ、確認しながら読めてよかった。これからもっと掘り下げていきたい。

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2017/03/23

世界の国々の中から、「面積」「税金」「進学率」など9つの項目それぞれの第1位と最下位の国を紹介した本。 第1位はともかく、最下位の国についても書かれているのがありそうでなかった視点で、岩波ジュニア新書なのでよみやすい。また単に国名が書かれているだけでなく、その背景にある問題やそう...

世界の国々の中から、「面積」「税金」「進学率」など9つの項目それぞれの第1位と最下位の国を紹介した本。 第1位はともかく、最下位の国についても書かれているのがありそうでなかった視点で、岩波ジュニア新書なのでよみやすい。また単に国名が書かれているだけでなく、その背景にある問題やそうした状況が生まれた経緯を知ることもできる。 高等教育「進学率」1位がキューバというのは驚いた。 また「貧困率」がアフリカ諸国で高いことは予想はされたがその理由の1つにゆがんだ経済構造があることについては考えさせられた。

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2017/01/23

面積・人口・GDP・税金・軍事力・石油・貧困率・食糧自給率・進学率の世界1位と最下位を紹介。合わせて日本の事情も説明。それぞれの解決策は示されていないが、最後に、結婚率を高めること、技術力を生かすことが日本の解決策であることと若い世代には外に向かって動くことを述べられていた。

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2015/09/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面積・人口・GDP・税金・軍事力・石油・天然ガスの生産、輸出・ 貧困率・食料自給率・進学率 これらの世界の一位と最下位を指標を提示して比較 日本の順位も書かれています 中高生向け、良書だと思います ただし2010年発行なのですでに情報が 現実と異なっている部分もあります 最後に著者は若い人の海外への留学の減少や 海外に対する関心が薄れていっている ことに言及しています 「外の世界に目を向けないものは、同様の歴史を繰り返す可能性があります。自己満足や自己憐憫にひたっている間に、外からの変化の波が押し寄せ、その波に押し流されてしまうのです。外に目を向け、自ら外の世界に出て行ってこそ、その変化を予測し、立ち向かうことができます。」

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2015/09/05

財政についてとか遺伝子組み換えの話とかはちょっと心配なところもあるけど、総じてこの著者の該博な知識に基づいた話は面白い。

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2013/06/27

岩波ジュニアなので、中高生向けですが、社会科を大雑把におさらいしたい、世界情勢に疎くてニュースについていけない、と考えている大人にもいいと思います。実際私も、この本を読む前より後のほうが、ネットニュースの経済欄などを実感を持って読むことができました。 歴史、地理、経済、政治、と多...

岩波ジュニアなので、中高生向けですが、社会科を大雑把におさらいしたい、世界情勢に疎くてニュースについていけない、と考えている大人にもいいと思います。実際私も、この本を読む前より後のほうが、ネットニュースの経済欄などを実感を持って読むことができました。 歴史、地理、経済、政治、と多岐に渡る内容をコンパクトにまとめてあります。これを基軸にして、更に気になる分野の知識を、細分化された本で詳細に読むのも良さそうです。

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