REVERSE リバース(中公文庫版) の商品レビュー

石田衣良【著】

2011/08/18

千晶と秀紀、それぞれの生活の描写はおもしろかった。
千晶にはキャリアウーマンとしてのやりがいや、そこから生まれる女性特有の葛藤。
秀紀には毎日身体と心を疲弊させるだけで、これといったすばらしい目標があるわけではない仕事人間としての不満や不安。
どちらにも共感できる点があり、なるほどなと思う目新しさも感じた。

しかしオンライン上の二人のやりとりに違和感を感じざるを得なかった。
作中ではお互いが日常生活ではあまり口にできない吐露をネットメールを通して偽りなく素直に出せるという「唯一無二」の存在であるようだが、アキヒト・キリコ共にメールの内容からはさほど魅力のある人間ではないと思った。
ただ可もなく不可もないような内容をやりとりしている魂のなれあいを見せ付けられているようで、すっきりしない話だった。

また、秀紀があまりぱっとしない性格と容姿であるにも関わらず、数々の女性にもてているところもおかしな点だなと思った。

2011/08/09

snsでであった。ネット上でおたがい女は男。男は女。という設定でやりとりをしている男女の話。

ファッション業界でばりばり働く女とIT業界で温く退屈な日々をおくる男の話。

そんな二人がオフラインで会うんだけど。お互い性別んを偽っているので。お互いに代役を職場の同僚、元彼氏に頼み会う。

そこですべてをばらしてしまう痛い女が現れ。お互いに性別を偽っていたことがばれる。

登場人物も少ないので、とても読み進めやすい。

草食男子、肉食女子の時代にあった作品でもあるとおもう。

メールのほうが言いたいことが伝えやすい時代ってことも悪くないと思うなぁ。

2011/07/23

ネット上で本当の自分の性別じゃない方としてメールのやりとりを続ける2人。ネット上ではとてもうまくいっているいい関係だがあとからオフラインで会うことになり・・・。

2012/02/23

おもしろかった！

性別って曖昧なものなのかなぁ。本質的に自分と合ってる人なら、そういうの関係ないんかも。

2011/07/06

とっても読みやすい小説。
こんな風に心が通う人が身近にいるといいなと思います。仕事だけでなく、ワークライフバランスが取れていないと充足できないっていうのもうなづける。
男だから、女だからって固執することもない。小学生の時に「女の子は机に座らない」って先生に怒られたのを未だに覚えてます。女性らしい男性がいても、男性的な女性がいてもいい。
個人的には女性らしいたおやかな男気ある女性でいたいです。

2011/07/03

裏と表の両立
継続と進展の間の悩みは
ひしひしと感じる。

自分の性格はあまりこれに共感するところはないんだけど
果たしてアキヒトは最後はどう思ったんだろうか

ちょっと読んだ人と話してみたいかも

2011/06/28

ネットを介して仲良くなる男女の物語。
最終的に言いたいことは、男とか女とか区別する必要はあるのか！ということのようだが、いまいち納得できなかった。
男なのに、決断力や引っ張っていく力がない。いっそ女として扱ってもらったほうが…、と読み取れるところがあり、そんなの男も女も関係ないだろー！と思ってしまう。
私はなんだかんだ、男の人のほうが強くいるべきだと思っている昔の人だと感じてしまう本でした。

ネットや草食男子をテーマにした、時代を反映させる本を書く石田衣良らしい本。
私は今回納得できなかったけど、理解していかなくてはいけない日が近くまできている気がする。

2011/06/27

お互いが性別を偽ってのネット恋愛ストーリー。
比呂がかなりのトラブルメーカーだった気が。
でも、彼女のおかげで、二人が真相が明かされる訳ではあるんだけど。

秀紀（キリコ）と千晶（アキヒト）の視点から交互に語られる形式で、個々の章は短く、中断しながら読むには読みやすかったが、序盤はなかなかページが進まない気がした。
それでも、後半から最後にかけては、それなりにうまくまとまってた感じかなぁ。

メインのストーリーとはあまり関係ないけど、就活であんなに簡単に社内を見学させてもらえる物なのだろうか...。

2011/05/27

ネット上で反対の性別を演じる男女のお話。途中までは割と淡々と読んでしまったけど、終盤の秋葉原でのシーンと結末は結構好きでした。

2011/05/23

「2人は最終的につながるんだろうな」と思わせながらも、その過程をワクワクさせたまま一気に読ませてくれる作品でした。
言葉（本作ではメール）の持つ魅力や、そこに現れる人間性は確かにあるんだろうなと感じました。