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先生のあさがお の商品レビュー

3.6

9件のお客様レビュー

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2023/04/20
  • ネタバレ

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 高校1年の時、旺文社の「高一時代」に投稿した短文が一席になったそうです。きりたんぽ鍋もいいけどじゅんさい鍋もいい。こごみのごまあえ、タラの芽の天婦羅、間違いなく美味しいことでしょうw 南木佳士「先生のあさがお」、2010.8発行。例によって、私小説か随筆か区別のつかない3話が収録されています。熊出没注意、白い花の木の下、先生のあさがお の3話。次の一文、なるほどと納得です: 人間とは他者(生物、自然、山などなんでもいい)のなかにじぶんを見出そうとする動物。

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2014/11/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

多忙で毎日死んでいく人たちを看取る医師の生活に神経衰弱になり、激務からの後任になった男が、自分よりも先に逝ってしまった。 心身ともに健康であるために始めた山登りは、妻とだったり時に職場の若い衆とだったりと、趣味であり使命的なものでもある。 患者から教えてもらった山で、妻と一緒に山菜採りに夢中になり、ふと思い出した自殺者のこと 。 お世話になった先生が育てたというあさがおの種をもらい、自宅でせっせと育てていく過程によみがえる先生という人物像と、時折出てくる女の声。 3つの短編。 なんか、最初読みづらくて??だったけど、次第に解読出来たよ。 それにしても私小説じゃん。吉村昭ぽかったけど、なんか神経衰弱で云々でくどい感じが読んでてつらかったし、似たようなものなら吉村氏のほうが好きかな。 著者が36歳で鮎釣り大会で優勝した年が自分の生年月日だったからそこでちょっとニヤッとなった)^o^(

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2014/04/07

自伝を綴る3作品である。精神的な病からは立ち直って以降の日常が載せられている。著者の病は、多忙が要因であったことに疑いようもないが、他人だけでなく自分の心さえ、その悲喜をここまで真っ直ぐに受け止め、抱いていたんでは、いつかは破裂するなと思う。

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2013/09/23

涼しくて気持ちよいし、テレビもみないので読書が進む。 医者でありながら作家というひとは意外と多いが、南木佳士氏もその一人だ。彼の作品で最近の自分の生活を描いたような私小説と思われる作品『先生のあさがお』を読んだ。老境に入りつつある地方の病院に勤める医師とその妻のつつましい生活と彼...

涼しくて気持ちよいし、テレビもみないので読書が進む。 医者でありながら作家というひとは意外と多いが、南木佳士氏もその一人だ。彼の作品で最近の自分の生活を描いたような私小説と思われる作品『先生のあさがお』を読んだ。老境に入りつつある地方の病院に勤める医師とその妻のつつましい生活と彼たちの生活に大きく関わりのあった方達の回想を中心にしたお話で、まさしく枯れた文章で読みやすく、肩の力を抜いて読み進む事ができた。感動が大きい作品ではないが、なんだかさわやかな読後感をもたらしてくれた。

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2013/07/11

うーん、この人について誤解していたかも、とは思う。 暗さも重さもさほどではない。 死がテーマではあるが、死がテーマの小説作品はいくらでもあるわけで、その中でとりわけ普遍性を備えているかというと、そうではないと思う。むしろ極めて個人的な印象。 出来のいい日記、のような。

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2013/02/23

~祭りのあとの寂しさは、必ずだれかが引き受けなければならない。ここでも静かな食うか、食われるか。~年を重ね老いていく体とどう付き合うか。したたかに生きるため、食うか。それも酷と云うもの。食われるのもイヤだ。共感する部分が多々あった。

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2011/11/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いっつもなんて読むのかわかんなくなる。 なぎけいし、さん、ね。うんうん間違えないようにしないと。 どーやらお医者さんらしく、 少々私小説っぽい。 一文が長い。ひといきでよんでプラスα、ってな感じ。 ちょっと不思議なリズムがあって心地よい。 なんとゆーかゆったりな感じ。 寝る前にちょっとずつ読むのが好き。 時々お医者さんだからかな、なんとゆーか身体の直接的な表現が ひょいとはいってくる。 現実と非現実と生と死と、なーんかいろんなものがぼわ~っと まとまって浮き上がってくるような雰囲気。 大事なのは毛糸と針で時間を強引に編みこんじゃうことなんだよ。 考えるまえに動け。生活して生きろ。

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2010/09/11

淡々としていて胸に染み入るような静かな、まさしく!文学という印象。一字一句ももらしたくなく丁寧に反芻しながら読みました。 たとえ、表現が下世話なことであってもどうしてだろう、印象は、すがすがしく上品。

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2010/09/05

同世代の気になる作家だが、間の作品を大分飛ばしている。ひさびさに手に取った新刊本。3作併録されているが、タイトルにもなった「先生のあさがお」がとくによかった。洋物ではなく和物の朝顔。紫を中心にして白が混じったり小ぶりなのがあったりと品のよい組み合わせ。朝顔を愛でての酒盛りのシーン...

同世代の気になる作家だが、間の作品を大分飛ばしている。ひさびさに手に取った新刊本。3作併録されているが、タイトルにもなった「先生のあさがお」がとくによかった。洋物ではなく和物の朝顔。紫を中心にして白が混じったり小ぶりなのがあったりと品のよい組み合わせ。朝顔を愛でての酒盛りのシーンが印象的。 「ともかくも生き延びてきた」という気持ちを表すのに適している長い一文と行あけの印象的なフレーズ。そんな文体が好き。

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