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蟻の兵隊 の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2022/09/04

共産党が勝つと思わなかったのだろう。 旧満州でも現地日本人を残そうとする計画があったと聞く。 前提が崩れると全ての計画がご破産となる。

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2019/03/15

序章 蟻の兵隊たち 第1章 終戦 第2章 密約 第3章 軍命 第4章 偽装解散 第5章 死闘 第6章 壊滅 第7章 真実 あとがき

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2017/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2010年(底本2007年)刊行。戦犯の危険ある陸軍の中国派遣軍上層部が自己保身のため(対中・対米)、自分の部下を切り捨て、戦場(中国の国共内戦)に放り込んだ。この日本軍のどうしようもなさを、関係者の証言、手記、隠蔽されてきた電信文(記録)等から解読しようとする書。隠れた文書等ある程度の物証があること、本書のクロスリファレンスといえる保坂正康著書により、本書指摘の事実関係は補強されている。様々な裏面が暴かれてこそ、そして強者の驕りと傲慢と理由なき利得を叩き潰すのがジャーナリズムだが、それを体現する書。

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2013/05/01

1945(昭和20)年8月15日に、日本はポツダム宣言を受諾し終戦となりました。 しかし終戦後も戦闘は行はれ、戦死した日本兵も数多くゐると言ひます。 中国山西省に残留した日本兵も、結果3年以上も当地に留まり約550名が命を落したのださうです。 彼らは蟻の兵隊と呼ばれ、当時山西省を...

1945(昭和20)年8月15日に、日本はポツダム宣言を受諾し終戦となりました。 しかし終戦後も戦闘は行はれ、戦死した日本兵も数多くゐると言ひます。 中国山西省に残留した日本兵も、結果3年以上も当地に留まり約550名が命を落したのださうです。 彼らは蟻の兵隊と呼ばれ、当時山西省を牛耳つてゐた閻錫山なる軍人が、中国共産党(八路軍)との戦ひに利用せんと残留させたのであります。 むろんさういふ行動はポツダム宣言に抵触するので、兵隊を納得させるための大義名分を掲げ、説得工作にあたるのでした。さうでなければ、誰がわざわざ残留するでせうか。日本へ帰りたいのは、皆同じであります。 即ち、自発的に残つたのではなく、命令を受けて残留したのはまぎれもない事実と申せませう。 結果、敗色濃く、投降して中共軍の捕虜となり、抑留生活を強ひられる兵隊が約700名にのぼると言はれてゐます。 日本に帰ることが出来たのは昭和30年頃まで待たねばなりませんでした。 で、日本へ帰つてみれば、何と自分たちは逃亡兵扱ひされてゐるではありませんか。自らの意思で残留したのだと。日本政府の扱ひとしては、勝手に残つた奴に戦後補償を認める訳にはいかん、と。踏んだり蹴つたりとは正にかういふことを差すのでせう。 著者の池谷薫氏は、この問題をまづ映像作品として世に問ひました。しかし2時間足らずの映画で、全貌を伝へることの限界を感じた氏は、改めて本書を発表したのであります。 いまだ未解決の問題として、著者が世間に訴へる力作ノンフィクションと申せませう。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-95.html

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2012/12/09

日中戦争後、組織ぐるみで山西省に残留させられ、 中共軍と戦った北支派遣軍第一軍について記した一冊。 インタビューや手記、発掘された公文書をもとに わかりやすく解説してあるとともに、大変力がこもった本だと感じた。 上層部の狙いや、残留し実際に戦った人々の思いも 詳細に記述されていて...

日中戦争後、組織ぐるみで山西省に残留させられ、 中共軍と戦った北支派遣軍第一軍について記した一冊。 インタビューや手記、発掘された公文書をもとに わかりやすく解説してあるとともに、大変力がこもった本だと感じた。 上層部の狙いや、残留し実際に戦った人々の思いも 詳細に記述されていて没入できる。 裁判が敗訴に終わっているという点からも ぜひ多くの人々にオススメしたい。

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2012/10/20

「蟻の兵隊」はノンフィクション映画にもなっているようです。 本は,少々読みづらいところもありますが,敗戦から3年半あまりも中国で中国共産党と戦っていた人たちがいたことには驚かされました。 なぜ,戦後に中国大陸を舞台に戦わなければならなかったのか,そこで戦死した人たちは,など,歴史...

「蟻の兵隊」はノンフィクション映画にもなっているようです。 本は,少々読みづらいところもありますが,敗戦から3年半あまりも中国で中国共産党と戦っていた人たちがいたことには驚かされました。 なぜ,戦後に中国大陸を舞台に戦わなければならなかったのか,そこで戦死した人たちは,など,歴史の表舞台にはあまり出てこない内容ですが,とても驚きながら読めました。

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2012/06/03

第二次大戦後、中国山西省に残留した日本軍部隊に関する秘録。 敗戦時、インドネシアに残留し、その後のインドネシア独立戦争に参加した日本兵がいた事は知っていましたが、中国でも似たようなことがあったのは知りませんでした。しかもこの中国の場合、残留日本軍が参加したのは国民党軍の方でした...

第二次大戦後、中国山西省に残留した日本軍部隊に関する秘録。 敗戦時、インドネシアに残留し、その後のインドネシア独立戦争に参加した日本兵がいた事は知っていましたが、中国でも似たようなことがあったのは知りませんでした。しかもこの中国の場合、残留日本軍が参加したのは国民党軍の方でしたが、その後、その国民党軍の将軍からも知らぬ存ぜぬの扱い・・・。悲劇はそれにに留まりません。中国に残留した日本軍部隊の兵士たちは、現地除隊したものとして扱われ、日本政府からも意味見放されてしまっているんですよね。 本書は、その日本政府へのアピールとしての意味も有るようです。当時の命令書なども発見され、命令として残留したことがほぼ明らかになってきています。それでも未だ、日本政府は中国に、命令を受けて組織的に残留した日本軍部隊がいた事を認めていないようです。

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2011/01/19

蟻の兵隊の書籍を読み、DVDをみました。 書籍のレベルの高さに比べて、DVDはちょっとという感想です。 終戦後(敗戦後)の満州やシナ、東南アジア、樺太からの引き上げにまつわるドラマ、戦後の軍閥の動向、日本義勇軍の問題と関連する内容です。 是非、日本人として知っておくべき内容だと思...

蟻の兵隊の書籍を読み、DVDをみました。 書籍のレベルの高さに比べて、DVDはちょっとという感想です。 終戦後(敗戦後)の満州やシナ、東南アジア、樺太からの引き上げにまつわるドラマ、戦後の軍閥の動向、日本義勇軍の問題と関連する内容です。 是非、日本人として知っておくべき内容だと思います。

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2010/10/26

勝手に戦記モノと勘違いし購読。 むしろ、良質な証言・資料を基に書かれた戦記ではなく、ドキュメンタリー。 敗戦直後に本来は帰国するべきであったが、(一部の人を除いた)騙される・恫喝され中国に残留していた軍隊の悲惨な体験。 戦後の混乱の極端なエピソードと言えばそれまで。と言ってもだが...

勝手に戦記モノと勘違いし購読。 むしろ、良質な証言・資料を基に書かれた戦記ではなく、ドキュメンタリー。 敗戦直後に本来は帰国するべきであったが、(一部の人を除いた)騙される・恫喝され中国に残留していた軍隊の悲惨な体験。 戦後の混乱の極端なエピソードと言えばそれまで。と言ってもだが、澄田司令官、山岡参謀が、本当に腹立たしい。

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2010/09/14

終戦後まで戦地に残ることとなった日本兵たちの真相を追ったノンフィクション作品。丹念に資料を追い、戦中から戦後残留が決まっていく過程を描く。 とても坦々とその悲話を描いていくわけだがその行間からは大陸で故国への帰還を願い倒れた人々、帰国できたものの戦後永らく自らの行為を否定され続け...

終戦後まで戦地に残ることとなった日本兵たちの真相を追ったノンフィクション作品。丹念に資料を追い、戦中から戦後残留が決まっていく過程を描く。 とても坦々とその悲話を描いていくわけだがその行間からは大陸で故国への帰還を願い倒れた人々、帰国できたものの戦後永らく自らの行為を否定され続けられた人々の痛切な叫びを感じざるを得ない。 我々がせめて出来ることは事実(彼らが戦後も自らの命を削って故国なり仲間の為に戦ったという事実)を知り、記憶に留めることではないだろうか。

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