日本の教育格差 の商品レビュー
2010年の民主党政権下に発行された本 高校の授業料無償化や最近の幼保無償化など家計負担を軽減することの意味を再確認できた 小学校の少人数指導や英会話の導入は塾に行けないこどもも質の高い教育を受けられることになる これらは一律に行われるので、余裕のある家庭は浮いたお金をさらに教育...
2010年の民主党政権下に発行された本 高校の授業料無償化や最近の幼保無償化など家計負担を軽減することの意味を再確認できた 小学校の少人数指導や英会話の導入は塾に行けないこどもも質の高い教育を受けられることになる これらは一律に行われるので、余裕のある家庭は浮いたお金をさらに教育に充てることができ、格差は縮まらないのかもしれないが全体的な底上げにはなるか 格差対策としては奨学金が効果的なのだろうが日本では充実していないとのこと。自分もお世話になったのでより多くの学生が受けられるようになってほしい 賃金で見ると日本は学歴間格差が最も小さい…ことの理由が「大卒皆が昇進するわけではないしそのスピードもそれぞれだから」と考察しているがその根拠は示していない。また、 1)賃金水準の国際比較 2)女性活躍の問題 この2点にほぼ触れていないのは疑問だった 男女格差についてはあえて避けたのだと思いますが
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面白いなと思ったのは市場原理をどこまで義務教育に導入していくかのところ。公共財であるはずの公立中学に完全中高一貫の学校がバシバシできていて、しかも進学実績をあげまくっていることからも、割と国や自治体としては賛成なのかなと思う。これはおそらく公立中と私立中の学力差を縮めるという意図...
面白いなと思ったのは市場原理をどこまで義務教育に導入していくかのところ。公共財であるはずの公立中学に完全中高一貫の学校がバシバシできていて、しかも進学実績をあげまくっていることからも、割と国や自治体としては賛成なのかなと思う。これはおそらく公立中と私立中の学力差を縮めるという意図があるんだろうし、学費面で私学を尻込みする貧困家庭にとって、優れた教育機会の門戸は広がったはず。 その一方で、公立一貫校が人気になればなるほど入学難易度は上がるし入試問題も難しくなるんだから、その分特別な対策が必要になる。つまり予備校に費用がかかる。そして結果的に貧困家庭は締め出されてしまうケースは多々ありそう。それこそここは、最低限度の成績を足切りにしてあとは面接やら作文やら抽選にしたらいいのにね。公共性を担保する意味では、都立中高一貫があえて進学実績を伸ばしまくることに対しては少し懐疑的。インフラとして都内に点在だけしてたらいい。 あと文系学部が職業教育に繋がりにくい現状云々のくだりは、端的に著者がバカで無知なだけ。商学部、経営学部、経済学部→民間企業の文系総合職って専門教育です。ガチのゼミナールが大学内外でやってること調査してみたらいい。チャラチャラウェーイの大学生が嫌いなだけでは?あとなんで文系学部のが年収高いんだと思う?逆に、医学部除く理系の職業教育って価値がないのでは? ・大学の存在理由を再考すべき。学問の延長線上にある企業実務を学生に勝手に期待するのでなく、フォーマットを提供できるビジネススクールを興して職業教育押し出していけば、いい会社に入れたりするんじゃないのか。全寮制の進学校のように。 ・寺子屋や藩校は授業料がなかった。慶応義塾はその点では学生から授業料を取りはじめたという意味で意義がある。現代私学の走りである。
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現代日本の教育格差にまつわるテーマを一通り提示している。著者のリベラル的な思想も、個人的には概ね同じ傾向であり違和感はない。 しかしながら新書とはいえ考察が浅すぎないか。学生のレポートみたいである。経済学者だから仕方ないかもしれないが実際の労働市場へのインサイトみたいなものも全...
現代日本の教育格差にまつわるテーマを一通り提示している。著者のリベラル的な思想も、個人的には概ね同じ傾向であり違和感はない。 しかしながら新書とはいえ考察が浅すぎないか。学生のレポートみたいである。経済学者だから仕方ないかもしれないが実際の労働市場へのインサイトみたいなものも全く感じられない。さらに言うと数字の扱い方にも疑問符がつくような箇所も。 読みながら思ったこと。。。 ・私立中学へ子供を通わせようとする傾向は、自己成就予言的な性質がないか。経済力のあって意識の高い家庭が子供を私立に通わせるようになると、ますます公私の差が開く。困ったものだ。 ・日本では母子家庭での子育てが非常に辛いと。これはまったくその通りだろう。とにかく子持ちの貧困家庭はもっと積極的に公的な支援をして良い。
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経済学者が教育について語るとこんな感じになるのだな、と実感する。教育をめぐ格差について、よい意味でも悪い意味でも「広く浅く」論じている。著者のものの見方は、常識的というか通俗的というか、さばけていてこだわりがない。本書の前半では、広く世間で言われていることを、様々なデータや様々な...
経済学者が教育について語るとこんな感じになるのだな、と実感する。教育をめぐ格差について、よい意味でも悪い意味でも「広く浅く」論じている。著者のものの見方は、常識的というか通俗的というか、さばけていてこだわりがない。本書の前半では、広く世間で言われていることを、様々なデータや様々な学者の見解を紹介することで跡づけていく。本書の要旨は終章にまとめられているので、まずここから読んで、必要に応じて本書前半の各種データを確認する、という読み方の方が効率的かもしれない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2010年刊。著者は京都大学大学院経済研究科教授。 タイトルどおりの書。 著者の他書や苅谷剛彦氏などの著作を読んでいれば、内容にさほど新奇なものはない。 論点で言えば、これまで進展してきた高校生への援助枠の拡大に鑑みると、今後これが改悪されない限り、今後は就学前教育と、大学生や専門学校生にどれだけ財政的援助ができるかが肝になるのだろう。 例えば大学。勿論、給付型奨学金の拡充が当然の前提で、望ましいことは確かだが、それに加えて無利子貸与型も組み合わせると随分違う。 ところで、かつてこの種の類書は散々読破した。それは、子供達(特に上の子)が幼稚園の頃、ゆとり教育が議論の俎上となった時期に符合するが、本書自体、その時期と比べ大きく議論が進展し、あるいは新たなデータが付加されたという感は生まれなかった。子供の貧困=格差社会の亢進という問題の根深さと解決の道筋がついていないことが、心に引っかかった感じである。
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だいぶ前に読み終えた本。格差論で有名な橘木さんの著書で、やはり格差は教育格差からもたらされている面が強いとの事で、教育格差に特化して書かれている。私は教育経済学が専門なのでとても楽しく読ませてもらった。一方、欲を言えば近年アメリカで注目度の増している幼児教育に関してどのように考え...
だいぶ前に読み終えた本。格差論で有名な橘木さんの著書で、やはり格差は教育格差からもたらされている面が強いとの事で、教育格差に特化して書かれている。私は教育経済学が専門なのでとても楽しく読ませてもらった。一方、欲を言えば近年アメリカで注目度の増している幼児教育に関してどのように考えているか、その意見を書いてほしかったところ。いずれにしても良書である事は間違いない。
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教育における格差、その要因と問題点を検証し、リベラリズムの立場に基づいて日本の教育改革の方向性を示唆するもの。
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資料に溢れていて論文とか書きたいときに役立ちそう。 教育学と経済学だけでなく哲学にも踏み込んだ良書。 岩波新書って学術論文を切り貼りしたような内容が多くて、実質的に論文を読んでいると言っても過言ではないんじゃなかろうか。
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経済学的な知見を踏まえて、日本の教育格差について書かれている。高卒と大卒間の格差に加えさらに、大卒間の間でも有名ブランド大とその他大の格差が存在しているという主張は繰り返しなされている。
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著書への要望は2点ある。 第一に、pp.5の卒業学校段階の格差でのOECDデータについて。 なぜそのデータを用いたのか具体的な説明がなされておらず、明らかに不足している。 「卒業学校段階の違い」という説明で進んでおり、卒後の賃金稼得に関する説明や、根拠となる深い分析結果が得られ...
著書への要望は2点ある。 第一に、pp.5の卒業学校段階の格差でのOECDデータについて。 なぜそのデータを用いたのか具体的な説明がなされておらず、明らかに不足している。 「卒業学校段階の違い」という説明で進んでおり、卒後の賃金稼得に関する説明や、根拠となる深い分析結果が得られず、ゆえに、更なる調査が読者に求められる。 第二に、pp.72からの高校、大学に進学する要因の変化というところでも同様に、説明・データ共に不足している。 新書なのだから、2010年度までの日本の進学率上昇との国際比較の比率があっても良いのではないだろうか。 新書ゆえの問題ともいえる。 しかしながら、読者自身が更なる調査を行わなければならず、何を根拠に物語っているのか予測を立てて読まなければならない点が多々ある。 もっと調べてみたいと読者に思わせる、著者の思惑かもしれないが、その点が非常に残念でならない。
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