文士の魂・文士の生魑魅 の商品レビュー
「最後の文士」と言われる、車谷長吉の小説評論でもあり、また小説入門でもある。 言うまでもなく、小説には多くのジャンルがある。例えば、青春小説があり、歴史小説があり、宗教小説があり・・・と、枚挙に暇がないくらい、多岐に渡っている。これは小説を様々のジャンルに分けて、車谷が気に入...
「最後の文士」と言われる、車谷長吉の小説評論でもあり、また小説入門でもある。 言うまでもなく、小説には多くのジャンルがある。例えば、青春小説があり、歴史小説があり、宗教小説があり・・・と、枚挙に暇がないくらい、多岐に渡っている。これは小説を様々のジャンルに分けて、車谷が気に入った小説をジャンルごとに紹介していく形式を取っている。 こんなことを言うと釈迦に説法なのだが、車谷長吉は、小説のジャンルを全て読みつくした作家である。それも、かなりの量を読んでいると察する。そうでないと、これだけジャンルを分けて、濃密な小説紹介は出来ないだろう。 私も、数多くの小説を読んでいるつもりだったが、やはりプロが読むと、こんなに小説が輝く読み方があることに驚嘆させられる。そう思う度に、過去に読了した小説を、また読み返したくなるのである。
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「ふるさとは泣きぼくろのようなものだ」はなかなか良い。田辺聖子の文章もいい。もっと良いのは、池内紀や蓮実重彦や出口裕弘などの学者先生の小説の「へたさ加減」にうんざりしているという記述。目下の文学状況(もうそんな言葉自体ないが)であるから、とことん性根から文学やってほしいとも思う。
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やっぱり私はこういう粋な厭世家が好きだ。 大事なのは魂! 日本の文学小説についてそれぞれのテーマで3冊ほどを挙げて紹介している読書エッセイ。(エッセイなのか?)
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本当は、「赤目四十八瀧心中未遂」を買いに本屋に行ったのですが、見当たらなかった為、こちらを手にしました。作家の人でも他の作家が書いた本に関しての批評を書く場合がありますが、この人はなかなか捻くれた批評を書くようです。まぁ、挙げる本はどれも誰もが知っている本ですが、その中でも森鴎外...
本当は、「赤目四十八瀧心中未遂」を買いに本屋に行ったのですが、見当たらなかった為、こちらを手にしました。作家の人でも他の作家が書いた本に関しての批評を書く場合がありますが、この人はなかなか捻くれた批評を書くようです。まぁ、挙げる本はどれも誰もが知っている本ですが、その中でも森鴎外の本に関しては結構酷評な気がする。まぁ、それが結構面白く、思わずその本を手にとってみようかと思わせるのですが。そして、気に入っているのは、文体がひと昔なので味わいもあり、その各作品の一部を引用する場合も現在の現代語訳にしていないのがなかなかいいんですよね。なにを読もうかなどと思ったら、手にとってみるのもよしですな。
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車谷さんの小説に対する考え方がすごく好き。幸田文の本に出会うきっかけとなった本。他の著者の本も少しずつ制覇していきたい。
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