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西巷説百物語 の商品レビュー

4.1

111件のお客様レビュー

  1. 5つ

    35

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

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2015/03/08

京極夏彦版必殺仕事人但し人殺しなし、です。1話完結ながら、重層的でどんでん返しのある展開。各話とも「後」で種明かしとフォローがある至れりつくせりの構成です。久々に堪能。

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2014/08/11

久々の京極作品。だいぶ積んだままでした。文庫落ちまでしていたのですね。 そろそろお盆も近いので雰囲気で読んでみる。 見たくなくて思い出したくなくて隠していること騙してることを、日本文化の枠組みからは外れないけれど非常にロジカルに分解してみせる真理分析医のような林蔵一派。このこ...

久々の京極作品。だいぶ積んだままでした。文庫落ちまでしていたのですね。 そろそろお盆も近いので雰囲気で読んでみる。 見たくなくて思い出したくなくて隠していること騙してることを、日本文化の枠組みからは外れないけれど非常にロジカルに分解してみせる真理分析医のような林蔵一派。このころ宗教という装置をこのように分解できた人はいたのでしょうか? 妖怪と現代的な手法の奇妙な同居が特徴的。 最後に東の又市とも絡む編が収められています。懐かしい。 単行本だったので、シリーズ徹底解説書がついてました。もう一度通して読んでみるかな。

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2014/06/06

ついに巷説シリーズも終わってしまった。熱中! 前巷説に登場した、靄船の林蔵のお話。 なるほど、又市の仕掛けとは違って、確かに靄船に乗せられてるよう。 続編、出ないかなぁ。 まだ謎なままの、でっかいネズミの話、読みたい!

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2013/07/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

林蔵は結局又市とあっていたのかよ。 まあ普通に面白かったけど、悪役が早々に分かってしまうのが難点か。 豆狸は後味のいい話だった。

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2017/11/09

ミステリーや怪談話を得意とする京極夏彦氏の巷説シリーズの第5弾。「西」とあるからには、舞台は上方か、と思って読み始めましたが、考える間もなく、大当たりのことに気がつきました。 なにしろ、文章が最初から最後まで関西弁。 いや文章ではありませんでした。文章の中での会話です。 大阪や...

ミステリーや怪談話を得意とする京極夏彦氏の巷説シリーズの第5弾。「西」とあるからには、舞台は上方か、と思って読み始めましたが、考える間もなく、大当たりのことに気がつきました。 なにしろ、文章が最初から最後まで関西弁。 いや文章ではありませんでした。文章の中での会話です。 大阪や京都の商人が使っているような関西弁。 事件の中心人物たちの語り口調が みなこの関西弁で、百物語に現実味を与えていました。 7つの物語は、どれもこれもみな 依頼人や事件の関係者が死人と対面して 隠し通した秘密を話し出すというものです。 絵草子版元の一文字屋仁蔵からの依頼をうけて、 靄船の林蔵、献残屋の柳次、 小娘から老婆まで自由自在に化けるお龍らは、 お金をうけてあざやかな仕掛けをして 個人の恨みをといていく小悪党たちなのです。 人には誰もが胸の奥にしまっておきたい秘密があるものです。 そんな秘密を、大掛かりな仕掛けをつくり、 すでに亡き人に化けたりして 暴きだす林蔵とその仲間たち。 この方たちもある意味、「仕掛け人」なのでしょうね。 作品の中で、 「壱」「弐」「参」と章タイトルがつき、だんだんと話が盛り上がり、 最後の「後」の章で全ての種明かしがされます。 はっきり言って、 この「後」の章を読むだけでも楽しめる ミステリー作品でした。

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2013/03/23

巷説シリーズ第5弾。 上方が舞台で、又市の元相棒である林蔵を中心とした数々の仕掛けの物語。 又市の仕掛けは最後まで騙し通して現を物語に変えてしまうのに対して、林蔵は物語を構築することで最後に真実を突きつけることが多い。なのでこれまでシリーズに比べると読後感が厳しく哀しいと思う。 ...

巷説シリーズ第5弾。 上方が舞台で、又市の元相棒である林蔵を中心とした数々の仕掛けの物語。 又市の仕掛けは最後まで騙し通して現を物語に変えてしまうのに対して、林蔵は物語を構築することで最後に真実を突きつけることが多い。なのでこれまでシリーズに比べると読後感が厳しく哀しいと思う。 個人的には又市の作り出す大伽藍のような蜃気楼の方が好きだが、仕掛けにも個性(地域性?)があるのは面白い。

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2013/03/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

林蔵がかっこいい! わき役かと思ったらとんでもないです 巷説シリーズはもっともっと評価されるべき!って思うほど大好きで 面白いです

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2012/12/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

  涙が出て出て止まらなかった。 豆狸の親として子を取るかそれとも恩人への感謝の気持ちをとるかで迷ってどちらも失ってしまうというのは悲しい 親子の人情ものはどうしてこんなに胸打つ話なんでしょうか 豆狸に次いで印象深かったのは鍛冶が嬶ですかね・・・ 駄目だろ京極先生にヤンデレ書かせたらという印象 京極夏彦のヤンデレは本当に怖い 本当に怖い でもそんなヤンデレの気持ちも分かってしまう共感してしまうところも怖いなと思います。

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2012/11/20

人って強欲な生き物で利己的で…… それがこんな形で表現されている。 透明感漂う美しく冷たい物語。

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2012/09/19

江戸ではなく上方舞台の林蔵の話。林蔵はいい男の印象が無かったからちょっと意外。豆狸以外はどうも一編づつ読み終えるも、すっきりしないもやもやした切なさが残る。そこが良さなんだろう。チラチラ又市が見え隠れし、最後に出てきて余韻を残す。にくいわー!

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