ヴィヨンの妻 の商品レビュー
太宰治らしく「死」がいっぱい出てきます 「生きてさえいればいいじゃないの」で終わったヴィヨンの妻、それでも死を選んでしまったのですね、、、
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太宰治「人間失格」、「斜陽」に続いてこちらを読みました。「パンドラの匣」は今まで読んだ中で明るくて読みやすかった。死に対する描写が全編にあり、太宰治の死生観が感じ取れるような気がします。
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思ったより暗くない一冊でした。別の書籍で、パンドラの匣から引用された文に圧倒されて本書を購入。愉快だったりふと駆け抜ける暗さがいいなあ。もう少し暗い話を求めていたけれど、これはこれでよかったです。眉山が印象的。
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表題作ヴィヨンの妻他四作品! 伊坂幸太郎のバイバイブラックバードを読み、どうしても本作収録のグッドバイを読みたくなり購入! グッドバイを読んで、作者に死んでほしくなかった事と伊坂幸太郎がNICEなが解釈と適度なアレンジでバイバイブラックバードが時空を超えた作品に仕上がっていた...
表題作ヴィヨンの妻他四作品! 伊坂幸太郎のバイバイブラックバードを読み、どうしても本作収録のグッドバイを読みたくなり購入! グッドバイを読んで、作者に死んでほしくなかった事と伊坂幸太郎がNICEなが解釈と適度なアレンジでバイバイブラックバードが時空を超えた作品に仕上がっていたと思えた。 他の作品で手紙形式のパンドラの箱 読むに連れて登場人物達がくっきりしてきて輪郭がハッキリしたところで終了!これももう少し読みたかった! 結核患者のサナトリウム?小説 ヴィヨンの妻はダメな夫に腹立つものの皆んなが幸せなら良いのかなぁ?とも思ったり思わなかったり・・・ 眉山は主人公達に金払えと言いたくなる! トカトントンは主人公に気になるな考えるな働けと言いたくなった! 比較的にダメな主人公達に共感するのは難しいものの読んでて面白い!
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トカトントン、何を表した音なのかはっきりとは説明できないけど、ふっと我に返って冷める瞬間は自分にもあるので共感して読めた。最後の一段落の意味するところを理解できるようになりたい。 ヴィヨンの妻は、「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ。」というラストらへんの台詞が心に残った。 この短編集で意外にも一番好きだと思ったのは眉山だった。眉山が可哀想で。「ほかへ行きましょう。あそこでは、飲めない。」というラストらへんの台詞から「僕」の強い後悔に胸を痛める心情が伝わってきた。そこで店を変えてしまうのはなんだか卑怯にも思えるけれど、あえてそういう人間の弱さ狡さみたいなのを描いたんだろうなと思う。
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詩人の妻が借金返済のために働き始め、それによって生きがいを見出していくお話。 斜陽に比べて短くて読みやすかった。ヴィヨンとは15世紀のフランスの詩人、フランソワヴィヨンのことだと考えられ、主人公の夫が詩人であることから引用されているものと考えられる。 作品内で主人公の名前が明かされることがなく、これは主人公が自分の役割に対してしか価値が見出せず、自分自身の存在の無価値さのようなものを悟っているからなのかなと感じた。
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「走れメロス」「ヴィヨンの妻」の2作を連続読了。短編集だが、すべての作品が太宰治本人の自伝、心のうちの暴露本と感じながら読んだ。
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グッド•バイ映画化ということで読んでみました。読んでから予告編をみて、あぁなるほどぴったり。情報全く集めてないのですが、未完の作品ということで途中からは想像の産物、ということなんですよね…? パンドラの匣、2回目でした。「正義と微笑」を読みたくて手に取った文庫にあって、再会。前...
グッド•バイ映画化ということで読んでみました。読んでから予告編をみて、あぁなるほどぴったり。情報全く集めてないのですが、未完の作品ということで途中からは想像の産物、ということなんですよね…? パンドラの匣、2回目でした。「正義と微笑」を読みたくて手に取った文庫にあって、再会。前より顔が浮かぶよう。気持ちも汲めるよう。 小川洋子さんの解説で「登場人物を最低ラインに突き落とし」というのがありました。「太宰作品」はそういうことが多い、という認識でいいのかな…?(どうも手探りで申し訳ない。不勉強です。) 自分の読了感としては、それほど重くは受け止めませんでした。晩年作だからそうなのでしょうか。どの作品も人物が映像のようにたちあがり、人間の持つダメさ、ずるさ、どうしようもなさに共鳴していた感はあります。だから映画化されるのかな、それも殆ど観たことないけど…なんとなく敷居が高い感じがしていたのですが、意外とこう、読みやすいのだなと思いました。 作品リストをもとに、またしばらくしたら何か読んでみたいです。
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『パンドラの匣』がすごく面白かったです。病床の物語ということで暗いものを想像していましたが、全然そんなことはなく読みやすかったです。 『グッド・バイ』は名前と未完であることは知っていましたが、まさかこんな唐突に終わってしまうとは……。
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『パンドラの匣』 終戦とともに、無理な気取りを捨て、命を燃やす決意をした青年。結核を治すべく、「健康道場」に入門する。そこでの生活が、彼から友人に向けた手紙で浮かび上がる。 当時重篤な疾患だった結核だけど、その暗い側面に一切光を当てていない。健康道場での生活は、小さな恋があったり、おかしな綽名で呼び合ったり、ちょっと楽しそう。かなり笑えた。森見氏の「恋文の技術」はこの話から着想を得たのかしらん。 『トカトントン』 トカトントン。その音が聞こえた途端、無気力になる。仕事も恋も夢も欲も、トカトントンで無に帰す。トカトントンが悪いのではなく、本当はやる気もないのにトカトントンを言い訳にしてるのかな。作家先生の言葉がグサリと刺さる。“真の思想は、叡智よりも勇気を必要とするものです。” 『ヴィヨンの妻』 酒浸りで家に帰ってこない。お金を入れるどころか、泥棒を働く始末。そんな夫に寄り添う妻。他の男の手に入れられた妻は、夫の見えないところで変化する。 太宰の描く女性の胸中が好きだ。強くしなやかで、時代を映す鏡になってくれる。前回読んだときよりも、年を重ねた分感じ方が違う。 『眉山』 眉山という綽名をつけて邪険にしていた行きつけの飲み屋の娘。無知で無学で、そのくせやかましい。しかし、彼女の命が長くないと知り・・・。 ちょっと哀しい読後感。爛漫さは命の火が燃え尽きるとき、強烈に光を放つのだろうか。 『グッド・バイ』 多数の愛人を抱えていた色男が、その関係を清算すべく、すごい美人に妻になりすごしてもらって諦めさせるという策を講じる。うまい具合にすごい美人は見つかるが、内面はがさつではすっぱ、おまけに鴉声で不潔。彼女と計画を実行するが振り回されるばかり。どんな風に転がっていくのかと楽しみになったところで突如幕を閉じる。太宰よ、続きが読みたかった。
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