一億総ガキ社会 の商品レビュー
大人が子供化している現代社会を見事にまとめています。オススメの一冊です。 大人が子供のままでい続け、大人になりきれない状況を、第1〜3章で説明し、第4章では、大人になる過程で失われる夢や理想をいかに克服するかの「対象喪失」について、第5章では、現代の子供化している社会に対して...
大人が子供化している現代社会を見事にまとめています。オススメの一冊です。 大人が子供のままでい続け、大人になりきれない状況を、第1〜3章で説明し、第4章では、大人になる過程で失われる夢や理想をいかに克服するかの「対象喪失」について、第5章では、現代の子供化している社会に対しての処方せんを提案しています。 近頃話題になっている、引きこもり、モンスターペアレント、自分を甘やかす現象は、全て大人の子供化というキーワードで説明できます。本当であれば、第4章で説明している、社会に揉まれながら乗り越えて行く苦労や困難を経験して、大人という成熟した段階へと成長するはずです。しかしながら、そのようなつらい経験を拒否し続けると、いつまでも精神年齢は子供のままでいてしまい、体だけが大人に成長してしまうと説明されています。 以前なら、かわいい子には旅をさせよ、若いうちは買ってでも苦労しろ、といった風潮があったのに、現代では、いつの間にか周囲も気を使って、苦労をかけないようにと、本人を囲ってしまいます。 今の時代、精神年齢が低い=かわいいみたいな風潮がある気がします。あたかも、子供化している状況を正当化するような。そうやって子供化自体が問題視されず、本人のキャラ、個性で片付けられてしまうのは非常に危険だと思います。 著書では、子供化を進行させないよう、挫折や困難などの「転ぶ」経験をたくさんして、転んだ時に、 1.他人のせいばかりしない 2.敗因を分析する 3.自分で起き上がる の、3つの練習を積み重ねていく処方せんを提案しています 当たり前のことかもしれないけど、意外に難しいです。要は、自分に厳しく、自己鍛錬を行なっていけるかにかかっていると思います。そう思うと、人生は修行って気がします。つらい現実を直視し、向き合って乗り越えていくことで、人生の経験値もあがっていくと思います。ドラクエと同じように、逃げ回ってるだけじゃあ経験値はもらえず、レベルアップしないのと同じように。 親の責任も大きいと思います。子どもが可愛いからといって、いつまでも甘やかしていると子どもの精神年齢が上がっていきません。子どものためを思って、時には厳しく接し、突き放すことも大事だと思います。自分も父親として、子どもを叱って面倒な状況になるより、子どもの機嫌を取っている方がラクだなあと安易に考えがちです。短期的に見ればそれで良いのかもしれないけど、長期的な子どもの成長の視点で考えれば子どもにとってプラスとは言えません。著書を読んで反省しました。 目次 第1章 「打たれ弱い」という病 第2章 一億総「他責的」社会 第3章 依存症―自己愛の底上げ 第4章 大人になるってどういうこと?―対象喪失とは何か 第5章 子どもを子どものままにしないために(処方箋)
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※このレビューにはネタバレを含みます
精神科医として臨床現場でお仕事をされている筆者が、近年増えていると感じる「打たれ弱い人間」「他責的な人間」「依存症の人間」の三者を対象喪失の克服という観点から見直している本です。 この本はすごく参考になりました。私自身、「喪失」の過程にいたものですから、それをどうやって乗り越えるのかが参考になりましたし、元気も出ました。同時に今という時代の残酷さや生きづらさもヒシヒシと感じ取ることが出来て、生き方を見直す良いきっかけになりました。 「諦める」というよりも「挫折を受け入れて努力すること」が大切なのであって、同じ失敗を繰り返しても諦めないでしがみつき続けるということは、学習能力がないと言わざるを得ません。失敗から学ばないのがダメになる原因だったんです。また、挫折したからと言って全てを放り出してしまうことも愚かなことです。 まず何よりも挫折を自分の痛みとして受け入れること、受け入れてなおやる気があるなら頑張れということなんだなぁと。 痛みから立ち上がるのはとても大変なことですが、頑張らないとなぁと気が引き締まりました。
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現代日本人の蝕む3つの病理「打たれ弱さ」「他責」「依存症」について。その主たる原因はこれも現代日本を覆う「自己責任」に端を発すると説く。
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自分自身を振り返らざるを得なかった。多分に私自身についてを語られているようで、反省すること然りであった。 ただ、こういうことが指摘をされ、書籍にまでなる日本という国は本当に平和なんだろうと感じた。 どの年代の方も一読をお薦めする。
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「空虚で幼児的な万能感をひきずったままの若者・大人が増殖しているこのっ社会」それらが病理となって起こる、ひきこもりの増加等にみる打たれ弱さ。 何でも他人のせい、環境のせいにする多罪的傾向が社会に広まっている。 精神科医である筆者は、現代の社会病理が、個々の歪んだ志向や、親からの過...
「空虚で幼児的な万能感をひきずったままの若者・大人が増殖しているこのっ社会」それらが病理となって起こる、ひきこもりの増加等にみる打たれ弱さ。 何でも他人のせい、環境のせいにする多罪的傾向が社会に広まっている。 精神科医である筆者は、現代の社会病理が、個々の歪んだ志向や、親からの過大な期待が原因とすることを、見事に鋭く言い当てている、明快な著作である。
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打たれ弱さ(ひきこもりなど)、他責的(モンスターペアレントなど)、依存症といった現在に蔓延る精神的な問題について分かりやすく解説しています。高校などでも道徳の時間を設けて、学生にこういう本を読ませ、色々考えさせて欲しいですね。自分も以前仕事でクレーマーにイチャモンをつけられて、し...
打たれ弱さ(ひきこもりなど)、他責的(モンスターペアレントなど)、依存症といった現在に蔓延る精神的な問題について分かりやすく解説しています。高校などでも道徳の時間を設けて、学生にこういう本を読ませ、色々考えさせて欲しいですね。自分も以前仕事でクレーマーにイチャモンをつけられて、しばらく仕事が出来ないほどに精神的なダメージを受けた事もあり、非常に関心を持って読みました。
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最近感じていることをそのままズバリ言い当てた内容の本です。そうだそうだと頷きながら読みました。大人になりたがらない子どもたちと大人たち。他人に責任を押しつける他責社会。一体日本はどうなるの?訴訟大国アメリカの後を追っているといえば、そのままかもしれないが、日本には日本の昔ながらの...
最近感じていることをそのままズバリ言い当てた内容の本です。そうだそうだと頷きながら読みました。大人になりたがらない子どもたちと大人たち。他人に責任を押しつける他責社会。一体日本はどうなるの?訴訟大国アメリカの後を追っているといえば、そのままかもしれないが、日本には日本の昔ながらのよいところがあったはず。もう一度見直す必要がある。
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BPnet推薦 http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20100805/240470/?mlm
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適度な自尊心と現実を受け入れるバランスが大事。 対象喪失を論拠にしながら、病んでる原因を論じていくのはなかなか面白かった。
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