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一億総ガキ社会 の商品レビュー

3.6

49件のお客様レビュー

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2012/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「打たれ弱さ」「他責的傾向」「依存症」という三つの問題の根源に横たわるのは同じ病理であるとして、「成熟拒否」の人々、「対象喪失」をきちんと受け止められない人々が増えているという近年の社会現象を、精神科医の立場から読み解いた一冊。このような社会を「一億総ガキ社会」とばっさり切り裂く著者についても興味が湧いた。 (要旨) 著者(精神科医)が最近の臨床現場で感じている、三つの特徴的な傾向がある――1.ひきこもりの増加にみる打たれ弱さ、2.何でも他人のせいにして切り抜けようとする他責的傾向、3.覚せい剤や合法麻薬などにすがる依存症の増加……。これからの根源に横たわるのは、実は同じ病理である――いずれも、「こうありたい」という自己愛的イメージと、現実の自分とのギャップが大きすぎ、ありのままの自分を受け入れられないのである。「自分は何でもできるんだ」という空虚な幼児的万能感をひきずったままの若者・大人の増加。その「成熟拒否」の背景には、親の過大な期待と、現在の幼・青年期には失敗や喪失体験が少なく、精神分析でいう「対象喪失」が機能しなくなっていることがある。本書では、臨床例・事件例をもとにこの問題を分析。喪失を受けとめ、地に足のついた真の再生を果たすための処方箋を示す。 子育てや教育は、「いかに失敗させるか」ということがとても重要であることを再確認。チャレンジを推奨して、一方では失敗した時のケアをしてあげる大人の存在が必要不可欠。 日本社会全体的にトライ&エラーができ易い教育の仕組みを構築することが急務なのだけど、なかなかそうはならないのが日本社会のメンタリティの部分での根深い問題。

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2011/09/17

成熟拒否、自分自身はどうだろう。そうしなければならないときには断念できているだろうか。何かをあきらめる、断念するときには、何らかの痛みが伴うけれども、その痛みを受け入れたくないがために、いつまでも、何かにしがみついていることはないだろうか。そして、いつまでたっても、成果を手に出来...

成熟拒否、自分自身はどうだろう。そうしなければならないときには断念できているだろうか。何かをあきらめる、断念するときには、何らかの痛みが伴うけれども、その痛みを受け入れたくないがために、いつまでも、何かにしがみついていることはないだろうか。そして、いつまでたっても、成果を手に出来いないことがあったとして、それを周りのせいにしていないだろうか。 http://glorytogod.blog136.fc2.com/blog-entry-961.html

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2011/05/26

タイトルから今の世の中への批判満載な内容なのかと思っていたがそうではなかった。 精神科医であるがゆえに、現代の困った人々のこころを冷静に捉えていると思う。思わずドキッとしてしまうような指摘が多々あった(つまり自分も困った人々の一員)。 対象喪失を受け入れられないことで成熟拒否を起...

タイトルから今の世の中への批判満載な内容なのかと思っていたがそうではなかった。 精神科医であるがゆえに、現代の困った人々のこころを冷静に捉えていると思う。思わずドキッとしてしまうような指摘が多々あった(つまり自分も困った人々の一員)。 対象喪失を受け入れられないことで成熟拒否を起こし、ひきこもり、他責的な性格、うつへとつながる。そしてその根本には幼児期での自己万能感がある。誰だって自分だけが(は)常に正しいと思いたいし、思っている。問題なのは、問題の起こったある時において喪失を受容できるかどうか。「受容」に至るには、否認や怒りを含めた辛い過程をたどる必要がある。でもその一つ一つが現実と向き合っていくことに他ならず、そして自分以外の誰しもが同じ経験を経ていくものだと認められるようになれば、それが成熟するということなのかもしれない。

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2011/04/27

この本を読んだのは、何を隠そう、自分がガキ過ぎて嫌気がさしたから。どうにかして大人になりたい。。と。 いかに、完璧な自分なんていうものはない、というものを自覚し、失敗や挫折や喪失を受け入れるか、ということ。自分が失敗してもいいんだ、ということ。傷つくことを受け入れる強さを持つこ...

この本を読んだのは、何を隠そう、自分がガキ過ぎて嫌気がさしたから。どうにかして大人になりたい。。と。 いかに、完璧な自分なんていうものはない、というものを自覚し、失敗や挫折や喪失を受け入れるか、ということ。自分が失敗してもいいんだ、ということ。傷つくことを受け入れる強さを持つこと。 本当の意味で挑戦していこうと思った。恥ずかしくたっていいじゃないか!

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2011/04/12

[ 内容 ] 「スゴイ自分」(=幻想)を保つためなら何でもする…急増するひきこもりや新型うつ病、何でも他人のせいにするクレーマー、覚醒剤や合成麻薬などの依存症。 精神分析からのアプローチ。 [ 目次 ] 第1章 「打たれ弱い」という病(不登校は誰にでも起こりうる、という認識;ひ...

[ 内容 ] 「スゴイ自分」(=幻想)を保つためなら何でもする…急増するひきこもりや新型うつ病、何でも他人のせいにするクレーマー、覚醒剤や合成麻薬などの依存症。 精神分析からのアプローチ。 [ 目次 ] 第1章 「打たれ弱い」という病(不登校は誰にでも起こりうる、という認識;ひきこもりの長期化 ほか) 第2章 一億総「他責的」社会(モンスターペアレントは「他責」の象徴;ベテラン教師も疲れ果てる ほか) 第3章 依存症―自己愛の底上げ(マイケル・ジャクソン―「大きな子ども」の典型;失われた子ども時代 ほか) 第4章 大人になるってどういうこと?―対象喪失とは何か(最大の対象喪失である「自らの死」;キューブラー・ロスの「死の五段階」説 ほか) 第5章 子どもを子どものままにしないために(処方箋)(「~しない生き方」を実行するのは難しい;問題点に「気づき」、構造を理解する ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2011/03/01

大人になる=何でも出来る訳ではないことを受け入れる 対象喪失を受け入れる 悲しみや苦しみを乗り越えて人間は大人になっていく。 何でも周りのせいにする他責的な人、問題は自分かもよ

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2013/01/22

モンスターペアレンツやひきこもりやうつなどの状態を、 マイケルジャクソンなど有名人を絡めてわかりやすく根本から解説。 みんな幼児的万能感が抜けないんだってこと。 これから抜け出すには対象喪失を経験して心を鍛えることだと。 だが現代社会ではその経験をさせることが少なくなっているか...

モンスターペアレンツやひきこもりやうつなどの状態を、 マイケルジャクソンなど有名人を絡めてわかりやすく根本から解説。 みんな幼児的万能感が抜けないんだってこと。 これから抜け出すには対象喪失を経験して心を鍛えることだと。 だが現代社会ではその経験をさせることが少なくなっているから こどもの心のまま育ったおとなが増えているということ。 後半は専門的な話になっていくけれど、おもしろかった。

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2011/02/12

最近こういった、社会の問題の解説•解読本が好きだ。 自分の問題を他責にする人が、モンスターペアレントやモンスターペイシェントになるらしい。なるへそ。 失敗すると、全否定の勢いでだめになり、うつ病にまでなってしまう。なるへそ。 何事も、バランスよくやれないから、モンスターになったり...

最近こういった、社会の問題の解説•解読本が好きだ。 自分の問題を他責にする人が、モンスターペアレントやモンスターペイシェントになるらしい。なるへそ。 失敗すると、全否定の勢いでだめになり、うつ病にまでなってしまう。なるへそ。 何事も、バランスよくやれないから、モンスターになったり、うつになったりするんだ。 バランスよく、バランスよく。

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2011/01/30

不登校、引きこもり、モンスターペアレント、自分の問題を他人のせいにする他責的人間の増加。なぜこの類の人が増えているのか。筆者は対象喪失経験の少なさにあると分析する。大人になるとは自らの卑小さを自覚していく過程にある、という事に今更ながら納得。 後半は依存症や対象喪失などの精神分析...

不登校、引きこもり、モンスターペアレント、自分の問題を他人のせいにする他責的人間の増加。なぜこの類の人が増えているのか。筆者は対象喪失経験の少なさにあると分析する。大人になるとは自らの卑小さを自覚していく過程にある、という事に今更ながら納得。 後半は依存症や対象喪失などの精神分析がメインになっているが、俺としては個人の精神分析よりも、社会が個人に与える心理的要因は何か、という方に興味がある。

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2011/01/05

◆人間の欲望とは、他者の欲望である 仏精神分析家ラカン ◆残滓ざんし ◆社会全体のベクトルが「父性」を排除 ◆思春期に問題が表に出てくることが多いのは、他者比較で自らの立ち位置を認識 ◆大人になるというのは「なんでもできるわけではないことを受け入れていく」過程 ◆フィンランドの問...

◆人間の欲望とは、他者の欲望である 仏精神分析家ラカン ◆残滓ざんし ◆社会全体のベクトルが「父性」を排除 ◆思春期に問題が表に出てくることが多いのは、他者比較で自らの立ち位置を認識 ◆大人になるというのは「なんでもできるわけではないことを受け入れていく」過程 ◆フィンランドの問題 カーリングペアレント ◆共依存 親と子 ◆性体験の若年化、ひとりえっち増加、下手は打ちたくない意識 ◆親としての万能感 ◆規範からの解放によって得られた自由とひきかえに「自己責任の重圧」 ◆無限の可能性→自己責任→他責 ◆キューブラー・ロスの死の五段階 否認、怒り、取引、抑うつ、受容 ◆去勢不安故の男性の打たれ弱さ ◆敗者復活の可能な社会

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