人もいない春 の商品レビュー
主人公の貫多=作者の投影の描き方がとてもいい。そのクズっぷりは胸がすく感じではあるが、ラストの性善説を思わせる人間臭さがほんとうの「人間の業」を誇張やカッコつけすることなく表現できていて、文学を読んだ感じ。貫多はオレなんちゃうかな、とおもう性根の曲がった様の見事な描きっぷりに、久...
主人公の貫多=作者の投影の描き方がとてもいい。そのクズっぷりは胸がすく感じではあるが、ラストの性善説を思わせる人間臭さがほんとうの「人間の業」を誇張やカッコつけすることなく表現できていて、文学を読んだ感じ。貫多はオレなんちゃうかな、とおもう性根の曲がった様の見事な描きっぷりに、久しぶりに自己投影させながら物語というものを味わうことができた。
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西村賢太さんのたくさん読んだけど、これもすごく好き。 貫多らしさもあったし、貫多の弱い部分とか、秋恵への想いとかね。 ニ十三夜 赤い脳漿 昼寝る がおもしろかった。 赤い脳漿。。気持ち悪い。 しばらく私も麻婆豆腐とミートスパゲティ見て思い出さないようにしなきゃ。 しかし、貫...
西村賢太さんのたくさん読んだけど、これもすごく好き。 貫多らしさもあったし、貫多の弱い部分とか、秋恵への想いとかね。 ニ十三夜 赤い脳漿 昼寝る がおもしろかった。 赤い脳漿。。気持ち悪い。 しばらく私も麻婆豆腐とミートスパゲティ見て思い出さないようにしなきゃ。 しかし、貫多ー。酷いな! でも憎めないな〜。 後から反省するからかしら?
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ここまで数冊読んだ中では一番好きな作品集。 無骨で不器用でありながらも秋恵への愛が伝わってくる「昼寝る」がいい。後半の展開には笑った。 「悪夢ー或いは「閉鎖されたレストランの話」」〜「乞食の糧途」〜「赤い脳漿」〜「昼寝る」はサブシーケンスとしてサイコホラーのような雰囲気もそこはか...
ここまで数冊読んだ中では一番好きな作品集。 無骨で不器用でありながらも秋恵への愛が伝わってくる「昼寝る」がいい。後半の展開には笑った。 「悪夢ー或いは「閉鎖されたレストランの話」」〜「乞食の糧途」〜「赤い脳漿」〜「昼寝る」はサブシーケンスとしてサイコホラーのような雰囲気もそこはかとなく漂っていて、ショートムービーー四部作で構成したオムニバス映画にしてもイケるのではないかと思った。でも、おれには無理。誰か作ってくれい。
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本作は他のに比べ、大学生への妬みや恋人への罵詈雑言の勢いが少し弱く感じた。複数の本を読むことで著者の悩める気持ちや自問自答がより分かる気がする。とは言え最低の男であることに揺るぎはない。
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北町貫多の痛々しい日々。捻くれたリアリズム。悪癖を撒き散らしては自己嫌悪に陥る悪循環。 鬱々とした彼を最悪ととるか最低ととるかは読者次第であり、自分に跳ね返ってくるかもまたそうである。
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正直に生きれば生きるほど自分のどうしようもない人間性に日々うちのめされるが、見捨てられない自分。ぐっときて非常に良かった。文章が小気味良く読んでいてネガティブにならない。傑作です。
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西村賢太の最新作。 6つの短編からなる。 さすがは西村賢太、ぜんぜんブレがない。 青春時代の人間関係をつづった表題作「人もいない春」と「二十三夜」。 同棲相手の秋恵との生活を描いた「乞食の糧途」「赤い脳漿」「昼寝る」など、どれも力作。 どの作品も素晴らしいと思うのは、文章のリ...
西村賢太の最新作。 6つの短編からなる。 さすがは西村賢太、ぜんぜんブレがない。 青春時代の人間関係をつづった表題作「人もいない春」と「二十三夜」。 同棲相手の秋恵との生活を描いた「乞食の糧途」「赤い脳漿」「昼寝る」など、どれも力作。 どの作品も素晴らしいと思うのは、文章のリズム感。そして、同棲相手と過ごすアパートで繰り広げられる、天国と地獄。 世間の片隅にあるアパートの一室が、無限の広がりを見せる。 日常の些細な出来事が、西村賢太の筆にかかると、滑稽であり、悲しくもあり、愚かでもある。 立川談志が言った「落語とは、人間の業の肯定である」を彷彿とさせる語り口に圧巻。 もっと読んでみたいし、もっと生きて欲しい。 さらなる飛躍に期待します。 女性の中には反感を持たれる方もいるかもしれませんが、是非読んでいただきたいオススメの作家です。
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何気なく 読み始めたのですが なんだ なんだ と 思っている内に 読み終えてしまった 不思議な魅力を持つ著者 さて 次の作品は どうしよう…
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味がある。以前読んだ「暗渠の宿」は構成がかっちりしすぎててちょっと馴染めなかったというか構成が味を殺してる感があったけど、この短編集はどれも主人公のダメぶりがいかんなく発揮されていた。ねずみの話と麻婆豆腐の話がよかった。
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バイト仲間のイニシアチブを取った気になっていた貫多だったが実のところは疎まれてたと知って独り淋しくバイト先を去る「人もいない春」プラトニックな恋愛にあこがれ喫茶店のアルバイトの女の子に恋焦がれる「二十三夜」 秋恵さんとの同棲生活を描いた「乞食の糧途」「赤い脳漿」「昼寝る」 今まで...
バイト仲間のイニシアチブを取った気になっていた貫多だったが実のところは疎まれてたと知って独り淋しくバイト先を去る「人もいない春」プラトニックな恋愛にあこがれ喫茶店のアルバイトの女の子に恋焦がれる「二十三夜」 秋恵さんとの同棲生活を描いた「乞食の糧途」「赤い脳漿」「昼寝る」 今までと同じことの繰り返しでここで失敗するぞっと思いきや意外と肩透かしを食らったりする。 「暗渠の宿」や「どうで死ぬ身の一踊り」に比べるとずいぶんとおとなしくなったような感がありますがこれはこれで哀愁漂う味わい深さがある短編集でした。ネズミの話しの「悪夢」はなんか浮いた感じでこの作品集に収めなくてもいいんじゃないかと思った。
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