縦走路 の商品レビュー
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登山の小説を読みたくて、読んでみた。登山の描写はふんだんにあって良かったが、物語は昭和のメロドラマでなんとも読み心地が悪かった。常識として男より女は劣っていて、地位も格下という枠組が厳然とあり、いかなる登場人物もそこに囚われているように感じてしまう。 女は女らしく、男は男らしく。その枠組から逸脱したいカッコいい女と、やや堕落した不良な女の争い。カッコいい女も後半は、いつの間にか完全に男に世話を焼かれる存在となっていて、がっかりした。 男たちの純粋さといい、女たちの小悪魔ぶりといい、まさに男の幻想のような小説だと思った。しかし、当時は実際にこんなもんだったのか? 結論は女に山はわからない 女に山男はわからない。 お粗末。
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「新田次郎」の長編山岳小説『縦走路』を読みました。 『芙蓉の人』、『富士山頂』に続き「新田次郎」作品です。 -----story------------- 美貌の登山家と山男二人。 その恋には恐るべき罠が仕掛けられていた。 人間の本質を見据えた「新田文学」の真骨頂。 北アル...
「新田次郎」の長編山岳小説『縦走路』を読みました。 『芙蓉の人』、『富士山頂』に続き「新田次郎」作品です。 -----story------------- 美貌の登山家と山男二人。 その恋には恐るべき罠が仕掛けられていた。 人間の本質を見据えた「新田文学」の真骨頂。 北アルプス、冬の八ヶ岳で二人の山男は、「女流登山家に美人なし」と言う通念をくつがえす、美貌のアルピニスト「千穂」に夢中になる。 彼女の旧友でライバルの「美根子」を交えた四人の間に恋愛感情のもつれが起こるが、命がけの北岳胸壁攻撃の後、「千穂」は……。 きびしい冬山と氷壁を舞台に、“自然対人間”そして“男対女”を通して緊迫したドラマをみごとに描く傑作長編山岳小説。 ----------------------- 文芸雑誌『新潮』の昭和33年(1958年)7月号から11月号に連載された作品… 当時としては新鮮な魅力に溢れ、連作中から世評を得た作品だったようですね。 登山仲間である「蜂屋道太郎」と「木暮英作」は、針ノ木峠から立山へと縦走へ出かけた際に、女性登山家「川原田千穂」と知り合った、、、 彼女は「女流登山家に美人なし」と言う通念を打ち破るような美人アルピニストだった… 足が達者で、リーダー然とした「千穂」に反発を感じつつも、2人は彼女に惹かれていく。 「蜂屋」と「木暮」は大学の同級生で、「木暮」の勤める協進精器に「蜂屋」の勤務する天宮電気が機械を納入するという仕事上の関係もあった… 天宮電気で秘書を努める「香野峰子」は「千穂」と高校の同級生で、その縁で4人は再会、、、 「蜂屋」と「木暮」が「千穂」に惚れていることに気付いた「峰子」は、「蜂屋」と「木暮」に理由をつけて、それぞれアパートに誘い込むが2人から愛を得ることはできなかった… 「蜂屋」は「千穂」と2人で冬の八ヶ岳に出かけ、彼女と結婚する決心を固める、一方、「木暮」も「千穂」との結婚を心に秘めていた。 お互いの気持ちを知った「蜂屋」と「木暮」は、「千穂」の気持ちを決めさせるために北岳にロッククライミングに誘った、、、 3人が出発するとき、「峰子」から北岳山頂で開くようにと差し入れを渡された… 北岳山頂で「峰子」から渡された差し入れを開くと、それは「峰子」のアパートに「蜂屋」と「木暮」が忘れたザイルとマフラーだった!! いやぁ、恐ろしい差し入れでしたね… きっと、これで「千穂」の気持ちは2人から離れていくんでしょうね、、、 山岳小説と恋愛小説の要素を絡めた、当時としては野心的な作品だったようですが… 「新田次郎」ですからね、本書の魅力は、針ノ木から立山という北アルプス、八ヶ岳、そして北岳と短い中にも主要な山を盛り込んで、縦走から登攀までを愉しめる贅沢な展開や、山に関するリアリティ溢れる描写なんだと思います。 久しぶりに山に行きたくなりましたね。
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女性登山家に美人なしというジンクスをうち壊す女性が仲のいい男性の登山家の前に現れ、恋のバトルをするような本です。少し恋愛に片寄りすぎなので、著者の登山小説を期待して読むとちょっと期待はずれになるだろう。女性が出て来る登山小説でも、著者の作品である芙蓉の人とかの方が良い。
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懐かしの新田次郎であり、表現こそ古いが、小説としての面白さは現代でも減じていないと思う。徹底して不器用な男の視点だけれども。
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女流登山家に美人なし、といいながら美人ばかりが出てくる新田次郎の山岳小説。 女:千穂、美根子 男:蜂屋、木暮
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北アルプス、冬の八ヶ岳で二人の山男は、「女流登山家に美人なし」と言う通念をくつがえす、美貌のアルピニスト“千穂に夢中になる。彼女の旧友でライバルの美根子を交えた四人の間に恋愛感情のもつれが起こるが、命がけの北岳胸壁攻撃の後、千穂は……。きびしい冬山と氷壁を舞台に、“自然対人間&q...
北アルプス、冬の八ヶ岳で二人の山男は、「女流登山家に美人なし」と言う通念をくつがえす、美貌のアルピニスト“千穂に夢中になる。彼女の旧友でライバルの美根子を交えた四人の間に恋愛感情のもつれが起こるが、命がけの北岳胸壁攻撃の後、千穂は……。きびしい冬山と氷壁を舞台に、“自然対人間"そして“男対女"を通して緊迫したドラマをみごとに描く傑作長編山岳小説。"
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昭和37年(1962年)に書かれた作品 山登りが趣味の会社員たちを描いた恋愛小説だが いまや時代劇とそのことば回しがたいしてかわりなく感じる それでも登場人物の造形と話立ての面白さはさすがの実力
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一本気な二人の山男と美人山女との三角関係を中心に描く山岳小説。峰屋と千穂の二人登山までは楽しめたが、その後の山男対決からぐだぐだ展開に。千穂の魅力は美人なだけで、自意識過剰で意地っ張りの鼻につく女としか感じられず、山男二人がどこに惚れているのか理解できない。千穂の目線で考えても他...
一本気な二人の山男と美人山女との三角関係を中心に描く山岳小説。峰屋と千穂の二人登山までは楽しめたが、その後の山男対決からぐだぐだ展開に。千穂の魅力は美人なだけで、自意識過剰で意地っ張りの鼻につく女としか感じられず、山男二人がどこに惚れているのか理解できない。千穂の目線で考えても他の山男と違って積極的に誘われなかったくらいの2人であって、湧き上がる恋愛感情はないのに対決を日和見する感覚で興ざめ。故に感情移入出来ず惰性で読み進めるも最後の展開にがっかり。神聖な山登りでは男女の誤りはないというテーマを主題に最後まで進めてほしかった。
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図書館より 二人の山男、木暮と蜂谷はある日の登山で川原田千穂という女性アルピニストと出会う。彼女に惹かれた二人の恋愛模様は千穂の友人の美根子の登場でもつれ始める。 読んでいて時代を感じる小説でした。見たことはありませんが、たぶん石田純一さんとかが出ていたトレンディードラ...
図書館より 二人の山男、木暮と蜂谷はある日の登山で川原田千穂という女性アルピニストと出会う。彼女に惹かれた二人の恋愛模様は千穂の友人の美根子の登場でもつれ始める。 読んでいて時代を感じる小説でした。見たことはありませんが、たぶん石田純一さんとかが出ていたトレンディードラマってこんな雰囲気なんだろうな、と思いました(笑) 雰囲気がそれならそれで別にいいのですが、女性陣に魅力がまったく感じられないのはいただけない…。美根子がイヤな女なのは役回り上仕方ないのでいいのですが、ヒロインの千穂も何がしたいのか、イマイチ分からずなんだかんだでイヤな女だったな、という印象です。で、どちらのイヤな女っぷりもなんだか古臭いんですよね。 だからか、そんな千穂に惹かれる二人の男性陣にもまったく共感できず…。 人間模様はそんな印象でちょっと残念だったのですが、登山の描写や、吹雪に閉じ込められる描写などは山岳小説で有名な新田さんらしく読みごたえがありました。次回新田さんの作品を読むときは、登山を前面に押し出した作品を読もうと思います。
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2012/9/29 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2016/4/14〜4/19 2年ぶりの新田作品。 山を舞台に男2人、女1人の三角関係を描いた作品。でも、やはり素晴らしいのは、山登りシーンの描写。 それほど新田作品を読んでいるわけではないが、ちょっと意外な作品であった。
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