若者よ、マルクスを読もう の商品レビュー
内田樹氏のブログに掲載された韓国版の序文を読んだ。マルクスを読むことが、「大人」形成の装置という考えに、いわゆるもうマルクスを読まなくなったと言われる世代の私だけど、とても共感した。まだ、私が小中高生だったころは、そういう時代を抜けてきた先生がいて、弱者に対する視点というものを、...
内田樹氏のブログに掲載された韓国版の序文を読んだ。マルクスを読むことが、「大人」形成の装置という考えに、いわゆるもうマルクスを読まなくなったと言われる世代の私だけど、とても共感した。まだ、私が小中高生だったころは、そういう時代を抜けてきた先生がいて、弱者に対する視点というものを、社会や国語や音楽の授業で叩き込まれた気がする。共産主義は至上善なのだと、素直に理解すれば、そう思うくらいに教育は弱者視点で作られていた。結果として、その理想社会の実現の難しさが明らかになった今、もうマルクスは取るに足らないものとして片付けられているが、そこにある青くさいまでの正義感はやはり若者が一度は感じなければいけないのではないか。そんなことを思いました。
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内田樹と石川康宏の共著。 お互いに書簡を1通ずつ書いていくという文通形式で進む。 マルクスの思想を分かりやすく噛み砕いて紹介する趣旨の本であるが、石川康宏の書簡は網羅的である代わりにどうやら噛み砕くつもりが無いらしく難解。 内田樹の書簡は、僕のバイアスを認めつつもやはり分かりや...
内田樹と石川康宏の共著。 お互いに書簡を1通ずつ書いていくという文通形式で進む。 マルクスの思想を分かりやすく噛み砕いて紹介する趣旨の本であるが、石川康宏の書簡は網羅的である代わりにどうやら噛み砕くつもりが無いらしく難解。 内田樹の書簡は、僕のバイアスを認めつつもやはり分かりやすく興味を引く内容だが、部分的すぎる難も否めない。 内田樹の第6書簡と第8書簡が☆5の評価に値すると思いましたが、他がいまいちだったので全体としては☆3にしました。 でもまあ、確かにマルクスは面白そう!とは思いました。 巻は続くようなので、期待しておきます。
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時間をおいて再読したら、もう一歩先に進めそうです。 今回、学んだことは、「~すべき」という言い方は「しなさい」と命令するより効果があるということ。
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アンフェアな社会の実情を無視することのできない、人間的で熱いマルクスが好きです。自分の力を総動員して問題を突き詰め、ぐいぐい探求して、答えを探り当てようとする。そういうマルクスの「熱」を、マルクスのことが大好きな素敵なおじさま方が丁寧に、熱意を持って教えてくれる本。 私的マルクス...
アンフェアな社会の実情を無視することのできない、人間的で熱いマルクスが好きです。自分の力を総動員して問題を突き詰め、ぐいぐい探求して、答えを探り当てようとする。そういうマルクスの「熱」を、マルクスのことが大好きな素敵なおじさま方が丁寧に、熱意を持って教えてくれる本。 私的マルクス体験で言うと、初めて世界史でマルクスを知った時、共産党宣言のあの有名な文句を何度も暗唱してたことを思い出しました。マルクスを読むと胸が熱くなる。
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マルクスは熱血漢だった。 知的な熱血漢。 漫画家に喩えると島本和彦だな。 =ぼくはマルクスが好きだな。 帰納法的証明おわり。 石川康宏氏が地盤を固め、 内田樹先生がそれを踏み台にするというスタイルの本書(偏見)。 だから、 内田樹先生が面白いのは当然である。 足蹴にしてるんだ...
マルクスは熱血漢だった。 知的な熱血漢。 漫画家に喩えると島本和彦だな。 =ぼくはマルクスが好きだな。 帰納法的証明おわり。 石川康宏氏が地盤を固め、 内田樹先生がそれを踏み台にするというスタイルの本書(偏見)。 だから、 内田樹先生が面白いのは当然である。 足蹴にしてるんだから。 それを差し引いても、 彼のエンターテイナーとしての芸は卓越している。 芸人で言うとバカリズム的(もっとすごいけど)。 優れて豊かな視点だな、とつくづく思う。 石川氏の言説も知識面では非常に充実している。 歴史的経緯や背景を盛り込んでいるため、 パースペクティブがしっかりとれていて分かりやすい(あまり理解してないけど)。 この文章を書きながらふと思ったけれど、 本書は掛け合い漫才のようなものだな。 石川氏がまず振り、内田先生がボケる。 そして石川氏が突っ込み次の振りへ、という具合に。
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マルクスの書いた「事柄」とマルクスという「人」の二つの焦点があるとすると、石川氏が事柄、内田氏が人担当というように読めた。それにしても、内田氏の視点はあっと思わせる深く、ユニークである。 マルクスという人に改めて興味を持った。
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『資本論』に至る前のマルクスの思考の過程。青年マルクスが当時の社会の何を憂いどのように変えようとしたか、がとてもおもしろい。 内田樹は変わった視点からでおもしろい。 自分の考えの浅さ、知識の無さを改めた感じる。
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高校生にもわかるマルクス、というキャッチにやられ、読んでみましたが、あんまりよくわからなかったというのが本当のところ。哲学で使われる言葉自体が難しいのか、翻訳が良くないのか、頭にすぅとはいってこないのです。 まあ、マルクスがいつの年をとるにつれて、どの様に自分の思想を磨き上げて行...
高校生にもわかるマルクス、というキャッチにやられ、読んでみましたが、あんまりよくわからなかったというのが本当のところ。哲学で使われる言葉自体が難しいのか、翻訳が良くないのか、頭にすぅとはいってこないのです。 まあ、マルクスがいつの年をとるにつれて、どの様に自分の思想を磨き上げて行ったのか、と言う伝記としてのよみならばまぁできるかなと。
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マルクスの知性と情熱を感じた!難しそうだけど読んでみようかなと思わされた。 この一冊だけじゃちょっと物足りないかな。。
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30年前の大学時代に石川先生のような人にマルクスを習ったら随分、マルクスについての印象も違ったんだろうな。学生の頃は、初期マルクスとかマルクスはマルクス主義者じゃないとか言われて、何のこっちゃと思っていました。 石川先生の初期マルクスの解説に内田先生が別角度から感想を加える。確か...
30年前の大学時代に石川先生のような人にマルクスを習ったら随分、マルクスについての印象も違ったんだろうな。学生の頃は、初期マルクスとかマルクスはマルクス主義者じゃないとか言われて、何のこっちゃと思っていました。 石川先生の初期マルクスの解説に内田先生が別角度から感想を加える。確かに、高校生には難しいかな。 何者であるかではなく、何をするかで人間は決まる。まず人間を規定したフォイエルバッハへの批判が史的唯物史観とのこと。へえー、と自分の理解と違うところ多々あり、その意味では有意義な読書でした。 続編が、出たら間違いなく買います。マルクスの可能性や限界、誤謬についてまた熱く語って欲しい。
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