雨心中 の商品レビュー
梅雨は何時になるやら…… ってな事で、唯川恵の『雨心中』 養護施設で育った芳子と周也、15歳で施設を巣立って二人で慎ましく暮らしている。 年上の芳子に年下で真面目で人の影響を受けやすい周也は親は違えど本当の姉弟以上の絆で生きていたが、周也が仕事先で事件を起こしてしまう。 ...
梅雨は何時になるやら…… ってな事で、唯川恵の『雨心中』 養護施設で育った芳子と周也、15歳で施設を巣立って二人で慎ましく暮らしている。 年上の芳子に年下で真面目で人の影響を受けやすい周也は親は違えど本当の姉弟以上の絆で生きていたが、周也が仕事先で事件を起こしてしまう。 実はヤバい関係の社長に騙された挙句、罵られカッとなって周也は刺してしまった。 このままではヤバい関係の手下に捕まって殺されると嘆いた周也を、芳子は今の生活全てを捨てて二人で逃げる選択をした。 逃げた先で二人新たな生活をするも、その先々で出会う人と周也との関係でまたしても逃亡生活を繰り返して行く二人の行く末は……。 本当の姉弟では無いが、身寄りがない二人はそれ以上の絆と言うか、異質な姉弟愛?、独占愛?いや支配愛?何と表現すればええのか分からん感情に 何か読んだ事のある様な内容は、桜木紫乃さんの作品に似てる様なやつがあった気がする。 唯川恵さんの他の本も読んでみたいな 映画にしたら面白そうな内容じゃね♪ 2020年21冊目
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あららららー 最後まで怒涛の不幸の連鎖。 悪い人間ではないけど、やはり逃げる時点で幸せはあきらめて生きている。 諦めているのに、少しの平穏は続いてほしいと願う、それは無理な願いだと、何度も思い知る。
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社会の底辺を生きる血の繋がりのない姉弟の愚か過ぎる人生の物語。 マンガならこのリアリティでも読めそうだが、不幸の連鎖が上滑りする文章力に辟易。
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なんて救いがない話。。。読んでて苦しさばかりだけど、夢中になって読んだ。 あと一歩でいい方向に向かうところで、どうして。。。 周也が成長していく様子が嬉しかったし、カオルを思う気持ちの強さに感動もしたけど。。。読み終えてホッとしたのは、これ以上悲しさが続かなくて済むからかな。
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究極の愛の話、と聞いたので読んでみました。 同じ孤児院で姉弟のように育った面倒見がよい芳子と、純粋無邪気で不器用な周也の物語、なんですけど、これが究極の愛なのかなあ、と私には疑問でした。 芳子は周也をとことん甘やかせてダメにしているだけだと思うし、っていうか、自分がいないとダ...
究極の愛の話、と聞いたので読んでみました。 同じ孤児院で姉弟のように育った面倒見がよい芳子と、純粋無邪気で不器用な周也の物語、なんですけど、これが究極の愛なのかなあ、と私には疑問でした。 芳子は周也をとことん甘やかせてダメにしているだけだと思うし、っていうか、自分がいないとダメなように仕向けているんですよね。 それでも形の上では、善良で献身的な「姉」ですから、周也に好きな人が出来れば快く送り出し、傷心で逃げこめば彼を癒す、その繰り返しにうんざりしました。 大体、弟が犯罪を犯した時に地の果てまで一緒に逃げようと誓うなんて、それは違うでしょう。弟思いの姉なら一緒に警察に行きましょう。 周也の性格も言いようによっては純粋無垢かもしれませんが、学習能力のないバカとしか思えず・・・ 不幸を自分で呼び寄せ、それに喜びを感じるタイプは苦手です。。
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読了日2011/02 実の姉と弟のようにして、施設で育った芳子と周也。 2人は穏やかに静かに暮らしていければそれだけで幸せなのに、次から次に苦難が2人に訪れる。 甘ったれの周也をすべて受け入れ、自分だけが周也を守れるとそんな自分に生きがいを感じてそれだけにすがって行きていく芳子。...
読了日2011/02 実の姉と弟のようにして、施設で育った芳子と周也。 2人は穏やかに静かに暮らしていければそれだけで幸せなのに、次から次に苦難が2人に訪れる。 甘ったれの周也をすべて受け入れ、自分だけが周也を守れるとそんな自分に生きがいを感じてそれだけにすがって行きていく芳子。 そんな姉に育てられ、否定されることを知らない周也は、世間の荒波に揉まれ耐え切れず、仕事が長続きしない。 周也は、あまりにも純真無垢なために、世間をうまく渡れない。 子供の心のままではダメなんだなぁ。そんな人間が損をする世の中って嫌な世の中だけど、それが現実。 切ない作品です。 私には、実の弟がいるけど、歳が近いせいか、「守らなきゃ!」とか「かわいい」とか感じた記憶はないので、弟をそこまでかわいく思う姉の気持ちが良くわからなかったけど、これが息子だったらと考えると「う~ん、わかるカモ・・・」 ゆいとが愚男にならないように、気をつけなきゃ
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だれにも頼れない二人。だれにも冒されない愛。だれにも抗えない運命。施設育ちの芳子と周也は、実の姉弟のように身を寄せ合って生きてきた。どこまで逃げれば居場所が見つかるのだろう。はじめて書かれた、恋愛を超えた愛情の行く末。
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2016.4.1-23 同じ施設で育った7歳下の周也を守る為、周也が問題を起こす度に逃げる生活を繰り返す芳子。 周也を甘やかす芳子にも問題があると思われる前半に対し、後半では漸く周也も大人になるかと思いきや、またも騙され殺人の為に収監されるが・・。 こうも不幸が続くのかとの内容で...
2016.4.1-23 同じ施設で育った7歳下の周也を守る為、周也が問題を起こす度に逃げる生活を繰り返す芳子。 周也を甘やかす芳子にも問題があると思われる前半に対し、後半では漸く周也も大人になるかと思いきや、またも騙され殺人の為に収監されるが・・。 こうも不幸が続くのかとの内容ではあるものの、非常に読みやすい。
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こ、こんなに不運ってか不幸の連鎖が続くのか・・・。 その場で掴めそうな幸せよりもかわいそうなかわいい弟を取るんだな・・・姉としての業ってか・・・もはや母性愛に近いよな・・・相手を食い殺してでも子を守る母・・・。 芳子さんはそんなことせずに逃げに徹するけど。
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読み終わったあとの感想は、暗い、狂愛、重い、でもすごく心に残るものがあった。私にはここまで他人を愛することが出来るのだろうか。親の愛を知らない2人は共依存の関係だろう。それは果たして2人にとって不幸なのか幸せなのか。2人でいればどんどん堕ちていく現実の中でも幸せだと思う。実際現実...
読み終わったあとの感想は、暗い、狂愛、重い、でもすごく心に残るものがあった。私にはここまで他人を愛することが出来るのだろうか。親の愛を知らない2人は共依存の関係だろう。それは果たして2人にとって不幸なのか幸せなのか。2人でいればどんどん堕ちていく現実の中でも幸せだと思う。実際現実でも何をしても救われないでこういう風に堕ちていく人もいるんだろうな。こんな共依存の恋愛をしてみたい。破滅的な恋愛モノ、読み終わったあと後味の悪い中、ずーんと心にくる暗い小説好きだなぁ。
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