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毒薬の小壜 の商品レビュー

3.5

6件のお客様レビュー

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2024/09/25

とあるところで教えていただき読んでみました。格調高い語り口が印象的。でも、顛末はよくわかんない、、。

Posted byブクログ

2023/03/11

☆4.0 教師として詩を教えているギブソンは55歳にして歳の離れた年下のローズマリーと結婚した。 身体も気持ちも弱っていた彼女を助けたい気持ちで結婚という方法を選んだだけで、実際に愛し合っているわけではなかった。 しかし共に過ごすうちいつの間にか彼女を本当に愛するようになった自...

☆4.0 教師として詩を教えているギブソンは55歳にして歳の離れた年下のローズマリーと結婚した。 身体も気持ちも弱っていた彼女を助けたい気持ちで結婚という方法を選んだだけで、実際に愛し合っているわけではなかった。 しかし共に過ごすうちいつの間にか彼女を本当に愛するようになった自分にギブソンが気づいた夜、二人は突然の事故にあってしまう。 怪我の後遺症でギブソンの足が不自由になったことや、生活の手助けのためにギブソンの妹のエセルと同居し始めたことから、夫婦の関係がぎくしゃくし始める。 前半と後半でかなり雰囲気や空気の重さが違う作品。 前半は自らをマイナスに見る描写が多くてちょっと辛いんだけど、後半のバス運転手のリーさん登場からウキウキな気持ちになり始めて良い。 このあたりから急にギブソンが悟り始めてて、なんかスンっとした顔してそうで面白い。 誰かに話を聞きに行くたびに仲間が増えてくのも楽しくて、状況にハラハラしつつも、このお助け隊ってば本当最高!とニヤついてしまう。 終わり方が、このままカーテンコールが始まりそうな勢いで満足して本を閉じることができた。

Posted byブクログ

2018/07/24

東京に行った時神保町で購入。シャーロットアームストロングの作品は初。あとがきにあるように、善意のサスペンスだった。

Posted byブクログ

2013/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1957年アメリカ探偵作家クラブ賞受賞 原題は『A Dram of Poison』(微量の毒薬) ケネス・ギブソン氏は55歳の大学の国文科教師。 母親と妹エセルの養育費のために働き続け、今はひとり平穏な生活を送っていた。 老教授の葬式で、ギブソン氏は一人娘のローズマリーと出会い、心身ともに消耗した彼女を健康にしたい一心で契約結婚を申し出る。 二人で暮らし始め、23歳も年下のローズマリーに恋していることに気づいた夜、自動車事故にあう。 ギブソン氏は退院するが、びっこをひくことになる。 入院中、一人暮らしのエセルにローズマリーの世話を頼んだのだが、エセルは家事一切を仕切りはじめ、掃除婦のヴィオレットも辞めてしまう。 エセルはギブソン氏に、ローズマリーは父親から彼の世話に乗り換えたのだ、本当は隣人のポール・タウンゼンドに魅かれていると話す。 ポールは37歳、美男子で15歳の娘ジーンと義母パイン夫人と暮らしていた。 ローズマリーは自分の運転で事故を起こしたことに責任を感じて、世話を見続けるだろうと考えたギブソン氏は、自殺して彼女を自由にしようと考える。 そこで、ポールの実験室に行き、薬品棚にあった毒薬をオリーブ油の小壜に入れて持ち去った。 そして市場で買い物をして、バスに乗った。 バスで誰かに名前を呼ばれた気がしたが、考え事をしていた彼は気にとめなかった。 家に戻って買物包をあけると、毒薬の入った緑の紙袋はなかった。 <解決篇> 警察に通報しているとき、ローズマリーが帰宅し、一緒に毒薬を探そうと言う。 ポールと3人で市場に行くが、毒薬は見つからない。 バスの運転手は、彼が恋している女性(看護婦)が乗車していたと話し、4人は彼女の家を探す。 ギブソン氏は、人殺しになる運命から自分を救い出そうと彼らが一生懸命になっているのに心を打たれる。 一方、ローズマリーは事故のときの自分の判断が正しかったかを運転手に確認する。 看護婦は毒薬を持っておらず、次に5人はバスに乗車していたポートランド夫人の家にいく。 ポートランド夫人も毒薬は知らず、6人はバスの乗客だった画家のアトリエに行く。 ローズマリーは、彼女の潜在意識が自動車事故を起こしてギブソン氏をけがさせたというエセルの言葉を気にしていた。 エセルはギブソン氏に養育されたが、感謝がひとつの負い目になるとき、それは恐ろしいものになるとポートランド夫人は言う。 画家はバスの中の情景を視覚的に覚えていて、緑の袋を見たと話した。 そして、ギブソン氏の名前を呼んだ若い女性が袋を持っていったという。 ポールは娘のジニーではないかと心配になり、家に引き返す。 「これは運命なのだ」というギブソン氏に、画家は「人は運命がくる前に新しい発見をする」という。 ローズマリーは「一緒にいて楽しい時を過ごせるのが一番素敵なことだ」と告げる。 家に戻ると、ジニーは「拾ったものなど食べない」と憤慨する。 パイン夫人はラジオで毒薬紛失事件を聞き、名前は明らかにしなかったが、ギブソン氏だと気づき心配していた。 エセルはギブソン夫妻の自信を奪ったのだ、それもまた一種の毒薬だった。 一方、エセルは帰宅し、キッチンにあった緑色の袋の中からオリーブ油の小壜をみつけ、スパゲティを作り始める。 ギブソン夫妻が戻り、食事をしようとしたとき「見つけた!」という叫び声がし、画家らの一行が来る。 ジニーが画家に描かせた目撃した女性はヴィオレットだった。 事情を知らないエセルは食事を始めようとするが、ヴィオレットが家に来たことに気づいたギブソン氏がフォークを奪い取る。 エセルはラジオを聞いていたのにニュースを聞いていなかったという。 ポールの実験室から電話があり、「重大な要件だ」と言ったのに何も言わなかった。 画家は「エセルの潜在意識は夫妻を殺そうと思ってたということだ」と皮肉った。

Posted byブクログ

2013/01/19

「善意のサスペンス」(by訳者)。あるいは、「善人だらけの毒薬さがし大会」!? 全体は、大きくふたつに分けられる。主人公の男が自殺を決意するまでを描いた前半は、心理描写が中心で登場人物もごく少なくやや退屈でシリアスな印象。とはいえ、時折あらわれるフレーズが後半になって生きてくる...

「善意のサスペンス」(by訳者)。あるいは、「善人だらけの毒薬さがし大会」!? 全体は、大きくふたつに分けられる。主人公の男が自殺を決意するまでを描いた前半は、心理描写が中心で登場人物もごく少なくやや退屈でシリアスな印象。とはいえ、時折あらわれるフレーズが後半になって生きてくる。再読推奨。一転、失われた毒薬の行方をめぐって一挙に登場人物がふえる後半は、突如にぎやかに、そしてコミカルに。映像的にいえば、前半はモノクロで後半はフルカラーという感じかな? ハッピーエンドということもあるが、とにかく読んでいてじわじわ楽しくなってくる。話の発端は奇妙だが、落語のようでもあり、モーツァルトのオペラブッファのようでもある。

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2010/02/23

この作品は、おそらく心理サスペンスの部類に入るのにも関わらず、登場人物の多くが優しくてお人好しで(まあ、唯一と言える悪役がアレですけど)、途中から喜劇的な展開になり、読後ほのぼのするところが好きなのだった。映像化したら、きっと面白いだろうなあ。

Posted byブクログ