生きもののおきて の商品レビュー
友人に勧められて写真家の岩合光昭さんの本を読みました。 アフリカの生きものたちの写真がたくさん載っているエッセイ本です。 人間中心の考え方から、少しスライドした気持ちになり、自然のほうに近づくような感覚になりました。 生きものたちのシンプルな生き方には学ぶところが大いにあ...
友人に勧められて写真家の岩合光昭さんの本を読みました。 アフリカの生きものたちの写真がたくさん載っているエッセイ本です。 人間中心の考え方から、少しスライドした気持ちになり、自然のほうに近づくような感覚になりました。 生きものたちのシンプルな生き方には学ぶところが大いにあります。 岩合さんが言うように人間は直立二足歩行をし、道具と、「言葉」で生きてきたわけですが、どうしても、対象物に対して「物語」を作りがちです。 今回エッセイを読み終えて、岩合さんはとても「見る」ことを重要視する、観察眼が鍛えられた人なんだなと思いました。 そして、「一般化」を禁めます。 例えば同じライオン種でも個体によって個性がまったく違うからです。長年、世界中の生きものを観察してきた岩合さんだからこそ、そういう考えを確信できたのだと思います。 日本のネコの写真でも有名な岩合さんですが、たしかにネコって個体によって全然 性格が違うんですよね。これは私にもけっこう分かるところです。 だからこそ岩合さんのいう考え方がなんとなく分かるようなところがあるし、タイトルにもある「おきて」についても考えが深まったように感じました。 ただただ生きること、生きていること、生きていくことについて、自然の側からのメッセージを受け取れるような、そんな読書体験でした。
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結局、人間のエゴと野生の思考は、相容れないものなのでしょうか。象が慌てた時の醜さは、そう考えている時点で人間のエゴの裏写しなのかも...
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面白かった…。テレビ番組の「ダーウィンが来た!」を見終わると今頃この動物は何をしているんだろうと考えることがあります。淡々と彼らの日常を彼らなりに過ごしているだけだろうけど、行ったことのない場所に思いを馳せて、その場所に住む生き物達の生活を想像するのはとても楽しいです。(こんな風...
面白かった…。テレビ番組の「ダーウィンが来た!」を見終わると今頃この動物は何をしているんだろうと考えることがあります。淡々と彼らの日常を彼らなりに過ごしているだけだろうけど、行ったことのない場所に思いを馳せて、その場所に住む生き物達の生活を想像するのはとても楽しいです。(こんな風に考えてしまうことが人間の価値観を動物に押し付けてることに繋がってしまうのかもしれないけど…。)この本はまさしくそんな体験をさせてくれました。 著者の視点も私にとってはとても新鮮で、学びが多かったです。母ザルが死んだ子供を抱えて生活する話のところは、著者の考えに案外そうかもしれないと思いました。 文章だけじゃこんなに楽しく読めなかったと思います。写真あってこその一冊でした。アフリカ、死ぬまでに行ってみたいな…。 人間の価値観は動物には通用しないということを胸に留めておきたいです。
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写真家なんだからいいんだけど、岩合さんって、文章は上手くないのよ。 だから撮影の工夫や苦労話、1年半どんな生活をしていたのか(特に妻子)を書いたら面白いエッセイになったと思うのに、そこはほんの少ししか書かれておらず、野生動物にの生態についてが殆ど。予め学者の本は読んでいるようなの...
写真家なんだからいいんだけど、岩合さんって、文章は上手くないのよ。 だから撮影の工夫や苦労話、1年半どんな生活をしていたのか(特に妻子)を書いたら面白いエッセイになったと思うのに、そこはほんの少ししか書かれておらず、野生動物にの生態についてが殆ど。予め学者の本は読んでいるようなので、この本にはこう書いてあったが、実際はこうだったとかさ、いろいろ書きようはあるだろうに。 こういうの高野秀行だったらホント面白く書いただろう。 写真集は別にあるから、同じネタでもう一冊ってことかな。写真家はあまり語らない方がいいのかも。
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動物写真家の岩合さんのエッセイ。文庫だけれど写真も多く収められ見開きもあったりして見ごたえあり。セレンゲティに1年半滞在したときの経験を始めとしてこれまで対峙してきたたくさんの動物との経験をふまえ、自然とは野生とは人間とは何なのか、共存や保護という考えが必然的に内包する限界を見つ...
動物写真家の岩合さんのエッセイ。文庫だけれど写真も多く収められ見開きもあったりして見ごたえあり。セレンゲティに1年半滞在したときの経験を始めとしてこれまで対峙してきたたくさんの動物との経験をふまえ、自然とは野生とは人間とは何なのか、共存や保護という考えが必然的に内包する限界を見つめながら、思うこと感じることが綴られています。奥様が書かれた『アフリカポレポレ』と併せて読むとなお楽しめます。星野さんが存命であったなら、おふたりが生きものや自然について語り合うのを見たかったな、と思いました。
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筆者は僕の敬愛する(とっても有名な)動物写真家の撮影エッセイです。 写真集は高すぎるのでこれを買いました。 サイズは小さいけどそんなこと関係ないくらい素晴らしい写真が目白押しです。そんなことは言うまでもない。 それより失礼だけど意外なことに、言葉がすばらしい。 体験した者の言葉...
筆者は僕の敬愛する(とっても有名な)動物写真家の撮影エッセイです。 写真集は高すぎるのでこれを買いました。 サイズは小さいけどそんなこと関係ないくらい素晴らしい写真が目白押しです。そんなことは言うまでもない。 それより失礼だけど意外なことに、言葉がすばらしい。 体験した者の言葉は、たとえ言い回しが稚拙でも日本語として破綻していても、その表現をその組み合わせを選択したそれそこに彼の心情が、魂が宿ると思う。 年寄りの言葉には深みがあるけど、別に話の技術に長けた専門家じゃないのと同じです。 動物のことを見つめ続け考え続けた男の言葉、耳を傾けてよかった。 僕の動物観、つまりは動物がいるこの世のすべての見方が変わった。もちろん今よりさらにいいほうにね。 年寄り・・・好きな言葉です。歳に寄り添う。うん。
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ライオンだって人間が怖い、何もしなければ襲ってこない。 動物たちはかわいいが逞しく生きている。この世界は残さなくてはならない。 ライオンが仮の獲物ろするのは、ヌー、シマウマが多いがたまにバッファローを狙う。 動物にとって一番大切なことのひとつは食べ物のことだ。
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