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エセー(6) の商品レビュー

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2024/04/26

六巻は原題の第3巻の最後までである。200ページほどで短い。年表、解題、ちょっとの訳者あとがき、目次(これがめずらしい)、索引(人名地名と事項に分かれている)で、文庫本には珍しい。

Posted byブクログ

2024/02/19

ようやく読み通した。 この間に義父が亡くなって、その移動時間に読むことが多かったせいか、エセーは人間が生きて、死んでいくことについて書かれているように思えてきた。気持ちをしんと静かにして一人きりで読むようなのがちょうどいい。 もともとモンテーニュは自分の死後に、身の回りの人がこれ...

ようやく読み通した。 この間に義父が亡くなって、その移動時間に読むことが多かったせいか、エセーは人間が生きて、死んでいくことについて書かれているように思えてきた。気持ちをしんと静かにして一人きりで読むようなのがちょうどいい。 もともとモンテーニュは自分の死後に、身の回りの人がこれを読んで自分のことを思い出して楽しんでもらうために書き始めたらしい。これ自体が自分の体を張った実験っぽい。 自分の身体的特徴、人相、持病、喋り方、一日の中の大便をする時間帯まで赤裸々に?書いてあって、しかも生前に出版して読書の反応に応える章があったりして、同時代でもかなり面白い読書体験だったのではないかと想像する。 さすが母国語より先にラテン語の英才教育を受けただけあって古典の歴史、詩、哲学からの引用が多く、比喩や例え話が古すぎて余計に混乱を招くけれども、それでも人間が生きて、考えて、困って、楽しんで、死ぬということ自体はいつの時代も変わらなくて、色んな意見はあっても自分なりに選ぶしかないんだけど、モンテーニュならどう言うかという心の中のモンテーニュおじさんを持てる心強さを得たように思う。 最後の解説に面白い章ばかりではないので拾い読みしてよいと書いてあって笑ってしまったが、また何年後かに読み返して楽しい読書だと思う。

Posted byブクログ