映画篇 の商品レビュー
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友情、恋愛、復讐等をテーマに、区民会館で上映される「ローマの休日」を媒介として綴られる5つの短編集。 5つの物語ともハッピーエンドだけれども、最初の短編「太陽にいっぱい」はあまりにハッピーエンド過ぎじゃないかなとも思った。悲惨な終わり方よりはよいけれど。 5つの物語の中で、最後の「愛の泉」は、最も良かった。この物語だけでも、この本を読む価値があると思った。親戚愛を描きながら、主人公(20歳の大学生)の独白、いとこ同士の会話には思わず吹き出してしまった。そして、最後の落ち。。 ここで、区民会館で「ローマの休日」が何故上映されるに至ったの経緯が明かされ、この5つの物語を完結させている。
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映画にまつわる連作短編(中編?)集 以下、公式のあらすじ ----------------------- 映画を観るように、読んでほしい 一緒に映画館へ通った親友との絆を描く「太陽がいっぱい」など、全5篇を収録。映画をきっかけにつながる人々の物語が、現実を生きる力と勇気をくれる...
映画にまつわる連作短編(中編?)集 以下、公式のあらすじ ----------------------- 映画を観るように、読んでほしい 一緒に映画館へ通った親友との絆を描く「太陽がいっぱい」など、全5篇を収録。映画をきっかけにつながる人々の物語が、現実を生きる力と勇気をくれる。最高の感動と、映画への愛に満ちた傑作小説集。 ----------------------- 収録は5篇 ・太陽がいっぱい ・ドラゴン怒りの鉄拳 ・『恋のためらい/フランキーとジョニー』もしくはトゥルー・ロマンス ・ペイルライダー ・愛の泉 夏休みの最終日曜日に「ローマの休日」が公民館で無料上映される事が共通点として、ぞれぞれの話や登場人物が繋がっている あと、富裕層のインテリ主婦がアラブ系労働者階級の若者と不倫をするだけのストーリーの映画が何度も話題に上がる 映画に詳しくないので、これが実在する映画なのか判断がつかない ちなみに、「がんばれベアーズ」を何度も繰り返し観るのはある意味で苦行なのではなかろうか? まぁ、「がんばれベアーズ2」よりはましだろうけどw 在日朝鮮人が主人公だと、作者もそうなのかな?と思ってしまう偏見は我ながら良くないなぁと思いつつ、どうしても調べてしまう 実際にそうだったりそうでなかったからといって何にもならないのにね どんなに駄作のように感じられる映画でも、撮影できるというだけで恵まれている そんな奇跡が起こらない人達の方が多い ま、その気になれば自主制作で低予算ででも撮影する事はできると思うけれどもね 文庫だけなのか、最後に「ローマの休日」の上映会で配られた映画の解説がそのまま載ってたり 扉絵も恐らくそこら中に貼った自作のポスターなのだろうし 作中との繋がりを感じられてちょっと嬉しい
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最愛のおじいちゃんを亡くして以来、深くへこんでしまったおばあちゃん。 孫たちにとっての無敵のパワー、おばあちゃんの大丈夫オーラが消えかかってる。 おばあちゃんの元気を何とか取り戻すために、孫たちは、 おばあちゃんとおじいちゃんが初デートで見に行った思い出の映画を 上映しようと企て...
最愛のおじいちゃんを亡くして以来、深くへこんでしまったおばあちゃん。 孫たちにとっての無敵のパワー、おばあちゃんの大丈夫オーラが消えかかってる。 おばあちゃんの元気を何とか取り戻すために、孫たちは、 おばあちゃんとおじいちゃんが初デートで見に行った思い出の映画を 上映しようと企てる。(『愛の泉』) おばあちゃんが、おじいちゃんとの出会いを主人公に語る場面。 ミスター・ミヤジこと浜石教授と『ショーシャンクの空に』について話し合う場面 自分がとくに気に入ってるシーン。 「別に気づかなくても、あのシーンの価値が損なわれるものじゃないから、全然問題ないんだけどね。ただ、知ってると、もっと深く楽しめるだろ?」
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映画のタイトルをそのまま短編のタイトルにつけた連作集 「ローマの休日」が最後の短編で集約される それぞれの作風も違っていて読んでいて飽きなかった 良作
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『ローマの休日』不器用で孤独な人々が映画をきっかけに繋がり、力強い再生へと踏み出して行く姿を瑞々しく描く。 『対話篇』は穏やかで柔らかな一冊でしたが、本作も人と人との繋がりを描く穏やかな一冊でした。
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Twitterのリツイートで興味を持ったので購入。久々の大当たり本に興奮が抑えられない。 小学生や中学、高校生から大学生が話の中心となるオムニバス。これを登場人物と同じ時期に読むのもまた、心が動かされただろう。 でも、その枠組みから外れた時だからこそ、この話にとても意味があるよう...
Twitterのリツイートで興味を持ったので購入。久々の大当たり本に興奮が抑えられない。 小学生や中学、高校生から大学生が話の中心となるオムニバス。これを登場人物と同じ時期に読むのもまた、心が動かされただろう。 でも、その枠組みから外れた時だからこそ、この話にとても意味があるように感じた。 映画が好きな人、映画見るのカッケーとかそんなでもいいから読んでほしいし、人が作ったなにかに救われた人はもっと読んでほしい。 名誉とか建前で作られたものよりも、俺が楽しいものを作りたいから、俺がやってて好きなことだから。という丸裸で子供のような感情で作られたものの方が、人の心を動かすんだなぁとしみじみ思う。
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フィクションに救われた経験があるだろうか。 私はある。 人生で一番辛く苦しいとき、私を救ってくれたのは物語だった。 暗闇で生まれた虚構には力が宿る。 私はそれを知っている。 フィクションを愛するすべてのひとはそれを知っている。 本書には年齢も性別もばらばらだが、フィクションに救...
フィクションに救われた経験があるだろうか。 私はある。 人生で一番辛く苦しいとき、私を救ってくれたのは物語だった。 暗闇で生まれた虚構には力が宿る。 私はそれを知っている。 フィクションを愛するすべてのひとはそれを知っている。 本書には年齢も性別もばらばらだが、フィクションに救われた事で繋がる人々がでてくる。 彼らの人生には否応なく、運命的に映画が絡んでくる。 ひとは必ずしも現実において主役になれるとは限らない。 脇役として終わってしまう平凡な一生もある。 だけど映画を見ている間だけは、あの無敵の暗闇の中でだけは、ひとはだれしも平等に主人公になれる。 だからこそ本作にでてくる人々の映画に対する姿勢には愛があふれている。 始まりのブザーが鳴り響き、スクリーンを見上げる客たちの顔が闇に沈んでいく特別な時間の中では境界線が消える。 作者はフィクションは救済装置と成り得るかとの問いに虚構は救い足り得ると肯定する。 館内の暗転と同時に日常は非日常に、現実は虚構に反転する。 価値観の逆転が起こる非日常の闇の中でなら絶望も希望に生まれ変わる。 本作はそれぞれ主人公の違う短編連作の形式をとりながら、登場人物や場所など各話が微妙にリンクしている。 全ての話に共通するのは、とある町の区民会館で上映された「ローマの休日」のエピソード。 最終話でこの「ローマの休日」が何故上映されるに至ったかの経緯が明かされる。 祖父に先立たれがっくり気落ちした祖母を力づけようと立ち上がったおばあちゃん大好きな五人の孫。 これが凄くいい。 それまでの話も全部いいんだけど最後の話は傑作。 五人の孫が、いや、家族全員がおばあちゃんを好きという気持ちがこれでもかと伝わってきて、優しくて不器用でちょっとヌケた登場人物全員がたまらなく愛しくなる。「僕」とかおるのやりとりは仲良すぎて困る。お互い馬の合わない相手なんだけど、メールでの口喧嘩が可愛くてにやにやしっぱなし。 孫達は協力して計画を進めるのだがフィルムの入手や上映場所の確保など課題は山積み、プロデューサーを任された「僕」は大いに頭を悩ませる。 が、「僕」はけっして諦めない。 むかし大好きな人と一緒に観た映画がおばあちゃんに再び元気を取り戻させると信じ。 誰かを救いたいと祈りを込めて送り出されたフィクションには絶対にひとを救う力がやどると信じ。 頭ではない、手先ではない、心が生み出した虚構には魂がやどると信じて。 救いに昇華された祈りが、それを必要とする人のもとへ正しく届く話である。 徐徐に暗くなっていく区民会館の座席を埋める客たち、スクリーンを見上げる目はどれも期待と興奮に輝いている。 あなたはフィクションを愛しているだろうか。 私は愛している。 映画に限らず小説でも漫画でも、すべてのフィクションに救われた体験のある人はこの小説を読んで欲しい。 きっと共感できるはずだから。 上から下へ緩慢に流れるエンドロールが終わり、館内が次第に白んでいくのを待つような、満ち足りた思いで本を閉じることができるはずだから。
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10年ぶりに再読。40代も後半のくたびれた中年には少し甘ったるすぎ&感傷的すぎかな。いいお話ばかりですけどね。
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不朽の名作映画をモチーフにした五つの物語。金城一紀の最高傑作。 いつも隣には映画があった。うれしい時も悲しい時も、友情の証にも恋人の契りにも。映画は人生のスパイスになる。 区民会館大ホールで無料上映される『ローマの休日』。主催者側も観客側も人生の次の一歩を踏み出す何かになる。その...
不朽の名作映画をモチーフにした五つの物語。金城一紀の最高傑作。 いつも隣には映画があった。うれしい時も悲しい時も、友情の証にも恋人の契りにも。映画は人生のスパイスになる。 区民会館大ホールで無料上映される『ローマの休日』。主催者側も観客側も人生の次の一歩を踏み出す何かになる。そのきっかけが『ローマの休日』ってのがとても洒落てる。アン王女自身がひとつのきっかけで気持ちが変わったのだから。
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「GO」とか「フライ、ダディ、フライ」で有名だから 知ってはいたけど、初めてこの人の作品読みました 評判いいだけのことはある! 最初パンチの効いたお話から始まり、 最後の心温まるお話でまとまってるのが最高 現実と作り話がわからなくなるような話から 途中でつい笑っちゃう文章まで...
「GO」とか「フライ、ダディ、フライ」で有名だから 知ってはいたけど、初めてこの人の作品読みました 評判いいだけのことはある! 最初パンチの効いたお話から始まり、 最後の心温まるお話でまとまってるのが最高 現実と作り話がわからなくなるような話から 途中でつい笑っちゃう文章まで この人はずいぶん幅広く書けるんだなあと思いました 連作形式で、ビデオ屋の兄ちゃんがいい味出してる ああいう接客できるのいいよね 映画の1本も観たくなる作品!
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