トリプルA(上) の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
主人公は二人なのかな? 重度の障害の娘を持つ銀行員の乾。いずれ格付け会社に転職するのだが、家族愛が心に染みる。 一方、良子は格付け会社で奮戦。各金融機関の担当と話をするが、心の「つぶやき」が一々面白い。
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小説という形をとっていますが、恐らく実際に即した内容で書かれてたものだと私は思って読んでいます。格付け会社というと、エンロン等の粉飾を見抜けずに、彼等の出す債券に良い評価を付けて、倒産直前に引き下げた(p22)という変なイメージしかありませんが、実際には彼らなりに多くの調査をして...
小説という形をとっていますが、恐らく実際に即した内容で書かれてたものだと私は思って読んでいます。格付け会社というと、エンロン等の粉飾を見抜けずに、彼等の出す債券に良い評価を付けて、倒産直前に引き下げた(p22)という変なイメージしかありませんが、実際には彼らなりに多くの調査をして格付けをしているのだなというのが本を通して理解できました。 私たちは、格付け会社が発表する「格付け」は、そのような状況(隠匿された情報までは格付けに反映できない、一度に大きな引き下げは難しい等)を踏まえた上で、見るべきだと思いました。彼等も「単なる意見にすぎない」(p72)と、米国議会でコメントしているのですから。 以下は気になったポイントです。 ・今回のリーマン危機でも、格付け業界の盟主マーシャルズが、リーマンの格付けの可能性に言及したのは、破綻するわずか3営業日前だった(p22) ・格付けのためのインタビューをするときのコツ、1)こちらが分かっていないことを相手に分からせてはダメ、2)相手が思わず口をすべらせるような質問をする、3)上司にアピールする質問をする(p55) ・格付けは、単なる意見の表明であるというのが、一貫した立場である(p72) ・依頼格付けと、勝手格付けの最大の違いは、前者が発行体から年間50 0万円程度の手数料をもらうのに対して、後者は勝手にやるもの(p90) ・複雑な金融技術を使って、1)投資家を判断不能にすること、2)リスクとリターンの関係をカモフラージュすること、がポイント(p205) ・格付け会社は、債券がデフォルトになっても、格付けは一つの意見の表明に過ぎないと裁判所が認めているので、何の賠償責任も負わない(p206) ・日産生命は、5.5%の予定利率を達成しようと、不動産投資や外国債投資等を組み込んだデリバティブに傾斜していった(p217) ・山一證券の飛ばしは、バブル期に事業法人本部が顧客と行った「にぎり」と、債券の自己勘定売買による損失から生じたもの(p225) ・足利銀行がある北関東は、足利銀行(宇都宮)・群馬銀行(前橋)・常陽銀行(水戸市)の三大地銀が群雄割拠する金融激戦地であった(p241) 2013年6月16日作成
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各付会社の実態と、企業経営の裏側が見え勉強になりました。 株価の変動も、各付に影響されることや、各付が下がることによって、資金調達が難しくなる点など、アントレプレナーとして基礎を学べた書籍でした。
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話が交錯するのだけど、そこに重なりが余りないのが残念。金融小説の中でも相当知識がないと理解できないんじゃないかな。登場人物にも深みがあるようなないような。
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格付会社の行動系体が分かりやすく書いてある。SPとMDYの違いや、格付会社内での覇権争い。ボスが海外の本社なので、さしづめ、極東の子会社というイメージなんだろうか。だとすると厳しいよねと。
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久し振りに黒木亮でおもしろかった。 かなりさかのぼって、外資系格付会社、邦銀、生保、外銀とそれぞれの立場からバブル崩壊からサブプライム後までを書いている。かなり史実に即してるのでは?面白く読めた。 格付会社は、結局民営である限り、ここで描かれるコンフリクトは避けられない。だけ...
久し振りに黒木亮でおもしろかった。 かなりさかのぼって、外資系格付会社、邦銀、生保、外銀とそれぞれの立場からバブル崩壊からサブプライム後までを書いている。かなり史実に即してるのでは?面白く読めた。 格付会社は、結局民営である限り、ここで描かれるコンフリクトは避けられない。だけど格付がないと市場もまわらない。 結局は、どこまで金融リテラシーが世間に根付くかなのかしら。 興銀の書き方にはちょっとかなしくなりましたが笑。本店ビルぼろくそにかかれてるし笑。 金融にひろく興味あれば、おもしろいとおもいます。リアルな歴史探訪てかんじ。
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上を読み終わりました。えっと。 作者の書き込んだところがあまりないのではないかと。歴史的な事実に即した部分が多く、作者が書いた部分も取材に基づいているのでしょうが、オリジナリティがあまり感じられない。もちろんオリジナルなのですが。新鮮味がない、といったところでしょうか。 経済の本...
上を読み終わりました。えっと。 作者の書き込んだところがあまりないのではないかと。歴史的な事実に即した部分が多く、作者が書いた部分も取材に基づいているのでしょうが、オリジナリティがあまり感じられない。もちろんオリジナルなのですが。新鮮味がない、といったところでしょうか。 経済の本を読みたくない人にとっては、入門編としての価値はあるのでしょうが。
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社会人になりたてのころ、新聞で格付会社の話題がよくのってた。 今この小説を読むと、なるほど、そんな流れがあったのかとよくわかる。 なかなか面白い。
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25年間の…世界金融…を、 格付会社…の視点で描く…大河経済小説…。 個人的には…、格付会社も…監査法人も…、 依頼格付けや…依頼監査…を、やっているうちは…、 正義を守れない…と、思ってます…。 でも…、ビジネス…である以上…、 営利…を目的とする…ビジネスモ...
25年間の…世界金融…を、 格付会社…の視点で描く…大河経済小説…。 個人的には…、格付会社も…監査法人も…、 依頼格付けや…依頼監査…を、やっているうちは…、 正義を守れない…と、思ってます…。 でも…、ビジネス…である以上…、 営利…を目的とする…ビジネスモデル(収益モデル)…は、 当然かつ必須…であり…、 結局のところ…、最後は…、 ヒト…としての…良心…に、委ねられるのかなぁ…と…。 歴史…を追いかけるような…お話…になってるので…、 小説…としては、物足りない部分もありますが…、 それも含めて…、中途半端な経済小説…よりは、グッドっ…!! 事実は…、小説…よりも、奇なり…。ということでしょう…。
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同業ですが、現場感覚が全く共通です。大学生とかで金融機関や格付会社で働くってどんなこと?って方には本当にお勧めしたいです。
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