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単身急増社会の衝撃 の商品レビュー

3.7

17件のお客様レビュー

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2025/01/29

データ分析と解説がかなり長く、結局、最終章(12章)だけ読んでも良いかも。 積読長く、本書で将来像が予想されている今に読了。

Posted byブクログ

2017/01/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2010年刊。著者はみずほ情報総研株式会社主任研究員。◆急増する単身世帯・単身者に関し、その増加原因、社会への影響・リスク、海外との比較、リスク軽減のための制度設計等を論じる。非常に有益で示唆に富む。三方一両損のような制度設計が必要との個人的認識に近い方法が紹介(なお現在の年金支給額減額には踏み込まず)。単身世帯増加原因は①未婚率・離婚率の増加と、②高齢化。この組合わせの差で、大都市圏での男性(特に若年層)単身世帯増加と非都市圏の高齢層(特に女性)単身世帯増・限界集落問題とが異なる様相で表面化していると。 キーワードとして、①給付付き税額控除、②住宅住み替え制度(若年層に高齢者所有不動産を定期借家し、家賃不払は公的に保証する)、③高齢者向け住居(介助者・病院などの施設併用の住居)の安価な供給、④最低賃金の引き上げ、⑤生活保護制度の弾力的運用・条件緩和と、就職支援・職業訓練の一体化、⑥トランポリン型社会保障(④とワークライフバランス・保育所整備・介護施設の充実など働く環境整備とを一体化したもの)、 ⑦増税(特に、所得税の累進性の加重・消費税増税(ただし、⑤との組み合わせ)、⑧同一賃金・同一労働の実現(ただし、この点は、個人的には、不安定さの引き換え(雇用者側から見れば解雇事由の弾力化の引き換え)として、同一労働の場合は非正規雇用者の賃金を上乗せする方が公平と思うが…。)などである。

Posted byブクログ

2015/04/19

1,総人口の11.3%、総世帯数の29.5%が単身世帯。 2,2030年には50から60代男性の4人に1人が単身世帯になる。 3,2005年 1年間での初婚率  40代前半男性2.1% 40代後半男性1.1%  20代後半は8% 女性の初婚率も 40代前半1.7% 40代後...

1,総人口の11.3%、総世帯数の29.5%が単身世帯。 2,2030年には50から60代男性の4人に1人が単身世帯になる。 3,2005年 1年間での初婚率  40代前半男性2.1% 40代後半男性1.1%  20代後半は8% 女性の初婚率も 40代前半1.7% 40代後半0.7% となる。

Posted byブクログ

2019/04/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高齢化、少子化、それに伴ってこれからの日本が経験することになる社会減少が「単身化」である。 とりわけ中年以降の男性単身世帯の比率は前代未聞のボリュームになるらしい。 本来単身か否かを選択するのは本人の意志であり、それは改めて論ずるまでもないことではあるけれど、現在進行中の単身化は必ずしも「意志」ではなく「結果」としての現象であるらしい。 そしてそれは旧来の「家族制度」が崩壊していることの典型的な現れでもある。 1.男が収入の主たる責任を持つ→非正規従業員率の上昇により、充分に世帯を扶養できる経済力を持った男性が少なくなり、結婚の機会を持てず単身世帯となる。 2.老齢を迎えた親は子世帯が同居して介護にあたる→同居する率が減少しており、配偶者を失った老齢単身世帯が増えている。 単身世帯は特に高齢において既婚世帯よりもリスクが高いという。1.収入の手段が本人の労働しかない2.健康への配慮が足らなくなりがちである3.介護制度は基本的に家族介護の補完としてしか機能していない… 統計数値、グラフデータをふんだんに使った、極めて説得力のある構成、文章であり、あまり楽しくない内容ではあるけれど一気に読まされてしまったのでした。

Posted byブクログ

2013/05/22

脚注などは丁寧で資料的価値はそれなりだが、いかんせん、分量の割には一般人に有益な情報・知識は少ない。

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2013/03/17

単身世帯の増加に焦点を当て、その現状、問題点、対応策などが論じられている。データをふんだんに用いていて論旨明快。単身世帯が急増することで介護や社会的孤立の問題が出てくること、その対応策として生活支援ロボットの促進、地域コミュニティへの参加などが提案されており、説得力があった。ただ...

単身世帯の増加に焦点を当て、その現状、問題点、対応策などが論じられている。データをふんだんに用いていて論旨明快。単身世帯が急増することで介護や社会的孤立の問題が出てくること、その対応策として生活支援ロボットの促進、地域コミュニティへの参加などが提案されており、説得力があった。ただ、非正規雇用の問題や社会保障の問題は、本書で示された方向性には賛同するのだが、単身世帯の急増とは直接リンクしないような気はした。

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2012/01/04

2030年には、20代男性と並んで、50代60代男性のほぼ4人に1人が単身者となる。中高年単身者の増加は未婚が主因。

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2011/12/13

高齢化進行による社会保障給付費の増大、ってのはよく言われますが単身世帯の増加も同様に深刻な問題なのに見過ごされてるって内容。 生涯未婚率は1980年頃までは1〜3%で推移していたものが、2030年には男性で29%に達するという。特に都市部においては、若くて健康なうちは一人で生き...

高齢化進行による社会保障給付費の増大、ってのはよく言われますが単身世帯の増加も同様に深刻な問題なのに見過ごされてるって内容。 生涯未婚率は1980年頃までは1〜3%で推移していたものが、2030年には男性で29%に達するという。特に都市部においては、若くて健康なうちは一人で生きていくことに何ら不自由はないが、病気や失業により社会的孤立に陥るリスクは無視できない。 公的サービスの拡大のみでは、一括りにできない地域の実情を捕捉することは困難で、コミュニティの再生に本気で取組む必要がある。

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2011/10/31

藤森克彦「単身急増社会の衝撃」 この本では社会保障政策を専門とする筆者によって、今後急増すると予想される高齢者単身世帯について述べられています。 筆者はまず、その理由を未婚率の上昇と同居率の減少(核家族化)が原因であると豊富な統計データから導きだし、次に単身世帯における貧困・...

藤森克彦「単身急増社会の衝撃」 この本では社会保障政策を専門とする筆者によって、今後急増すると予想される高齢者単身世帯について述べられています。 筆者はまず、その理由を未婚率の上昇と同居率の減少(核家族化)が原因であると豊富な統計データから導きだし、次に単身世帯における貧困・介護・社会的孤立の問題に焦点を当てています。そして、自助・共助(公助)・互助の観点から「雇用環境の整備」・「セーフティネットの充実」・「地域コミュニティとの連携」が重要であると説いています。 また海外のデータとも比較しているため、日本における単身者世帯の現状について俯瞰的に知ることができます。 その中で以下の一文は日本の現状を端的に表しています。  ―いわば、日本は「低福祉・超低負担」といえる(P335) 筆者が指摘するように、今の福祉は将来世代に借金をすることで成り立っています。最近、社会保障政策の先行きが不安だという理由から若年層における年金保険料の未納率が増加しています。制度の安定には財源の確保が欠かせません。負の連鎖を断ち切るためにも、政府は迅速に増税・社会保険料の引上げをすべきでしょう。

Posted byブクログ

2011/06/05

単身生活を続けることの貧困リスク。結婚はある種のセーフティネットだ。著書の趣旨は社会保障の拡充への提言、家族や企業の共助に頼ることより社会制度の改革を。民主党、もうちょっとなんだ… 膨大な資料と外国の例の使い方がためになった。

Posted byブクログ