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源氏物語 姫君のふるまい の商品レビュー

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2024/09/20

“「たつ」ものたち“の考察が面白い。柏木が女三宮を垣間見た場面。柏木が女三を特定したのは、その軽装ゆえですが、筆者は女三が立っていたことの奇異を指摘します。端近にいたことははしたないのですが、そもそも、立っていたのは軽率だとします。宇治の女君を垣間見る場面では、中の君が立ち出で、...

“「たつ」ものたち“の考察が面白い。柏木が女三宮を垣間見た場面。柏木が女三を特定したのは、その軽装ゆえですが、筆者は女三が立っていたことの奇異を指摘します。端近にいたことははしたないのですが、そもそも、立っていたのは軽率だとします。宇治の女君を垣間見る場面では、中の君が立ち出で、大君はいざり出てと描かれていると指摘。姉妹の性格をこんなところでも示していたことに感心しました。源氏が女君たちの手をとる場面が次々紹介されますが、紫の上の今際の際に手をとったのは明石中宮でした。晩年の紫の上と源氏の距離感を示すエピソードです。

Posted byブクログ