これからの「正義」の話をしよう の商品レビュー
図書館で予約してから届くのに半年かかった大人気の本。良くも悪くも、アメリカの本だなと。個人的には「何が正しいか」なんていう判断はパーソナルな領域にとどめておけばよいものであり、「型」めいたもので述べる必要もないと思うけどね。なんでも「科学的」に記述できるしなんでも「マニュアル」化...
図書館で予約してから届くのに半年かかった大人気の本。良くも悪くも、アメリカの本だなと。個人的には「何が正しいか」なんていう判断はパーソナルな領域にとどめておけばよいものであり、「型」めいたもので述べる必要もないと思うけどね。なんでも「科学的」に記述できるしなんでも「マニュアル」化できると思うのがアメリカ人だよな、という意味。ただ、アメリカ人的なロジックは人を説得するには極めて有効なので、社会の仕組みを作る際にはとても役立つね。そういう人は読むべき。
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話題の本だが、内容は割とオーソドックス。 最後の最後に著者の主張が出てくるあたりから、論理の運びが厳密でなくなるあたりはご愛嬌
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「ハーバード白熱教室」で話題になったサンデル教授の、講義ノートを元に本にまとめたもの、でいいのかな。 タイトルの和訳はちょっとやり過ぎの気はするのだけど、この人は政治哲学が専門なので、政策決定するに当たって「よりよい社会」を作るために、そもそもどういう社会が「よりよい」か、それ...
「ハーバード白熱教室」で話題になったサンデル教授の、講義ノートを元に本にまとめたもの、でいいのかな。 タイトルの和訳はちょっとやり過ぎの気はするのだけど、この人は政治哲学が専門なので、政策決定するに当たって「よりよい社会」を作るために、そもそもどういう社会が「よりよい」か、それを判断するにはどういう基準がよいか、というのがテーマ。 その扱い方がよく出来てて、実際にある(あった)似通った二つの問題に対して、よくある基準を使うと実際に人々が感じる「正しさ」とはずれる、というのを示していく。これが素人にも分かりやすいので読むのに苦労しない。但し途中カントの話が出てくるところはいきなり読みにくくなるので、そこは読み飛ばしても大きな問題はない。 既存の基準の問題点は指摘しつつも「じゃあどうすればいいのよ」という結論は出てないし、論理展開にも同意できないところもあるのだけど、問題提起としては面白いし普通に読みやすい本なので一度読む価値はある。お勧め。
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ネットで過去が記録され続けるいまだからこそ、言動と行動のベースとして本書にある「正義」をいつでも思い出せる状況を作った。 <ポイント> 正義の意味を探るアプローチには、①幸福の最大化②自由の尊重③美徳の促進、の三つの観点が存在する。 功利主義の道徳原理は幸福、すなわち苦痛に対す...
ネットで過去が記録され続けるいまだからこそ、言動と行動のベースとして本書にある「正義」をいつでも思い出せる状況を作った。 <ポイント> 正義の意味を探るアプローチには、①幸福の最大化②自由の尊重③美徳の促進、の三つの観点が存在する。 功利主義の道徳原理は幸福、すなわち苦痛に対する快楽の割合を最大化すること。この考え方の弱みは、満足の総和だけを追求するため、個人を踏みつけてしまう場合があることだ。 リバタリアンが主張する自己所有権が認められれば、臓器売買や自殺幇助などの非道徳的行為もすべて容認されることになってしまう。 自分の善について考えるには、自分のアイデンティティが結びついた「コミュニティの善」について考える必要がある。僕たちは道徳的・宗教的信念を避けるのではなく、もっと直接的にそれらに注意を向けるべきだ。
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とりあえずヘビーな本です。ハーバードのエリート学生に「功利主義」と相対するものを伝えたかったのでしょう。正義を考えるきっかけになる本。哲学道徳の入門としてよいのでは。ただ、結論っぽいことは書かれていないので自分にとっての正義は自分で考える必要あり。 また挑戦しよう。 1.この本...
とりあえずヘビーな本です。ハーバードのエリート学生に「功利主義」と相対するものを伝えたかったのでしょう。正義を考えるきっかけになる本。哲学道徳の入門としてよいのでは。ただ、結論っぽいことは書かれていないので自分にとっての正義は自分で考える必要あり。 また挑戦しよう。 1.この本をひと言でまとめると 正しい行いとは何か…自分で考えよう 2.お気に入りコンテンツとその理由を3から5個程度 ・ある社会が公正かどうかを問うことは、われわれが大切にするものがどう分配されるかを問うことである(p29) ⇒結局政治に依存する。政治哲学しだい。 ・赤ん坊や妊娠を商品として扱うのは、それらを貶めることになる(p128) ⇒すんなりと頭に入ってきて自分の感覚に近い。 ・貧しい国々の計算ずくの政策としての商業的な代理出産産業の出現(p134) ⇒金儲けのタネにしか考えてないようであり、先見の明があるようにも感じる。 ・人生の不公平さを是正するのではなく、この差を受け入れ、そこから利益を得るべき(p214) ⇒是正するだけではだれも努力をしなくなる。 3.突っ込みどころ ・正しい行いとは何か?結局自分の中で答えは出ませんでした。 ・道徳的か否かを知りかければ動機をみよ(p146) ⇒崇高すぎてだれも道徳的になれない? ・人格を究極の目的として扱う(p159)⇒絶対的価値? ・貢献度は少なくともある程度はもって生まれた才能、つまり自分の功績とは言えないもので決まる(p207) ⇒過程はどうでもよく結果だけで判断するということ?
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教育テレビでの放送が好評で、ベストセラーにも なっている一冊。 正義へのアプローチには「幸福」、「自由」、 「美徳」の三つがある。その一つ一つを解説した うえで、道徳的・宗教的論争を招く危険性をはらむ ものの「美徳」からのアプローチは可能であり、 それを支持する、と...
教育テレビでの放送が好評で、ベストセラーにも なっている一冊。 正義へのアプローチには「幸福」、「自由」、 「美徳」の三つがある。その一つ一つを解説した うえで、道徳的・宗教的論争を招く危険性をはらむ ものの「美徳」からのアプローチは可能であり、 それを支持する、というのが著者のスタンス。 …と、分かり切ったように書いたが、このベスト セラーを一体どのくらいの人が読みこなせたんだろう。 自分のインテリジェンスの貧弱さを露呈するようだが、 正直言ってワタシは読みこなせなかった。 アマゾンでもmixiでもレビューの評価がかなり高いが、 それは読みこなせた人だけがレビューを書けるからじゃ ないか、と思う。 ワタシは本を読んでからテレビを見て、その分かり やすさに驚いたが、逆にテレビを見て本書を手にした 人の中にはギブアップした人も決して少なくないんでは。 今回はなんとも消化不良気味なレビュー…。
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功利主義や自由主義では公正な社会を達成することはできない。正義の判断は共通善に基づいた議論が必要で、一つの原理原則で片づけることはできない。長い講義の末の普通の結論
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"日常にある身近な話題から哲学している。アリストテレス、イマヌエル・カント、ジョン・ロールズといった古典から、現代社会の課題を考えていく。 "
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途中で挫折。読み進めるにつれ、読んでいる意味がわからなくなってしまった。ソフィーの世界といい、哲学系の本と相性が悪い。将来やることがなくなって暇になったら読んでみてもいいかな。
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正義について考える。功利主義(市場主義)、自由主義、だけでなく共通善についての考えを取り入れる。何が正義かは、正解のない問いかけである。しかし深く考えることが必要な問いかけである。
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