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レトリックと詭弁 の商品レビュー

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30件のお客様レビュー

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2024/08/29

一応形式としては文学作品を題材に詭弁術(レトリック)に関する色々な講義があるというもの。 討論、議論におけるレトリックを解説したもので、やや読みづらい部分もあるものの、勉強になる作品。 文学系を志すのであれば、基礎教養として読んでおいて損はないのではないかと思う。みらー。

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2024/08/18

口が強い人に言いくるめられて、辛い思いをした方はきっとたくさんおられるのではないかと思います。 そして悲しいかな、優しい人や真面目な人ほどそうした相手の言葉に反論できず、自分の中にその苦しみを溜め込んでしまう。 そんな世の中にあって、この本はそれこそそんな苦しみへの処方箋とい...

口が強い人に言いくるめられて、辛い思いをした方はきっとたくさんおられるのではないかと思います。 そして悲しいかな、優しい人や真面目な人ほどそうした相手の言葉に反論できず、自分の中にその苦しみを溜め込んでしまう。 そんな世の中にあって、この本はそれこそそんな苦しみへの処方箋というべき素晴らしい1冊となっています。

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2024/07/08

議論では、「問い」が勝負を決める。 問いは、投げかけるほうが好きな言葉を使って、好きな論点で攻められる。 有利なように質問できる。 質問されたほうは、相手の言い分(選択肢)に沿って、説明しなければならない。その上、答えに詰まったら、ギャラリーからすると「負けた」印象になってしま...

議論では、「問い」が勝負を決める。 問いは、投げかけるほうが好きな言葉を使って、好きな論点で攻められる。 有利なように質問できる。 質問されたほうは、相手の言い分(選択肢)に沿って、説明しなければならない。その上、答えに詰まったら、ギャラリーからすると「負けた」印象になってしまう。 証明責任を相手に押し付けられる。「あなたは最低な人間だ!」→言ったほうがそれを証明しなくてはならない。 「あなたはそれで、自分が最低な人間ではないと言えるんですか?」→相手が、最低な人間ではないことを証明しなければならない。 極論で、勝手に二択にして迫ることも可。どっちを答えても不利になる。とっさに第三の答えを返せるか。

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2024/04/02

修辞学・レトリックという学問を知りたくて選んだ本。いわゆる「論破」するためのテクニック集だ。ディベートにも活かせる。 文庫なので気軽に読み進めた。小説作品などから抽出して、議論される。なるほど、こういう観点で議論で勝つのね、という発見。 文庫だから体系的ではない。体系的な教科書を...

修辞学・レトリックという学問を知りたくて選んだ本。いわゆる「論破」するためのテクニック集だ。ディベートにも活かせる。 文庫なので気軽に読み進めた。小説作品などから抽出して、議論される。なるほど、こういう観点で議論で勝つのね、という発見。 文庫だから体系的ではない。体系的な教科書を探してみたくなった。

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2024/02/23

議論術の入門書というべきか。以下、印象に残った箇所。 ・論法として使用される問いは、本質的に修辞疑問の性格を持つ。こちらが知らない答えを求めるのではなく、こちらが予め承知している答えを確認するために、また相手を沈黙に追いやるために問われる。 ・予断不当の問いについて、注意しなけれ...

議論術の入門書というべきか。以下、印象に残った箇所。 ・論法として使用される問いは、本質的に修辞疑問の性格を持つ。こちらが知らない答えを求めるのではなく、こちらが予め承知している答えを確認するために、また相手を沈黙に追いやるために問われる。 ・予断不当の問いについて、注意しなければならない。予断を含んだ問いに対して「はい」「いいえ」で答えるのは愚策。相手の術中にハマる。予断に対しての説明を求めることが肝要。議論においては、何らかの考えを表明したならば、その理由を説明する責任は考えを表明した者が負う。 アゲインストな局面での議論には有用な考え方かもしれない。一方、一読するだけでなく経験の積み上げも必要だと感じる・・。また、プロジェクト進行など同じベクトルに向けての議論のコツなども気になる。

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2023/10/06

大きなマグロを解体し、部位ごとに最も美味しい食べ方でフルコースで提供してくれるような、そんな見事な本。詭弁と言ってもひろゆきのような極めて質の悪いゴミ論法とは異なり、学術的研究に基づいたまっとうな詭弁術を丁寧に解説してくれる。

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2023/11/01

巧妙な言葉の罠を見破る術がここに!護身のための一冊、心を守る知恵が詰まっている!(岡野諭) 日本大学図書館生産工学部分館OPAC https://citlib.nihon-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=...

巧妙な言葉の罠を見破る術がここに!護身のための一冊、心を守る知恵が詰まっている!(岡野諭) 日本大学図書館生産工学部分館OPAC https://citlib.nihon-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=1000288096&opkey=B169881614095698&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=0&cmode=0&chk_st=0&check=0

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2023/06/13

幅広い例証と親切な筆致で読者を虚偽論に引き込んでくれる。 理性的な相手との建設的な議論ではなく、詭弁や強弁を弄してくる他害的な相手との議論を想定しているから、読み手も注意力を失わなくて済む。例示された一節がどんな論理的構成になっていて、どこに虚偽が含まれているか(隠されているか)...

幅広い例証と親切な筆致で読者を虚偽論に引き込んでくれる。 理性的な相手との建設的な議論ではなく、詭弁や強弁を弄してくる他害的な相手との議論を想定しているから、読み手も注意力を失わなくて済む。例示された一節がどんな論理的構成になっていて、どこに虚偽が含まれているか(隠されているか)を分析しながら取組むと、非常に有意義な読書体験になると思う。 本書、というか著者の卓越は早くも前書きにて垣間見える。 「人間は論理的な生き物であり、論理を、理屈を通すことを最も重視するがゆえに、自分が論理で説得されることを嫌う」 しかも自分が説得されることに自覚的だから、往々にして情で説得されることを選ぶ、という。 この前書きだけで本書の購入価額を回収して余りある。 昨今の低俗な弁論・討論を見る(そしてその一端を担う)につけ、弁証術的討論を成熟したエリートのものに留め置くべき、すなわち素質を欠く者と若者には討論の仕方を教えるべきでない、としたソクラテスとプラトンはやはり慧眼だったと思う。尤も、当のソクラテスも討論を濫用した一人ではあったらしいが。

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2022/10/28

レトリックとはコミュニケーションの場において情報を発信する側が、受信側を説得したり、納得させたりするための、手法やテクニックのこと。 論理だけではうまくいかないことがよくわかる。

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2022/10/16

香西秀信著『レトリックと詭弁:禁断の議論術講座(ちくま文庫)』(筑摩書房) 2010.5.10発行 2016.11.13読了  著者が最後に言っているように、私もこの本が一番面白いと思う。事例演習書と言うべき内容になっており、特に問いの機能について詳細に説明されている。  問い...

香西秀信著『レトリックと詭弁:禁断の議論術講座(ちくま文庫)』(筑摩書房) 2010.5.10発行 2016.11.13読了  著者が最後に言っているように、私もこの本が一番面白いと思う。事例演習書と言うべき内容になっており、特に問いの機能について詳細に説明されている。  問いとは、自分の言葉で確認させ、その言質をとるという働きを持つ(p66)。問いに対抗するには効果的なretortを打つこと(p83)。  p117に著者からの問題が掲載されているが、私なりの解答は「では本を書いた人以上に教職経験豊かな教師が出席している研究会に出てみればどうか」というものだが、著者亡き今、解答は謎のままだ。  最終話の「イワン・カラマーゾフの辞退」は必読。 URL:https://id.ndl.go.jp/bib/000010888258

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