宮本常一が見た日本 の商品レビュー
民俗学者・宮本常一の足跡を日本全国に辿ったもの。同じ著者の『旅する巨人:宮本常一と渋沢敬三』と重なる部分もどうしても多いが、本書の方がNHKのテレビ講座を基にしているだけに、より入門的な内容になっている。宮本の仕事が『忘れられた日本人』だけではないことが、よく分かる1冊。宮本と柳...
民俗学者・宮本常一の足跡を日本全国に辿ったもの。同じ著者の『旅する巨人:宮本常一と渋沢敬三』と重なる部分もどうしても多いが、本書の方がNHKのテレビ講座を基にしているだけに、より入門的な内容になっている。宮本の仕事が『忘れられた日本人』だけではないことが、よく分かる1冊。宮本と柳田國男との比較など、興味深い指摘も多い。
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実力派ルポライターが、民俗学界の巨星・宮本常一氏の足跡を文字どおり辿る本。大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『旅する巨人』でも同じテーマを扱っているようだが、それを読んでいなくてもこの本一冊で充分に宮本氏の業績をたどることが出来る。 宮本氏は著作が多いため、片っ端から読んでい...
実力派ルポライターが、民俗学界の巨星・宮本常一氏の足跡を文字どおり辿る本。大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『旅する巨人』でも同じテーマを扱っているようだが、それを読んでいなくてもこの本一冊で充分に宮本氏の業績をたどることが出来る。 宮本氏は著作が多いため、片っ端から読んでいくぐらいしか彼の思想や人となりに触れられる方法はないと思っていたが、このような本に巡り合えてよかった。 宮本氏の業績を例示するために記された、著者がNHKの『ようこそ先輩』に出演した時のエピソードが、強烈に頭に残っている。また田中角栄氏と宮本氏を対置する視点も面白い。 星3つなのは、宮本氏をあまりに称賛しすぎて(実際偉大な人なのだが)、少し食傷気味になってしまったから。
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とても丁寧に作られている感じはするものの、最後の何章かが自説の押しつけで少し鬱陶しい。「昔は良かった」的なことは宮本ではないと云いながらも結局はその説に乗っている。
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「旅する巨人」とのエピソードの重複は仕方ない。本書の眼目は常一さんの業績を用いて地方行政の在り方を問うている事だ。
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